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「お金持ち」の考え方と、「貧乏人」の考え方の決定的な違いbyキンコン西野

このnoteは2020年1月4日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:日向 崇文 さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日はですね、
「お金持ち」の考え方と、「貧乏人」の考え方の決定的な違い
というテーマでお話したいと思います。

「無料サービスで得をしているのは誰か?」を考えろ

これを話す上で、ザックリと僕の人生のあらすじをご説明させていただきたいんですが。

兵庫県の川西市っていうど田舎に生まれ育ち、高卒で大阪の新世界でひとり暮らしをはじめて芸人になって、地下の劇場でもまれて今に至る、と。

そういう感じで生きてきました。

おかげさまで友人は上場企業の社長からホームレスまで幅広いジャンルでお届けしているんですけど、びっくりするくらのお金持ちからびっくりするくらいの貧乏人までいますってことですね。

ここでお金持ちの定義をハッキリさせておきたいんですが、お金持ち=お金をたくさん持っている、貯金をしているってしてしまうとアホのボンボンの2代目もお金持ちになってしまうので、今回のお金持ちっていうのは動かせるお金が大きい人とさせていただきます。

そうしたときに、うちの後輩のホームレスは動かせるお金が大きかったりするので、ホームレスだから貧乏人というわけではない。逆にジリ貧の社長もいるので。

今回のお話は肩書きはあんまり関係ないですね。

その上で、お金持ちと貧乏人の決定的な違いなんですが、わかりやすのが、去年、エッフェル塔の個展でパリに行ったときに、むこうですごい活躍されているお寿司屋さんに個展終了後、お店にご招待いただいたんですね。

僕だけじゃなくて、うちのスタッフとかも。

その方は、じつは僕の個展のお手伝いもしてくださったんですよ。
なんなら個展のボランティアスタッフたちにお弁当とかも用意してくださって。

その上で、個展終わりに打ち上げの席までご用意してくださった。

すっごいごちそういただいたんですね。

ほんとにおいしい料理もいただいて、夜中まで飲み食いしたと思うんです。

で、そろそろ帰ろうかなと思ったら、みなさんご想像のとおりだと思いますが、その方はお代を受け取らないんですね。

個展のお手伝いもしてくださって、僕らのためにお店まであけてくださったのに、お代は受け取らないと。

こんなことをされると、当然、なんらかの形で返したくなるじゃないですか。

こういうのを返報性の原理っていうんですけど。

いわゆる「お返ししないと申し訳ない」っていう心理作用のことですね。

今度僕がその方にお返しするときに、僕からするとね、あのときいただいた以下のものを返してしまうと、僕のポイントが下がってしまうって考えちゃうので、僕はやっぱりあのときいただいた以上のものを返そうとする。

これは自分のためにね。自分のポイントをプラスにするために、いただいた以上のものを返そうとします。

結果、あのお寿司屋さんからすると、お会計よりも大きなものが手に入るってことですね。

無料で提供したことによって資産が増えてるってことですね。

お金持ちとよばれる人は、これを計算でやってるわけじゃなくて、呼吸するようにやってるかんじですね。

もしかすると、最初は計算があったのかもしれない。若い頃は。

でも、与えたらより大きなものが与えられるって経験を何度もしているうちに、呼吸するように与えるようになっているって感じですね。

ここがポイントなんですけど、誰に与えたら大きいものがリターンとして返ってくるか?っていう人選をキチッとしてるってことです。これも計算なく呼吸するように。

与えたときに「ラッキー儲けた!」ってなっちゃう人には近づかないようにしてるんです。

だから、お金持ちはお金持ちに声をかけるから、お金持ち同士で恩返しをしあって、どんどんお金持ちになっていくっていう感じですね。

セレブがパーティするのって理にかなってるなって最近思うようになりました。

要するに、無料でサービスを受け取ったときに、受け取った側にポイントがはいっているのか、与えた側に入っているのか。

どっちにポイントが入っているのかがキッチリ判断できるかどうかがお金持ちと貧乏人をわけているっていうことですね。

貧乏人って言われるような人は、無料で受け取ったときに、自分にポイントが入ってると思っちゃう。得したと思っちゃうってことですね。

だから、与えらえる回数が次第に減っていく。

与える人からすると「こいつに与えても得しないな」「こいつは近くに置いておかんとこ」ってなるから、結果、与えられる回数が減っていくって感じですね。

これは、お金だけじゃなくて、宣伝ひとつとってもそうで。

僕がAくんの何かを宣伝したとするでしょ。
そのときにAくんが西野の信用力をお借りしてるなって思う人かどうかっていうのがすごく大事で。

「ラッキー!儲けた!」って思ってしまうAくんであれば、僕は2度とAくんの宣伝はしないんですね。

資金力なのか、影響力なのか、なにかしらの力を持っている人は、じつは無作為に与えているわけではなくて、その瞬間じゃなかったとしても、めぐりめぐって与えた以上のものが返ってくる人を選んで与えているんですね。

これを複雑な計算なく、呼吸するようにやっている。

「なんかこの人いいな〜」くらいのカンでやっちゃってる。

そもそもカンっていうのは経験値だし、これまでの統計だから、厳密にいうと計算なんだけどね。

整理しますね。

受け取った側にポイントが入っているのか、与えた側に入っているのか。
どっちにポイントが入っているのかキッチリ判断できているかどうかが、お金持ちと貧乏人をわけている。

それが今日の結論です。


というわけで、
「お金持ち」の考え方と、「貧乏人」の考え方の決定的な違い
というテーマでお話させていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。


※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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