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キンコン西野はサロンメンバーと働く

このnoteは2020年9月4日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日は、
「キンコン西野はサロンメンバーと働く」
というテーマでお話しします。

今日は、「ためになる話」とかじゃなくて、「今後、なんとなく、こういう方針で進めて行きますね」というご報告をしたいと思います。

自己紹介じゃないですけど、あらためて僕が何者かをお伝えすると、「エンターテイメントの世界でトップを獲ろうとしている人」です。

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どれか一つのジャンルでどうこうするつもりはなくて、ディズニーが活動の中心に映画をおいているように、僕らは活動の中心に絵本を置いていて、そこから映画やミュージカルやVRや美術館や商業施設へと横展開しています。

時々、「ライバルの絵本作家はいますか?」と訊かれるのですが、今、お話しした通り、そもそもの絵本の役割が違うので(これに関しては上も下も無いと思っています)、「ライバル」と呼べる絵本作家さんはいません。

絵本作家を続ける苦労は痛いほど知っているので、活動を続けられている絵本作家さんはシンプルに全員尊敬しています。

同じ理由で、ライバルの芸人もいません。

皆、僕なんかよりもずっとずっと面白い。
「コイツにはギリ勝てるかな」というのは梶原君ぐらいで、あとはボロ負けです。
 

最近は無くなりましたが、昔は、こういう話をすると「絵本作家だったら、絵本だけで勝負しろよ」とか、「芸人だったら、一本グランプリに出ろよ!」と言われたのですが、貴方が世界一の絵本作家と世界一の芸人の名前を即答できないように、「エンタメで世界を獲る」という目的に対するアプローチは、どうやら、そういうことでもないんです。


当然、「メガヒット作品を一つ作ればクリア」という競技でもなく、それこそ世界戦となると、言語の問題や宗教の問題や差別の問題もありますし、なにより、作品が生産され続ける仕組みを作らないといけない。
 
そうなってくると、お金の流れもキチンとデザインしなくちゃいけないんです。
ここがメチャクチャ大事なんです。


ここはもう連日「ああでもない」「こうでもない」と試行錯誤しておりまして、その悪あがきの模様を毎日オンラインサロンにアップしているのですが、ここ最近、ようやく「ああ、世界を獲るためにはココを押さえておかなくちゃいけないんだなぁ」というのがボンヤリと見えてきました。

つまるところ「作品だけ作っておけばOK」というわけではなくて、先ほども申し上げた通り、「作品が生産され続ける仕組み(制作費が生まれ続ける仕組み)を作らなきゃいけないみたいで、今、僕はトイレットパーパーや食器用洗剤のコラボ商品の開発に力を入れていたりします。


カッコ悪く聞こえてしまうかもしれませんが、そういった生活インフラを押さえないと、極端な作品を作り続けることが難しいんです。

そんなこんなで、たとえば次は旅館業なんかにも手を伸ばそうとしているわけですが、当然、ゼロから始めてしまうと時間がいくらあっても足りないので、「業務提携」という形で、すでに運転している事業と組ませてもらっています。


で、どうせ組むのなら、理念が近くて共通言語を持っている人達と組んだ方が変なミスマッチが起こらないと思って、トイレットパーパーにしても、食器用洗剤にしても、旅館にしても、サロンメンバーと一緒にやらせてもらっているのですが、これがもう本当に、メチャクチャいいんです。


これまでも「外注」とか「業務提携」といった手段はあったのですが、「誰に発注するか?」とか「誰と組むか?」という縦軸はあったかもしれませんが、「それがサロンメンバーか否か?」という横軸はなかった。

なので、「組んだけど、合わなかった」みたいなミスマッチが各地で起こったと思うのですが、サロンメンバーと組めば、その確率がグンと下がる。これは、実体験からの言葉です。

こうなってくると、サロンメンバー以外と組むのは、よっほどの理由が必要になってくる。

その理由というのは、多くの場合「クオリティー」だと思うのですが、でも、考えてみたら、インターネットによって、情報や技術が共有され、皆のクオリティーが向上し、均一化された今、「飛び抜けたクオリティー」って、なかなか出会わない。

もっと言うと、お客さんは皆、「クオリティー」に対する興味が薄れている。
「品質の高い商品」で溢れているので。


それより何より「あれが、紆余曲折あって、こうなりました」という「物語」に価値があって、そうなってくると、物語を一緒に紡いでくれる人って、理念や言語を共有しているサロンメンバーになってくる。

ビジネス的な言い回しをすると、「完成された商品よりも、ポンコツのサロンメンバーと組んで、成長していく様を見せていった方が、売り上げが出る」という話です。

「プロの公演よりも、娘のピアノの発表会の方が感動する」みたいなノリです。

そんなこんなで、今後も、エンタメを続けていく為に様々な事業と組ませていただきますが、「サロンメンバーさんの事業と組んだ方が面白くなるので、サロンメンバーさんと組ませていただきます」というのが今日のご報告です。

というわけで、
「キンコン西野はサロンメンバーと働く」
というテーマでお話しさせていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。

※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
んでもって、ビジネス書に掲載するレベルのコラムを毎朝投稿しています。
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