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会社に利用されない為に何に気をつけるべきか?byキンコン西野

このnoteは2020年2月21日voicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:遠藤 育美 さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。
お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。


今日は本当ならラオスに入ってたはずなんですが、 諸々の事情により急遽中止になりまして、これはもう仕方がないので日本からお届けしております。

ラオスに行く理由はですね、小学校を作ったからなんですが、

その説明をしますと、
『チックタック 約束の時計台』という本を出したんですけど、この絵本の印税を僕が受け取っても仕方がないなと思って、印税を使ってラオスに小学校を1個作ったんですね。

で、その小学校の開校式が明日あったので、今日のうちにラオスに入っているはずだったんですけど、僕が行くのはなくなってしまったというところですね。

まあ、これはもうお仕事の都合で仕方がないというところなので。

学校自体はずっと続きますから、またどっかのタイミングで行こうかなと思っております。

というわけで、今日は日本からお届けしております。

今日は
会社に利用されない為に何に気をつけるべきか
というテーマでお話ししたいと思います。

時間の暴力をふるう人間とは距離をとれ

非常に当たり前の話をするんですが、このvoicyおよびyoutubeは、ビジネスをやる上で押さえておいた方がいい普遍的な内容をお届けすると決めている
ので、基本的な所ですが、この話をしておきたいと思います。

最近どういうイメージを持たれているかよくわからないですが、僕は、あんまり怒らないんですね。

誰かがミスをしても、攻めるべきは人間ではなくて、ミスをさせてしまったシステムであって、ここを徹底的に潰すようにしております。

ヒューマンエラーはない、あるのはすべてシステムエラーだ、っていうのが僕のモットーだったりします。

ただ一つね、システム改善ではどうしようもできないことがあって。

そうなってくると、これはヒューマンエラーじゃないのか、っていう話になってくるんです。

本人にも一切悪気もないし、自覚もないから、べつの生き物として区分けしていかなきゃいけないんだろうな、と思っているんですけれども。

ちょっと厳しい話をすると、僕は「遅い人」とは徹底的に縁を切るんですね。不器用な人ではなくて、遅い人ですね。くれぐれも。

もっというと、自分の遅さに自覚がない人および、他人の時間を暴力的に奪う人ですね。

自分の身を守るためにワニやライオンから離れるような感覚で、こういう人とは徹底的に距離をとるようにしております。

大きなプロジェクトを進める時、そこには必ずパートナーと呼ばれる人がいますよね。利害関係のある共犯者ですね。

で、そのパートナーが、時間がかかる事柄と、時間がかからない事柄の整理整頓ができている人か否かというところは、本当に見たほうがいいと思います。

もう一度言いますよ。

お仕事するパートナーが、時間がかかる事柄と、時間がかからない事柄の整理整頓ができている人か否か、というところを見ようという話です。

たとえば、製作は時間がかかりますよね。

パッケージデザインひとつとっても仕上げるまでには時間がかかる。

一方で「確認」。

これは少し微妙なラインですね。時間がかかる確認と、今すぐできる確認の2つが必ず存在する。

ただ、遅い人および他人の時間を暴力的に奪う人というのは、往々にしてここをごちゃ混ぜにしてしまう。

もっというと、ごちゃ混ぜにしてしまうことに罪の意識がない。

今週いっぱいかかってしまう確認であろうが、今すぐできる確認であろうが、「今週中に確認します」って返してしまう。

ひどい場合は、期日を設けずに、「確認しておきます」と返す人もいる。

これまでたくさんのビジネスマンを見てきましたが、こればかりは何度注意しようと、システムをどうこうしようとなかなか治ることはない。

だから、こういう人とは徹底的に距離を取った方がいい 。

もしあなたが、「確認します」とか「検討します」という言葉を呼吸するように言ってしまう時間泥棒なのであれば、今すぐ直した方がいいと思います。

むちゃくちゃシビアなことを言うと、時間泥棒の周りには、同じく時間泥棒しか残っていない。

時間泥棒同士で付き合うことになる。

で、こうなってくると、コミュニティ規模でどんどんどんどん差を開けられるっていう。

でもね、時間泥棒と距離を取れと言いましたが、時間泥棒と距離取るのって条件が必要なんですね。

たとえば、吉本興業って大きい会社だし、今はもう違いますが一時期は殿様商売でやれた時代があったので、時間泥棒が多かったりするんですね。

本人たちは自覚はないですよ。

さっきも言いましたが、時間泥棒の周りには時間泥棒が集まっているので。

そのスピード感が日常となっているし、正義となっている。
ただ、僕は多分日本でも3本の指に入るぐらい早い人間ですので。

どうしてもスピードが合わないんですね。

「確認します」とか書いてきたらもう即座に「これは今確認できる事柄なので今確認をとってください」と返して、次に付け加える言葉としては「それができないのであれば、今この瞬間に僕はこのプロジェクトをおります」ですね。

こんなこというとあれですが、僕、吉本興業とやる仕事が一つもなくなってしまっても活動は止まらないので、降りられるんですね。

これは喧嘩とか怖い話じゃないですよ。

テレビ収入とか劇場収入というものは、僕のメインの収入源ではないので、スピード感の折り合いが付かないのであれば切り落としても問題がないという話です。

要するに、時間泥棒と距離を取ろうと思ったら、別の収入源を確保しておかなくちゃいけないという話ですね。

損切りができて初めて交渉ができる。

なので、順番に言うと、まずは一つの収入源に依存しないということですね。ここから始めなきゃいけない。

ただ、副業禁止の会社ってまだあるじゃないですか。

その会社を選ぶ以上は基本、時間泥棒と付き合い続けていたずらに時間を奪われる人生を送らなくちゃいけないという話ですね。

ここは覚悟した上で、副業禁止の会社を選んでくださいよ、ということです。

もっと恐ろしいこと言うと、副業禁止の会社は、あなたの時間をいたずらに奪い続けた挙句、おそらくあなたが50歳ぐらいになった時に、結構な確率で「もう雇用できません」と言ってくる。急に。

さんざん時間を捧げたのに、会社のペースで生きたのに、非常に待たされたのにも関わらず、ある日突然、梯子を外される日が確実に来る。

もしかしたら、今就職活動真っ只中の人も聴いているかもしれないので言っておきますが、ここは気をつけてくださいね。

今の時代、利用できない会社っていうのは絶対に選んじゃダメだ。

そこを選んでしまうと、もう本当に時間泥棒に自分の人生が丸々持ってかれるので、ここは絶対ダメだよという話ですね。

話をまとめるとですね、

仕事のパートナーが、時間がかかる事柄と時間がかからない事柄の整理整頓ができている人か否かっていうのを常に見たほうがいいですね。

ほとんどの人はできていないんで。

そういう人をバンバン切っていかないと、あなたの人生が結構無駄に時間を奪われてしまうから、ここ気をつけてくださいという話です。

というわけで今日は、会社に利用されないためには何に気をつけるべきかという、非常に当たり前の話ですが

気をつけるべき相手は時間泥棒である。そのためには対処法として、それ以外の収入源を持っておいてください、というお話でした。

それではまた明日。

※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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