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成功する人のお金の使い方byキンコン西野

このnoteは2020年6月16日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:うちなーのさっしーことさしだこうた さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日は
「成功する人のお金の使い方」
というテーマでお話したいと思います。

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成功の定義は色々あると思いますが、便宜上、今回は経済的な成功を収めた人を「成功する人」として扱います。

細かい部分ですが「成功者」ではなくて、「成功する人」です。

つまり、「経済的な成功を収めた人」も勿論のこと、「経済的な成功を収めることになる人」も含みます。

言い方を変えると、「こういうお金の使い方をする人って、最高しているよ」という話です。

さて。

僕は一応、芸能の世界に席を置いているのですが、ここは「成り上がらないと食っていけない世界」です。

いわゆる「人気商売」というやつで、終身雇用制度は存在しないので、常に入れ替わりがあります。

「30年間、うだつが上がらない」は物理的に有り得ないんです。

ただ、「10年間売れない」はあります。

この場合の10年間はアルバイトで生計を立てているんですね。

つまり、アルバイトで雇ってもらえる年齢が、おおよそのタイムリミットです。

そんなこんなで、成り上がっていく人(これから成功する人)をすごい近い距離で見てきました。

僕が19歳の頃の話です。

どうにかこうにか劇場のオーディションを勝ち上がって、劇場の3軍メンバーに入ったんですね。

その3軍には10組のお笑いコンビが在籍していて、まだ一組で劇場を満席にできないので、週に1回、10組でイベントを開催していました。

「ガブンチョライブ」という名前のイベントです。

「上に噛み付いていくぞ」という意味があったのかな。。

とにかく3軍なので、全員まだまだ人気がなくて、全員もれなく貧乏なんです。

その3軍メンバーの中では、僕らが圧倒的に末っ子で、皆、僕らよりも6つ、7つ先輩だったのですが、当時のメンバーは……フットボールアワーさん、ブラックマヨネーズさん、チュートリアルさん、ロザンさん、現在は吉本新喜劇の座長をされているスッチーさん、レイザーラモンさん…そこに、笑い飯さん、千鳥さん、麒麟さんが入ったり入らなかったりしてたのかな。毎月入れ替え戦があるので。

まぁ、そんな感じの10組で、毎週200人キャパの劇場で新ネタライブをやっていたんです。

当時はね、高校卒業して半年とかだったので、そのレベルの高さに全くついていけなかったし、皆、バッキバキに尖っているし、全員売れてないから苛立っているし、地獄みたいな環境ですが、今思うと、本当に恵まれた環境ですよね。

相当、鍛えられました(笑)

そういった無名の芸人が全国区のスターになっていくところを真横で見てきましたし、そして東京に来てからは、いわゆる「成功者」と呼ばれる方々とご一緒させていただく機会にも恵まれました。

そんな彼らに共通していることがあります。

それは、「お金の使い方」です。

成功する人のお金の使い方

成功する人の共通点として「お金の管理には厳しけれども、お金にセコくない」があります。

これは、お金を持っていない時代から全員がそうです。「セコい人だなぁ」と感じたのは、ブラマヨの吉田さんぐらい(笑)

嘘です。嘘です。

吉田さんにしても感じたことがありませんでした。

具体例をあげると「努力の対価を必ず払う」があります。

たとえば、僕が本を書いたとして、その本を献本しようとすると、必ず「買わせて」と返ってくる。

当時の先輩とか普通にアルバイトとかしているぐらいなので、お金に余裕なんて無いんですよ。

でも、どれだけお金を持ってなかろうが、必ず「買わせて」と言ってこられます。

この気持ちは僕も分かって…「分かって」というか、そういう先輩方に育てられたから、そうなったのかも知れませんが、やっぱ、「努力したこと」「挑戦したこと」に対するリスペクトがメチャクチャあるんですね。

やりきることの難しさや痛みを知っているので、とてもタダでは受け取れない。

本って、情報だから、無料で手に入れようと思ったら、頑張れば無料で手に入れられるんですよ。

だけど、それは絶対にしない。したくない。

その人の頑張りを最大限にリスペクトしていて「お疲れ様」と言って、お金を出す。

ロザンの菅さんなんて今でも、僕が新刊を出した時は、本屋さんに行って買ってくださるんです。

「お前が頑張って書いたんやから、これぐらいさせて」という。

いや、そんな人さ…人が寄ってくるに決まってんじゃん(笑)

経済というものは人が集まるところに生まれるので、そりゃ、人が寄ってくる人は経済的に成功しますよ。

無駄なコストはバンバン カットするのですが、「頑張った」ということへの対価は絶対にカットしない。皆さん、売れる前から、そうでした。

そして、東京に来てから出会った「成功者」の人達も皆、そう。

聞けば、今みたいになられる前から、そうだったみたいです。

次に成功する人の特徴として見られるのは、「節約に励むのではなく、使ったお金を安くする努力をする」というのがあります。

これは、世の節約術と真逆を行っているのかも知れませんが……

お金が発生する時というのは、誰かの労働が絡んでいるわけじゃないですか?

で、その労働に対しての金額が妥当であると判断すれば迷わず出して…そこは、さっきの本の話同様にカットしない。

で、出した以上は、その分、得ようとする。

たとえば、1500円の本を買ったとしても、ダラダラ読むのと、前のめりで読むのとでは、吸収率が違います。

当然、そこで学ぶものが多ければ多いほど、その1500円はどんどんお買い得になりますよね?

何年か前に、サイボウズの代表の青野さんとお会いさせていただく機会があったのですが、僕の本を鞄から出されて「西野さん、読みましたよ〜」と見せてくださったのですが……付箋だらけなんです。

つまり、青野さんが出した1500円はメチャクチャ安いんですよ。

なんとかして安く手に入らないかなぁという努力をするのではなくて、自分で安くしている感じです。

買ったモノの価値を自分で上げている。

これ、結構、皆そうですね。

あの…自分の話をするのもあれなのですが、僕、この度、サロンメンバーさんの店に出資させていただくことにしたんです。

サロン内のことなので、ここでは、あまり詳しくは話せませんが……まぁ、サロンメンバーさんの店が上手くいった方が面白いので、1店舗あたり100万円出資させていただくことにしたんですね。

出資させてもらった上で、宣伝の手伝いをさせてもらおうかと思って。。

先に言っておきますが、そこで発生した配当金めいたものは全額寄付させていただきますよ。

つまり、お金を得ることを目的としているわけでなくて、純粋に、サロンメンバーの店を応援することが目的です。

このことをサロン内で発表した時に「西野さん、それだったら別に出資しなくてもよくないですか?」と言われたんです。「西野の宣伝を提供しているのだから」と。

理屈でいうとそうなんですが、でも、僕は、お金を出すんです。

お金を出しちゃったら、「回収してやるぞ!」というスイッチが入って、お金を出さなかった時よりも、僕が宣伝を頑張るんで(笑)

つまり、「サロンメンバーに出した100万円はお買い得だった」という結果に持っていく為の努力をする。

この方が、自分の血となり骨となるので、長期的に見て絶対にプラスなんです。

世にある節約術の目的は「お金を貯める」です。

しかし、成功する人の目的って、「お金の貯める」じゃないんです。

「動かせるお金を大きくする」です。

結論、ここですね。

ここに向かう為に何をすればいいのか? 

その逆算がイメージできている人が成功上手していますね。

というわけで、
「キンコン西野がサロン内でインターン生を募集する理由」
というテーマでお話しさせていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。

※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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