20190928_お金のことをきちんと知ろう

お金のことをキチンと知ろう byキンコン西野

このnoteは2019年9月28日のvoicyの内容を文字起こししたものです。

おはようございます。
キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をやったり絵本を書いたり、
国内最大のオンラインサロン西野亮廣研究所を運営したり、
その中で美術館を作ったり銭湯を作ったり、
ここからはホテルを作ったりしようとしている人間です。

今日は、
お金についてちょっと学んでおいたほうがいいんじゃないかな
と思ったので、
『お金のことをきちんと知ろう』ということをお話ししたいと思います。
よろしくお願いします。

今日お話しする話は、
自分が書いている書籍の中に出てきている話をですね、
ちょっと、かいつまんで話させていただくんですけど。

まず僕達が普段働いた時にいただいている給料というものは一体何なのか?
っていうのは、僕たちは定義しなきゃいけなくて、
給料って何ですかっていうことですね。

そういう問題を出した時に大概返ってくる答えがですね、
「自分が提供した労働力の対価である」
「働いた分の代わりにもらえるものである」
って捉えている方が、
多分日本の場合だと99.9%そういう風に捉えていると思うんですけど、
これは大きく間違っていて、

給料っていうのは、
「提供した労働力の対価」ではなくて「提供した価値の対価」。

これどういうことかって言うと、
例えばおむすびを握ったとして、
このおむすびをお腹いっぱいのAさんに売るのと、
お腹ペコペコのBさんに売るのとですね。

そういう2パターンがあった時に、
お腹いっぱいのAさんにおむすびを売った時は、
このおむすびは50円ぐらいでしか売れないと。
お腹ペコペコのBさんにおむすびを売った時は500円ぐらいで売れました。

これ提供した労働力は一緒なのにおむすびの値段が違う。
何でかって言うと、
提供した価値が違うからですね。

つまり給料っていうのは提供した価値に反応してるっていうことでね。

ここを把握しておかないとですね、
たぶん多くの人が陥ってしまうのが、
「なんで私こんな働いてるのに給料が安いんだろ。」
これ結構どっかで色んなところで聞いたことがあると思うんですけど。

「こんだけたくさん働いてるのに、こんなに給料が安いのはおかしい。」
みたいな。

でここはですね、
この話から言うとですね、

給料ってのは労働時間に比例してない。
比例関係にないっていうことですね。
提供した価値に反応してるんで。

もっともっと話を掘り下げていくとですね、
例えば、山の上のジュースは何で値段が高いか。

山の上のジュースってちょっと高いですよね?
180円とか、場合によっては200円とかしますよね。

あれは何で高いんでしょうか?

っていう問題を出したら大体返ってくるのが、
「山の上にジュースを運ぶための配送コストがかかるから。」

何かそんなイメージありますよね。

山の上にジュース運ぶまでに、えっさほいさ運ぶまでに、
人件費とかかかってそうだから。

そのおかげで山の上のジュースは高くなってるじゃないかなって、
考える方がいらっしゃると思うんですけど、
これもやっぱり大きく間違っていて。

配送コストがかかるから山の上のジュースが高い
というのであれば、例えばですね、
ドローンで山の上までジュースを運べるようになりましたと。
配送コスト0円です。

その時に山の上のジュースが安くなるかっていうと、
やっぱり安くなんなくて、
配送コスト0円なのにね。
やっぱ値段はそのままですね。

何で山の上のジュースはそのまま高いままなのかっていうと、
山の上のジュースは価値が高いからですね。

つまり、
この地上みたいにコンビニがたくさんある訳でもないし
自販機がたくさんある訳でもないし
山の上に登るまでにお客 さんは喉がカラカラになってるから。

山の上のジュースは価値が高いから値段が高い。

配送コストは関係ないということですね。

やっぱりそこも価値で、
有名な話でいうと、
さんまの話が凄く有名なんですけど。

例えで良く出されるんですけれど、
こういう話をする時に。

さんまって毎年値段が違うんですね。
安い年もあれば高い年もある。
市場に行くとその値段って顕著なんですけども。

安い年のサンマってどうかっていうとですね、
安い年のサンマって美味しいんですよ。味が詰まっていて。

高い年のサンマ っていうのは、おいしくないんですね。

ここちょっと気持ち悪いですよね。
安い時の方が美味しくなくて高い年の方が美味しかったらまだ気持ちがいいですよね。
クオリティに比例している感じがするので。

だけど違ってですね、
サンマっていうのは安い年の方が美味しくて、高い年の方がまずい。

なんで、こういうことが起こっているかっていうとですね、
安くておいしい年にどういうことが起こっているかというと、

さんまの餌となるようなプランクトンが海にたくさんいてですね、
サンマはそれをいっぱい食べて育ったもんですから
ブクブクブクブク味がもうぶりぶりになってたくさんサンマが育って、
そしてたくさん取れたから一匹当たりの値段が安くなった。

一方で高い年のサンマっていうのはどういう状況で発生したかというと、
さんまの餌となるようなプランクトンが少なくてサンマがあんまり育たなくて身もやせ細ってて、
あんまり育たなくてあんまり取れなかったから一 匹当たりの値段が高くなっ たってことですね。

ここを押さえておかなきゃいけないのは、
クオリティーと値段っていうのは比例関係にないっていうことですね。

美味しければ高い っていう、
そういうことではないっていうことですね。
やっぱここも価値、希少価値に反応していて、
だからここを押さえておかないと、
「私こんなにハイクオリティのものを提供してるのに、なんで給料が安いんだ」
っていうとこに陥ってしまうので。

ここを押さえておかなきゃいけないですね。

ホリエモンの給料が高いのは、ホリエモンが一人しかいないからという。

単純にそれだけで、
アルバイトの方のコンビニのアルバイトの方の給料が安いのはコンビニのアルバイトをやっ てる人がもうたくさんいるから。
つまりホリエモンが100万人いたらホリエモンの給料は安いっていう。

基本的にはやっぱこれ希少価値に反応しているってことですね。

なのでシンプルな結論を言うとですね、
給料を上げようと思ったら希少人材にならなきゃいけないっていうことですね。

ここを見誤ってしまって、
給料を上げるためにたくさん働くだとか、給料を上げるためにハイクオリティのものを提供するだとかをやってしまうと、
ちょっと路頭に迷うことになると思うので、

まずは、
この希少人材になるっていうところを押さえた上で
ハイクオリティのものを提供する、
っていう活動をしていった方が多分いいと思います。

ここはすごく大事なポイントなので、
今日はこれを覚えて帰ってください。

以上です。
またお会いしましょう。西野でした。

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