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お客さんを逃がすホームページbyキンコン西野

このnoteは2020年7月18日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:僕のインスタはすべることを知らないハラダコウヘイ さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日は、
「お客さんを逃がすホームページ」
というテーマでお話しします。


僕は週に2〜3度ほどオンラインサロンメンバーの事業のコンサルをやらせていただいています。

今夜22時にその模様が西野亮廣エンタメ研究所のYouTubeチャンネルで流れるので、是非、ご覧いただきたいのですが……

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これまで200社近くの事業を見させていただいて気づいたのが、「成功する方法は星の数ほどあるけど、失敗する方法はいくつかのパターンに集約されている」ということ。

つまり、「これをすれば確実に失敗するよね」という地雷があるということです。

まずは、何が何でも、その地雷は踏んではいけない。

そのうちの二つが、先日、「負けるプロジェクトの共通点」という回でお話しさせていただいた「デザイン」と「広告」ですね。

ここを「コストカット」の対象に入れてしまっているプロジェクトは、本当にことごとく失敗している。

要するに、「デザインぐらいは自分で頑張ればやれる」「わざわざ広告マンを入れなくても」という判断をしてしまっているプロジェクトです。

これは、「素人がやらない方がいい」という「ゼロor100」の話ではないから判断が難しいところではあるんですけれども(素人でも凄い人は凄い)、一つ確かなことは、「貴方に広告のセンスがあるのであれば、何故、貴方のSNSのフォロワーはその人数なんだ?」というところですね。

自分すら売りこむセンスがない人間が、商品を売れるのか?と。

んでもって、今日は、もう一つの「デザイン」に関して踏み込んでお話ししたいんですけども…

最近、気づいたのが、デザインが「イケてる」とか「ダサい」とか以前の問題で、

「デザインから【不潔感】が漂っていることに自覚がない経営者・プロジェクトオーナーが結構いる」

ということです。

本当は、ここで「たとえば、こちらのホームページがそうなんですけども…」と画像を共有できれば伝わりやすいのかもしれませんが、それは、その会社や店を吊るし上げる形になってしまうので、具体例を出さすに頑張って口頭で説明してみます。

「汚い店」って入るの嫌じゃないですか?

僕も色々な国に行かせていただいて、そりゃ国によっては、「ハエがたかっている飲食店」がズラリ並んでいるところもありますが、それはそれで(そういう地域だと)割り切っているので気になりませんが、こと日本で、こと東京で、「ハエがたかっているファミレス」とかは入りたくないですよね?

「お皿が汚れているファミレス」も嫌だし、「毎回、便器にウンコがこびりついているファミレス」も入りたくない。

「頭がフケだらけの大将が運営しているラーメン屋」には入りたくないし、「玄関がゴミだらけのカレー屋さん」にも入りたくない。

僕らが何かを選択する時に、「清潔感」というものが判断基準に入ってくると思うのですが、この「清潔感」は様々なところに散らばっている。

カレーそのものを見て「汚い」と判断しているわけではくて、「店の玄関がこれだけ汚いということは、カレーも汚い(衛生面がヤバイ)に違いない」といった感じで。

で、このこと強く認識しておいた方がいいと思うんですけども……

お客さんが「清潔感」を判断する対象に、「店主の見た目」「店の玄関」「皿やトイレ」の他に、「ホームページのデザイン」が入ってきてるんです。

「店のインスタグラムのトータルデザイン」も入ってきてるんです。

オシャレとかダサいとか以前の問題で、「不潔なホームページ」というのがある。

「不潔なインスタグラム」というのがある。

「この店、衛生面大丈夫かしら?」と思われてしまうデザインがあるんです。

イメージは、市役所のホームページが近いかもしれません。

デザインセンスもヘッタクレもないオジさんがWordでやりくりした、あの感じです。

市役所は公共性を求められるので、それでもいいと思うのですが……たとえば飲食店でそれをやってしまうと、「ここを手を抜いちゃう人がやっている店なんだ」と判断されてしまう。

もちろん、お客さんが、そこまで言語化してないですよ。

もっと直感的に「なんか嫌だな」という残酷な判断を下している。

トイレ掃除に手を抜いてしまう飲食店は、「お皿洗いも手を抜いているのい違いない」と思われるし、「そもそも、調理にあたる時に、ちゃんと手を洗っているのか?」と思われてしまう。

その感じで、デザインも。

で、恐ろしい話ですが、先日、サロンメンバーさんのお店のコンサルをさせていただいた時に、「ホームページのデザインが不潔だから、お客さん逃してますよ」とお伝えしたところ、全然ピンときてなかったんです。

そうなんです。

本人は、その色使いや、その書体がイイと思って、デザインしているので、ホームページが醸し出す不潔感に自覚が無いんです。

自分がデザインしたホームページを見たお客さんから「この店、汚そうだなぁ」と思われているなんて、まさか思っていない。

これが厄介な問題で、清潔な人は、皿やトイレを徹底的に洗うし、自分の見た目にも気を配りますが、しかし、清潔と思われるデザインができるとは限らない。

だから、「ホームページのデザイン、不潔ですよ」と言われたら、寝耳に水なんです。

「ユーチューブの画質と編集、不潔ですよ」と言われても、意味がわからない。

でも、確かにあるんです。

「この文字の大きさはウルサイ」とか、「この曲は、この書体じゃない」というのが。

たぶん、この記事をご覧の方の中にも、「自分のデザインの不潔さに自覚が無い人」というのは結構いると思うので、正直に意見をくれる友人にヒアリングしてみるとイイと思います。

ちなみに僕は、清潔なデザインができないので、そこはプロに任せています。

というわけで、
「お客さんを逃がすホームページ」
というテーマでお話しさせていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。

※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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