20191002__今は_個人の信用_がとても大切_という話

「今は『個人の信用』がとても大切」という話 byキンコン西野

このnoteは2019年10月2日のvoicyの内容を文字起こししたものです。

おはようございます。
キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をやったり、絵本作家をしたり、
オンラインサロン西野亮廣エンタメ研究所の
運営をしたりしています。

今朝はですね、
今、信用がとても大切だという話
というテーマでお話したいと思います。

この番組は
オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の
提供でお送りします。

お金や時間はサロンメンバーにつかいたい

僕は「『信用』というものが今凄く大切だよ」みたいな話をしているんですね。

その心は、色々あるんですけれども、
今日はその中で一つだけ

例えばですね、
オンラインサロンやっているんですね。
会員制のコミュニティですね。

3万人※ぐらいいるんですよ。
サロンメンバーが。
(注:当時。2020年2月末現在 3万9,000人)

先日ですね、
大阪で髪を切ろうと思って、
美容室検索してたんですけど。

そういえば3万人もいれば、
この界隈で美容室を経営している方、
いらっしゃるんじゃないかなと思って、

サロンに投稿したんですよ。
僕今、難波にいるですけど、
誰かこの辺で美容室やってないですかって。

自分の時間とか自分のお金っていうのは、
得体の知れない人に渡すよりも、

自分と同じような趣味を持っていて、
同じようなところを目指していて、
共通言語持ってる人、
自分のことを応援してくださってる方に、

自分のお金とか時間は
サロンメンバーにおとそうと思って、
サロンに投げたんですね。

すると、
「僕やってますよ」
みたいなことで、
すぐ手が上がってですね。

じゃあ、そのお店に行こうということで、
サロンメンバーがやっている美容室に行ったんですね。

そこでの体験っていうのは
すごく心地良くて、

美容室特有のですね、
探りあったまま、
最後まで盛り上がらない会話
みたいなのあるじゃないですか。

あれが一切ないんですよ。

西野さん今あのプロジェクトどうなってんですか?
っていうところから話がスタートするので、

「あれはね、こうでこうでこうなっててね、
次これするんだよ」
みたいな。

共通言語があるから、
すぐ話が加速していくんですね。

その空間、その時間が凄く心地よかったと。

そのことをですね、
サロンにもう1回、
再度投げたんですけど。

「凄い楽しかったよ、凄い心地良かったよ。こんな経験初めてだ」っていうことを投げたんですね。

するとサロンメンバーからですね、

僕も私も、
どうせお金をおとすんだったら、
どうせ時間をおとすんだったら、
自分と同じような志を持っていて、
同じような趣味を持っていて、
同じようなものに興味を持っている人に、
お金と時間を落としたい。

つまりサロンメンバーが、「サロンメンバーにお金を落としたい」って言いだしたんですね。

確かにそれはわかるなと。

「得体の知れない人にお金と時間をおとすよりは、自分と同じようなことを面白がっている人に落としたい」って気持ちはすごく分かるなと思ったので。

すぐに、オンラインサロンのエンジニアに投げてですね。

とにかく、サロンメンバーが働いてるお店が、
一瞬で分かるマップを作ってくれたんですよ。

サロンメンバーのお店のマップ

3万人のサロンメンバーがどっかで働いてるわけですよね。勿論働いてない方もいらっしゃいますけど。

旦那さんが働いたりするケースもありますから、
主婦の方も結構多いので。

働いてるサロンメンバーが
その働いてる場所が、
お店が一目で分かるマップがあれば、

サロンメンバーのお店に
行きたいサロンメンバーと

お店で働くサロンメンバーを
マッチングする形でできるなと思って。

マップを作ってみたんですよ。

今いる場所「ピッ」て出したら、

こっから徒歩2分のところに、サロンメンバーの長谷川さんが働いている中華料理屋さんがあります。

ここから徒歩1分のところに、佐藤さんが働いているマッサージ屋さんがあります。みたいな。

『サロンメンバーが働いてるお店』と
『そのメンバーが働いてる店に行きたい他のメンバー』を
マッチングする地図を作ったんですよ。

するとですね、
みんなこの地図を使いだしたんですね。

確かにそうなんですよ。

僕も地方行ったときね、
やっぱその地図使うんですよ。

サロンメンバーに
お金をおとしたいから、
時間を使いたいから、

その地図の需要が無茶苦茶あったんですよ。

サロンメンバーみんなが、
この地図を使い始めたんですよ。

ここで気付く訳ですね。

結局、今インターネットで、
情報が行き来してですね。

情報交換を国民全員、人類全員が、
やるようになってですね。

結局今どうなったかっていうと、
高くてまずい店みたいって無くなったじゃないですか。

技術とかそういったものが、
共有されるようになったから。

秘伝のタレみたいなのは無くなってしまって、
高くてまずい店なんてもうないんですよ。

もうどこ行ったって、
おいしくなっちゃった
お店って。

どの電気屋さんに行ったって、
大体同じ値段である。

昔はね、
値段に差があったから、
母ちゃんが自転車に乗って、
あっちの店でこれを買って、
これを買うときはこっちのお店行ってみたいな、

行ったり来たりしていたんですけど。

今はもうどの店でも大体同じで、
大体、良いサービスを受けられるようになったんですよ。

要はですねサービスのクオリティは
ガガガガっと上がってしまって、
均一化が始まってですね、

どの店行っても大体おいしいし、
どの店行っても大体同じになったんで、

サービスで差別化を図ることが、
極めて難しくなった。

「うちの店、美味しいですよ。」
「うちの店安いですよ。」

だけでは、
お客さんを呼べなくなってしまったっていうことですよね。

じゃあ、
僕たちはどこでミスを選ぶかって言うと、
結論ですね、どの店に行きたいかではなくて、
誰が働いている店に行きたいか。

つまり、機能検索から人検索になると。

僕、ほぼほぼ言ってるけど、もう、
人検索の時代入りますよ。って
初回ぐらいのときにこの話をさせていただいてるんですけど。
人検索に入りますよって。

『信用軸』で地図を見る

でね、

人検索に入ったら、
やっぱり、信用度が高い人の方の
お店を僕たちは選ぶわけじゃないですか。

信用度70の長谷川さんのお店よりも、
ちょっと歩いて、
長谷川さんのお店よりも2、3分かかっても、
信用度100の佐藤さんのお店に
僕たちたぶん選ぶと思うんですね。

ここからですね、
もうちょっと踏み込んだ話をすると、

これ紹介でこの話をしてるんで、

ここからもうちょっと踏み込んで話をするとですね。

日本地図ってあるじゃないですか。

いまイメージしていただきたいですけど、
右上に北海道があって、
そっから下にずーっと降りてきて東京があって、
左の方に移動したら長野があって、
もっともっともっともっともっと
左の方に移動して下の方に移動したら沖縄があるっていう
なんとなくの日本地図ありますよね。

これって物理的な距離で書かれている。
この地図っていうのは、
東京から長野があって、
その向こうの方に沖縄があるっていう。

物理的な距離で書かれているんですね。

実際、長野の山奥と東京から考えるとですね、
長野の山奥行くのって7時間ぐらいかかるんですよ。
電車乗り継いで車に乗って7時間ぐらいかかるんですね。

沖縄に行こうって思ったら
東京から沖縄って飛行機で2時間15分なんですよね。

つまり時間で切り取ったら、
沖縄の方が手前にあって、
長野の方が奥にあるんですね。

で、

僕たちは乗り物に乗ったりするから、
実際の地図ってこっちなんですよ。

沖縄の方が近いんですよ。
東京から沖縄の方が近いんですよ。
東京から長野よりも東京から沖縄の方が近いんですね。

時間軸で地図を切り取っていた時に、
日本列島の形って
皆さんがイメージしている形ではないんですよ。
沖縄が手前になって長野の方が奥になるんで。

もっと言うとですね、東京駅から1番遠い日本は東京にあるんですよ。

これ変な話ですよね。

東京駅から1番遠い日本は東京にあるんですよ。

東京の何とか島っていうとこなんですけど、
船でしか行けないから、
ムチャ遠いんですよ。

その手前に全部ある、
北海道も沖縄も、
場合によってはニューヨークも。
ニューヨークよりも遠いところに
東京があるんですよ。

東京なんとか島。
ちょっと調べてみてください。
ちょっと面白くなってきますよね。

つまり時間軸で、地図を書き直した時に、
もう日本列島の形はおろか
地球の形はもう
ぐちゃぐちゃになるんですよね。

全然丸くないんですよ。地球は。

ニューヨークが手前にあって、
アフリカの何とか何とかっていう
ところむちゃくちゃ遠くにあってっていう
もうジグザグみたいな形なんですよ。

なんとなく分かりますよね。
時間軸で地図を切り取ったらこっちなんですよ。

次もうちょっと踏み込んだ話なんですけど、
『信用軸』で地球を切り取っていると、
また違う形になるんですよ。

例えば、
あんまり信用ならない信用度30の長谷川さんの中華料理屋が
駅から徒歩5分にあると。

すごく信用している信用度100の山田さんのお店が同じ中華料理屋だとしてね、信用度100の山田さんのお店が駅徒歩7分のところにあります。

物理的には長谷川さんのところよりも山田さんのお店の方が駅から遠い。

でも、僕たちがどっちの店を選ぶかっていうと、
おそらく山田さんのお店を選ぶんですよ。

『物理的距離』は山田さんのお店の方が遠いんだけれども、
『精神的距離』は山田さんのお店の方が近いってことですね。

つまり『信用軸』で地図を見ると、
駅から近いのは山田さんのお店なんですよ。

ってなってくると。

『信用度』で切り取って地図を書くと・・

さっき時間地図を書いたらもう
(物理的地図と全然違って)
ぐちゃぐちゃだったじゃないですか。

同じように、
信用地図で、信用軸で切り取った地図を書くと、やっぱり日本列島の形もぐちゃぐちゃになるんですよ。

地球の形はむちゃくちゃなんですよ。

もっと言うとこの地図に関しては、
人の数だけ地球の形があるという話です。

もう何年か前にみんなに言ったときに
「お前何言ってんだ?」って言われたんだけど
でもこっちなんですよ。

人の数だけ地球の形がある。

つまり僕が信用している人と、今このラジオを聞いてるあなたが信用してる人って、全然違うじゃないですか。

僕が信用している、例えば、
上田くんっていうのがいるんですけど、
上田くんまでの距離って僕近いんですね。

だけど皆さん上田くんって知らないじゃないですか。
たぶん上田くんまでの距離遠いと思うんですよ。

その人その人その人その人にで
地球の長さが違うっていう話ですよね。

ちょっと怖い話してますか?

でも、
もう時代は確実にそっちに向かうっていうことですね。

サービスが均一化されてしまった今、

もう僕たちは間違いなく、
信用地図で動き始める。

でね、
サロンメンバーが働いてるお店をあと場所ですね、
可視化するマップを作ったじゃないですか。

パラオにお店を出しているサロンメンバーがいるんですね。

そうすると、3万人のサロンメンバーの何人かやっぱ、
パラオに行くんですね。

近いんですよパラオが。

パラオってどこ?
僕、今ぱっと出てこないですパラオの位置(笑)。
でもなんとなく遠そうじゃないですか。

千葉県より遠そうじゃないですか。

でも千葉県の何とかってお店よりも、
パラオで働いてるサロンメンバーの
お店の方が近いんですよ。

こういう風に世の中は、
どんどんどんどんどんどんどんどん
変わっていくと。

まだ言語化されていないし、
ビジュアル化しているのは多分、
うちのサロンが使っているマップぐらいなので

なのであんまり世の中には
まだ浸透していないんだけれども

間違いなく世界は、信用地図で動き始めるようになる。
っていう話ですね。

なので信用ってのは、
改めてですけどね、

個人の信用っていうのは
すごく大切になってきますよ。
っていうそういうお話です。

朝から長々と熱っぽく語ってしまって申し訳ございません。

今日、私はですね
岡山にいるんですけど、
今から東京に戻って、
お仕事頑張りたいと思います。

お互い頑張りましょう。

それでは素敵な一日をお過ごしください。

西野亮廣でした。

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