お金を使う時に持っておいた方がいい判断基準 byキンコン西野
このnoteは2020年8月28日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:新しい服を探しに行こう しんぷくたくや さん
どうも。キングコングの西野亮廣です。
お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。
今日は、
「お金を使う時に持っておいた方がいい判断基準」
というテーマでお話しします。
3日ほど前、映画『えんとつ町のプペル』のムービーチケットを応募者全員にプレゼントするキャンペーンをスタートさせて、すでに4万名を超える応募があったんです。
これを受けて、「電通すごい」とか「東宝ヤバイ」とか「吉本本気」といった声がチョイチョイあるのですが、西野の名誉の為に言わせていただくと、これ、別に、電通さんや東宝さんや吉本興業といった大きな会社が推し進めている企画ではなくて、【西野亮廣】が個人でやっているんです。
忘れられないように、もう一度言いますが、これは「西野の自腹」なんです。
その自腹が、現時点で「チケット代×40000人」です。
適当に計算してみてください。
ちなみに今日もまだ募集しているので(ヤケクソ!)、ここから、まだ増えると思うのですが、個人で払うには結構な額だと思います。
応募はコチラから↓
今日は、この買い物が「高い」か「安い」かを考えたいと思います。
僕はこんな仕事をしているので、必ず予算の問題がつきまとうんですね。
個展をする時なんかは、基本、当初の予算を二周りぐらい上回るので、よく会社が死にかけているんですけど、そんな活動をずっとしていると見えてくるお金のルールがあります。
それは……
「お金は上手に使うと、動かせる額が大きくなる」
ということです。
なので、プロジェクトを受け持っている後輩(つまり予算内でプロジェクトを遂行しなけれないけない立場にある人間)には、「お金を貯めるな。積極的に上手く使え」といっています。
ゴールは彼らが取り扱うプロジェクトが大きくなって、彼らが大きな影響力を手にいれて、彼らがたくさんの人を楽しませて、たくさんの人を助けることなので動かせる予算は大きい方がいい。
そんなことを踏まえて、今回の炎の自腹企画「映画『えんとつ町のプペル』のムービーチケットを応募者全員にプレゼントするキャンペーン」が高かったか安かったか……というところなんですけども、「ちょっと分からない」です。
ぶっちゃけ、まだ分からない(笑)
高い買い物になるかもしれないし、安い買い物になるかもしれないし、「どっちにでも転ぶなぁ」といったところです。
一つ確かなことは、「どっちかには転ぶ」というところですね。
これが凄い大事だと思っていて、「どっちにも転ばない買い物」ってあるじゃないですか?
現代において、これが一番無駄遣いだと思っています。
ここにきて、ようやくクラウドファンディングが一般化しました。
要するに、「心意気」みたいなものが買われやすくなった。
世の中の為にとか、皆を楽しませる為に、「バーン!」とお金を出して、「死んだ〜!」とチャーミングに言えたら、「もう、しょうがねぇな」みたいな感じで助け舟を出してくれる人が出てくる。
出てきやすくなった。
もちろんチャーミングでコーティングするというのが大前提ですが、派手に転ぶと、ここの関係が買えるので、その買い物はそこまで高くない。
一方で、どっちにも転ばない選択って、安全策のようで、まわりが助け舟を出す機会を切り落としているので、ちょっと高い。
ここから少し本質的な話になるんですが、基本的に「教育」というのはコケないようにアテンドしていくじゃないですか。
「自立できる人間が正解」みたいなノリで。
実は、それって今の時代、結構なリスクだなぁと思っていて、今、どう考えたって、一人で戦う人間よりも、まわりが助けたくなる人間の方が強い。
予算も集まるし、知識も知恵も集まる。
「教育」というものに、オンライン互助の仕組みが組み込まれていないのは、結構、致命的だと思っています。
仕事柄いろんな人と会いますが、一人で生きている人の知識量って絶望的です。
自分の脳ミソに情報を入れてくれる人が自分一人しかいないのは、かなり分が悪い。
知識だけじゃなくて、お金の問題もそうなのですが、やっぱ「助け舟を出したくなるヤツ」が、今、圧倒的に強い。
話を戻します。そして、一言でまとめます。
お金を使う時の判断基準として、「高い」「安い」以外に、「この使い方は、助け舟を出したくなるのか否か」という基準を持っておいた方がいいと思います。
というわけで、
「お金を使う時に持っておいた方がいい判断基準」
というテーマでお話しさせていただきました。
それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。
※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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