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『被災地支援』で控えて欲しい行動 byキンコン西野

このnoteは2019年10月16日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:三山 哲緒さん

どうもこんにちは。キングコング西野亮廣です。
お笑い芸人をやったり、絵本作家をやったり、
国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

さあ、今日はですね、『被災地支援で控えてほしい行動』というテーマで
お話したいと思います。

余計なモノを送るな

さあ、本日2度目の配信になるんですけども、
実はですね、先の台風19号の被害を受けて、
オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の方で
『災害対策部』というのを立ち上げたんですね。

で、これはは何かと言うとですね、
まあ地震もそうですし、台風も年々大型化していってると。

で、まぁ間違いなく来年も巨大台風みたいなのが日本に直撃する
っていうことを考えるとですね、

被災するのは一部の方だけではなくて、
これはもう全員に可能性があるっていうのはもう見えていることなので、
全く他人ごとではないと。

これは見えている未来だから、
早いうちに先回り先回りで対応していた方がいいなと思った時にですね、

まあ僕たちは治水とかはなかなか・・国の事業だったりしますから、
そこに手を出すのはなかなか難しかったりするんですけども、

まあサロンメンバーが3万人もいればですね。
資金・物資・労働力の援助くらいはできるので、
『災害対策部』っていうのを立ち上げてですね。

助けてほしいサロンメンバーが、
何がどれぐらい不足しているのかっていうのをタイムラインに投げて、
助けてほしいサロンメンバーと、助けられるサロンメンバーとを
マッチングするという場所ですね。

「うちは泥に浸かってしまったので、泥かきに5人誰か助けに来てください」

って言ったら、ちょうど3万人中から5人ぐらい動ける、
僕も含めてですけども、動ける人がいって、
「僕いきます」「僕やります」って
そういうマッチングができるとですね。

だいぶそれがあるのとないのとでは、安心感が違うなと思ったので、
災害対策部っていうのを立ち上げましたと。

で、その流れで
別にいま僕はクラウドファンディングやっていて、
フィリピンの子どもたちに絵本3000冊をクリスマスプレゼントで送るっていう
クラウドファンディングをやっていて。

それの目標金額が達成して、ちょっと余分に集まっているので、
余分に集まっている分も、これは全て支援すると僕はもう決めているので。

この集まった分のお金というか、支援する分の絵本をですね、
今回の被災された方に送ろうと思って、サロンに投稿したんですよ。

いま僕とか、僕の友達とか、僕の家族とか私の家族とかで、
避難所にいて、ちょっと辛い思いをしているだとか、そういう子がいるんだとか。

いたらですね、僕はもう絵本の提供であれば何冊でもさせていただきますので、
必要な部分があれば、必要な分だけ冊数を申し出てくださいと。
そして、配送場所と。

っていうようなことを今日サロンで投げたんですね。

そうするとやっぱコメント欄にいっぱい、「うちに、うちに」みたいなのは
あったんですけども、

これが本当に今日の主題になるんですけども。

被災地支援の控えでほしい行動の一番はですね、
余計なモノを送るなっていうことに尽きるんですけれど。

余計なモノを送るな。

まああれですね、一番有名なところで言うと、
『被災地の千羽鶴問題』っていう。

もう本当にこれは全国の学校の先生がシンプルに馬鹿なんですけど
なんか被災地に千羽鶴とか送るんですね。

いや、もちろんそれで助けられる人もいますよ。
精神的に救われる人もいるのは否定しないですけれど。

一方で、そんな・・

場合によっちゃですね、
土砂を掻き出さなきゃいけない人もいるし、
泥に浸かったた畳を運びださなきゃいけない人もいるし、
全国から届く救援物資を整理しないと、食事にたどり着けない人もいるんですね。

そんな中、千羽鶴をバーンって送って、
当然送られるのはあなた一人ではないから、
全国から千羽鶴が届くから、
もう何トンもの千羽鶴が被災地に届いたりするんで。

それを被災者が片付けなきゃいけないんですよ。

こんなもん暴力もいいところで、だって食事まで遠のくわけですから。

で、ちょっと千羽鶴贈るのやめてくださいっていうことを
被災者の方が声をあげると、
送った側がですね、これ本当馬鹿なんですけど、送った側が
「お前たちのことを想って送ったのに、なんだその態度は。モノを選ぶんか」
みたいなことを言い出してですね。

もうこればっかりは本当にねぇ、
必要以上に被災された方を傷つけるのは、もう本当にやめて頂きたい
と言うのと、
お前の想像力が足りなかったことを素直に受け止めろっていう。
まあこれに尽きるんですけど。

つまるところもう余計なモノを送るな、に尽きるんですね。

で、僕の絵本にしたって、やっぱりいらないところはいらないと思うので。

なので、受け取れる体制ができているところ、
「うち受け取れます」っていう人は申し出てください、
っていうお願いなのにも関わらず、

コメント欄に結構あったのは、
「どこどこに送りたいので10冊ください」とか。

ちょっと待て。

どこどこに送りたいって、そのどこどこが受け取れる体制であることは
あなた確認したか?っていったら、してないんですよ。

これはもう全く優しくないから。

被災地に千羽鶴を送るようなものと全く一緒だから、
もうそんなバカなことはやめてあげてほしい。

そんな優しくないことはやめてあげてほしいですね。

時間を奪うな

あともう1点ですね。
余計なモノを送るなっていうのともう1点。

非常時っていうのはですね、
時間がない中で、みんな対応しているので。

スキマ時間とか空き時間とか
そういうのを使ってなんとか時間をやりくりしてですね。

例えばそうだな・・
物資の受け取りの対応とかも
みんな時間がない中でやっているんですね。

なので、連絡をする時はですね、やりとりの回数を減らす配慮してあげてください。

これは正直いうと、非常時に限らずですね。

ビジネスマンなら普段からそうしろっていう話なんですけど。

相手の時間を奪うということに対する罪の意識をもうちょっと持ってください、
っていうことなんですけど。

たとえばさっきのでいうとですね、
「私どこどこに10冊を送りたいんで、10冊送ってください」っていうメールが来た時に、

僕とか僕ら運営は何をしなきゃいけないかというと、

「すみません、その送り先であるどこどこは、受け取れる体制ができているのですか?
その確認取られましたか?」

っていう確認をその人にしなきゃいけない。

早い話、この人が先に教えてくれていたら、
このやりとりいらないわけじゃないですか。

っていうことで、時間がちょっとずつちょっとずつ削られていく。
そのおかげで、さかないきゃいけないところに時間を割けなくなってしまうので。

くれぐれも非常時、緊急時はですね。
時間がない中でやりとりをされているので、
なるべくこの回数を減らす配慮をしてあげてください
っていうところですね。

以上2つです。

もう余計なモノを送るなっていうのと、時間を奪うなと。

ほんでもうこれは全国の学校の先生に、
口すっぱくして言いたいんですけど、

千羽鶴を送るな。

いい加減、それはもうやめてほしい。
誰も救われないから、それでは。

誰も救われないから。
千羽鶴送らないで。

被災地の人がやめてくださいって言う声を上げていたら、
それは怠慢でもわがままでもなんでもなくて、
これは悲鳴だから。

送った側の人が、
「お前たちのこと想って送ったのに、なんてことをいうんだ」
っていうのは、もうそれはやめてあげて。

あなたの想像力が足りなかったっていうだけの話なんで。

常に弱い側に寄り添ってあげてほしいなと思います。

というわけで、ちょっと厳しいシビアな話になりましたが、
今日はですね、キンコン西野がいう『被災地支援で控えて欲しい行動』
というテーマでお話させていただきました。

オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の方ではですね、
災害対策部っていうのを立ち上げて、
本当に・・いま現在被災されて、困ってる方がいらっしゃったら、
どれくらいを困っているのかっていうのをタイムライン投げていただけると、すぐに対応させて頂きますので。

ここは困った時はお互い様ですから、遠慮なくですね。
恥ずかしい事でもなんでもないので、声をあげてください。
すぐに助けにいきたいと思います。

というわけで、素敵な一日をお過ごしください。
西野亮廣でした。

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