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討論するな。議論をしろ【キンコン西野】

このnoteは2022年3月16日のvoicyの音源、『えんとつ町新聞』の内容をもとに作成したものです。

今日は『討論するな。議論をしろ』というテーマでお話ししたいと思います。

本題に入る前にお知らせをさせてください。


お知らせ!新作歌舞伎『プペル ~天明の護美人間~』のオンライン配信の参加者が4500名突破


今年1月に新橋演舞場でおこなった新作歌舞伎『プペル ~天明の護美人間~』のオンライン配信の参加者が「4500名」を突破しました。

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本当にありがとうございます。

出演は、市川海老蔵、そして、市川ぼたん、堀越勸玄のダブルキャストとなっております。

もともと「記録用」に撮っていた映像なのですが、千秋楽がコロナで中止になったことを受けて、「一人でも多くの人に届けよう」ということで話がまとまり、こうしてお届けできることになりました。

チケットは、ぼたんちゃんの出演回と勸玄君の出演回のチケットがそれぞれ3500円。
両方の公演をセットで見ることができるチケットが5000円となっております。

アーカイブは4月5日まで残ります。

オンライン配信チケットをお求めの方は『プペル歌舞伎 配信』で検索してみてください。


よろしくお願いします。

「議論」と「討論」は目的が違う


そんなこんなで本題です。

今日は『討論するな。議論をしろ』というテーマでお話ししたいと思います。

最近の僕はといえば、もっぱらサロンメンバーさんとのフットサルやバスケットに明け暮れているわけですが、そこでは休憩時間もありますし、何より、スポーツをすると距離が縮まって、いろんなことを話すんですね。

その中で、先日、「西野さんって、議論をする番組に出ないですね。何か狙いがあるんですか?」と訊かれたんですね。

そういえば、先々月ぐらい、その類のオファーをいただいていたのですが、期待にお応え出来なさそうだったので、お断りしたんですね。

「そもそも自分にそんな能力がない」というのが1番の理由なのですが、あったとしても、やらないと思います。

何故、やらないのか?

まず整理しなきゃいけないのは言葉だと思っていて、おそらく、サロンメンバーさん(僕のフットサル仲間)が言っていた「議論する番組」でおこなわれているのは、「議論」じゃなくて、「討論」だと思います。

で、この「議論と討論は何が違うのか?」というところなんですけども、『目的』が違うんですね。

議論の目的は「最良の結論を出すこと」で、
討論の目的は「勝敗をつけること」です。

要するに、「協力して、何かを作る」か、「相手を打ち負かして、何も作らない」か。

自分の時間は有限ですから、僕は、この、時間をかけて何も生み出さない「討論」ほど不毛なものはないと思っていて……昔から言っていますが、相手を打ち負かすことで徳をするのって、本当に、ひろゆきサンぐらいで、ひろゆきサンはエンタメ(仕事)になっているのでイイと思うのですが、それ以外の「論破に燃える人」は、ちょっと怖いんです。

 
ちなみにウチの会社は、先日のキングコングの武道館ライブもそうですが、絵本とか映画とかミュージカルとか歌舞伎とかバレエとかを作っていたりして、そこから派生するビジネスを進めていたりするんですけども、何かを「作る」チームなので、当然、「論破」にロマンを感じる人って、一番要らなかったりします。

僕らがやらなきゃいけないのは、相手を打ち負かして悦に入ることではなくて、相手と協力して、作ることなので。

なので、僕らがするのは「討論」ではなくて、絶対に「議論」なんですね。

そして「議論」に関しては、本当に毎日やっています。

「議論の討論化」を防ぐには人格を切り離す必要がある


で、今日は、この「議論」と「討論」について、もう少しお話ししたいんですけども、僕らのチームに限らず、おそらく多くの人、多くの会社がやらなきゃいけないのは、「討論」じゃなくて、「議論」だと思うんですね。

広告費以外で生きる以上、基本的にこの世界は何かを生産しないと、生きていけないので。

ただ、気をつけなきゃいけないのは、そうは言っても、会議を繰り返していると「議論」が「討論」になっちゃう時ってあるんですね。

協力して最良の答えを導き出すつもりで始めたのに、いつからか相手を口で言い負かすことが目的になることって、普通にあるんです。

僕の場合でいうと、昔の話ですが、キングコングのネタ合わせなんかがそうでした。
ずっと一緒にいると、そうなりがちなんです。

それは何故かというと、「議論」の中に「人格」を入れてしまっているからなんですね。

キングコングって、僕がネタを書くんですね。

その話は先日の武道館ライブでもしましたが、「その間、梶原君は何をしていたか?」というと、梶原君も梶原君で、「その分、外交をしよう」と考えて、僕がネタを書いている間、先輩と飲みに行ったりしてたんです。

そこまでは綺麗に役割分担できていたのですが、問題はそこからで、当時(キングコングの1年目)って、さして実力もないのに僕らだけがドーンと売れていて、とにもかくにも、「なんで、アイツらが」といった感じで、近い先輩を含む、ほぼ全若手芸人の妬みの対象になっていたんです。

そんな中で盛り上がるのは「西野の悪口」で、当時の梶原君は、先輩との距離を縮める為に、先輩との飲み会で、そのカードを切っていたんですね。

だって、ウケるから。

これ、見たことある人もいるんじゃないですかね。
昔、テレビでも、僕がいない現場で、先輩方に囲まれた梶原君がテレビカメラに向かって、「西野、ひな壇に出ようぜ」みたいなことを言っているところ。

ああいう「皆がやっていることをやらない西野を叩く」みたいなノリが先輩の中ではウケるんです。

あれが当時は、飲み会でおこなわれていたんですね。

その結果、僕は翌日に先輩に呼び出されたりして「昨日、梶原がこんなこと言ってたぞ。ああいうことはするな」みたいな気持ち悪い説教をされるわけですが、当時の僕からすると、「すべてを投げ捨てて、どうすれば梶原が面白くなるかなぁと考えて徹夜でネタを書いて、なんでこんな目に遭わなきゃいけないの?」「なんで一番の仲間がネガティブキャンペーンをしてるの? その飲み会に何か意味があるの?」というところで、当時は、ムカついて仕方がなかったんですね。

あと、20歳頃の梶原さんはパチンコにハマっていて、それに対しても、「今、まじでパチンコをしてる場合じゃないだろ」みたいなのもあった。

そして、そういう気持ちが「ネタ合わせ」に入ってしまうんです。

でも、「良いネタを作る」ということを目的とするのであれば、その気持ちって邪魔ですよね。

でも、どうしても、その背景に納得がいかない自分がいる。
その結果、「議論」が「討論」になっちゃうんです。

パッと話を振った時に、パッと返せない梶原君に対して、「俺がネタを作っている間、パチンコなんかやってるからだよ」と思ったりしちゃう。

人格を混ぜ込んでしまうんですね。

でも、そういうことって、皆さんもあるでしょ(笑)?

結論、「議論」をしようと思ったら、あるいは、「議論の討論化」を防ごうと思ったら、人格を切り離さなきゃいけないんです。

これがメチャクチャ大事。

議論を始める前に、チームでまず話し合わなきゃいけないのは、「どうすれば人格を切り離して、話を進められるか?」というルール決めですね。
ここを決めておかないと、討論になっちゃう。

これはチームによって、やり方が変わってくるので、一度、探ってみてください。


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