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制作費問題の理解が進んだ理由【キンコン西野】

このnoteは2023年1月27日のvoicyの音源、『CHIMNEY TOWN 公式BLOG』の内容をもとに作成したものです。

 
 

10年前には「銭ゲバ」と言われていた製作費の話
 

そんなわけで、昨日、宮迫博之さんのYouTubeチャンネルで情報公開となったので、もうお聞きになられているかもしれませんが、「主演:宮迫博之×脚本演出:西野亮廣」で、2023年7月に舞台を作ることが決まりました。
 
詳しくは、宮迫博之さんのYouTubeチャンネルでご確認ください。
 
西野が慣れない突撃ロケを敢行しております。

ここ最近はミュージカルミュージカルしていましたが、今夏はミュージカルではなくて、ストレートプレイ(歌ナシ)です。
 
『テイラーバートン ~奪われた秘宝~』というタイトルなんですけども、内容は「それぞれ変わった事情で、一粒の宝石を狙う変な人達のお話」です。

エロもグロも説教臭いもない、ハッピーエンドの物語なので、是非、ご家族でお越しいただきたいのですが、今回、二日間しかやらないんです。
 
二日間しかやらない理由は「コロナで公演中止」のリスクを極端に減らす為です。
 
舞台のあり方を真剣に考えて、ちゃんと行動に起こしていかないと舞台役者さん達が食っていけなくなるので、今回はそこを徹底します。
 
言うまでもありませんが、キャストさんに稼働していただく以上は「稽古代」は絶対に出しますし、「二日間しかやらない舞台のクオリティー」でやるつもりは一切ありません。
 
「これだけ作り込んだんだったら、2ヶ月ぐらいやれよ」と言われるようなものを作ろうと思っています。
 
もう今日の今日から制作費を作っていってやろうと思っているんですけども、「ちょっと風向きが変わったかも」と思ったことがあったので、共有しておきます。
 
実は、昨日配信された宮迫さんのYouTubeチャンネルの中でも、「舞台の予算」の話をさせていただいたんです。
 
「演劇業界は、役者さんの『やりがい』に甘えすぎだし、稽古代を出さないことが当たり前になっているのは、僕は反対です。役者さんには家族もいるので。
でも、それらの問題をクリアするには、当然、チケット代やグッズ代以外の売り上げを作らなきゃいけなくて、そのうちの一つの打ち手としては、プロセス(制作過程)を売っていくと言うのはあるかもしれませんね。プペルはそうやって作ったんです」
 
という話をさせていただいたんです。
 
僕のことを昔から応援してくださっている人ならご存知だとは思いますが、まぁ、ぶっちゃけ10年前から言っていることは変わらないじゃないですか?
 
「演者やスタッフには守らなきゃいけない家族がいるんだから、エンターテイメントはちゃんとお金の問題をクリアしなきゃいけないし、その為にはチケットやグッズ以外の収益源の開発をしなきゃいけないよね」みたいな話は、もうずっと昔から言い続けてきたじゃ無いですか?
 
今から10年前にそのようなことを言った時に、お客さんはどんなリアクションをしたかというと、「銭ゲバ」とか「金の話かよ」みたいな石をバンバン投げてきたんです。
 
ですが、昨日、その話をした時に、それこそ宮迫さんのYouTubeのコメント欄に、そんな言葉は一切無くて、すごく好意的に受け入れられたんですね。
 
すごくイイことだと思います。
 
活動を続けていく為には、スタッフや家族を守っていく為には、お金の話とは絶対に向き合わなきゃいけないのだから。
 
ただ、それにしても、なぜ、こんなに風向きが変わったのでしょうか?
 
 

表現活動をする人達が『完全雇われ』から『事業主』になった
 

いろいろ考えてみたのですが、一つ大きな変化としてあったのは、この10年で、芸人やアーティストや役者やタレントといった、表現者(インフルエンサー)が、本当の意味で個人事業主になってきたからだと思います。
 
タレントって、これまで事務所が全部やってくれていたから、たとえば劇場に出ているけれど、劇場の維持費とか知らないんです。
 
劇場で働いてくれているアルバイトの子の給料も知らない。
 
だけど、それこそYouTubeなんか始めると、再生回数がいくらで、それによって広告費がいくら入ってきて、それによって「スタッフを雇う雇わない、給料いくらにする」ということを考えなきゃいけなくなるじゃないですか?
 
「活動を続けていくにはお金が必要」ということを身を持って知ったから、活動費を作る為のアプローチには肯定的なんです。
 
今さら「クラウドファンディングって何ですか?」とか「新手の詐欺ですか?」とか言うタレントいないじゃないですか?
 
昔は皆が言ってたんですね。なので、そのファンも続いて言っていた。
 
今回、お金に関しての理解が少し進んだように感じたのは、「表現活動をする人達が『完全雇われ』から、『事業主』になったから」というのが大きいんじゃ無いかなぁ?と思いました。
 
すごくイイ傾向だなぁと思う一方で、「10年前に、今のように話を聞いてもらっていたら、一体、どんな未来が来ていたんだろうなぁ?」と思ったりもします。
 
とにもかくにも、宮迫さんとの舞台は、ちゃんと健康的な運営をして、皆が幸せになる形で、とびっきり面白いモノをお届けします。
 
カッコイイ先輩のカッコイイ姿が見れそうで、すごくワクワクしています。
 
見届けていただけると嬉しいです。

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