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YouTubeの再生回数が減ってきたよ byキンコン西野

このnoteは2021年4月19日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:鎌倉で100歳まで趣味美容師ウルマ さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。


本題に入る前にお知らせをさせてください。

5月末に出る僕の絵本最新作『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』のご予約がAmazonさん楽天さん等で始まっております。 

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『映画 えんとつ町のプペル』から3年後の世界が舞台となっている作品ですが、物語が繋がっているわけではないので、映画をご覧になられた方も、まだご覧になられていない方もお楽しみいただけると思います。

決して許されない恋をしたモンスターの物語です。

こちらの作品はサイン本の対応も承っておりまして、サイン本をお求めの方は『キンコン西野のサイン本屋さん』で検索してみてください。

(※こちら↓)

私、キングコング西野が「自宅でサインを入れて、梱包して、郵便ポストにブチ込む」という内職に励んでおります。

宜しくお願いいたします。


そして、お知らせがもう一つ。

月に2回、隔週で、僕の友達を自宅に招いて、酒を呑みながら、「今やっていること」や「これから仕掛けること」などを話す月額590円のYouTubeのメンバーシップ『スナック西野』をやっております。

アル中甚だしいですが、やっぱりお酒の席の話が、どこよりも早いんです。

まだ、商品やサービスの開発前で、記事にもなっていないし、インタビューもされていないし、オンラインサロンにも書かれていない。「次に、これをやろうと思ってるんだけど…どうかな?」といった感じで、本人の中でも、まだ、まとまりきっていないんです。

でも、それがいいなぁと思っていて、いつもの呑み屋の感じを、お届けしています。


先々、決まっているゲストは、「雨上がり決死隊の宮迫さん&極楽とんぼの山本さんコンビ」「幻冬社の箕輪さん」「IT評論家の尾原和啓さん」「ホリエモン」です。この4組はすでに撮り終えたのですが、メチャクチャ面白かったので、オススメです。

興味がある方は、僕の公式YouTubeチャンネル『西野亮廣エンタメ研究所』の動画の画面の下にある「メンバーになる」をクリックしてください。

(※こちら↓)

宜しくお願いします。

そんなこんなで本題です。

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結論を先に言っちゃうと、自分が参入する市場を選ぶ際、レッドオーシャン、ブルーオーシャンという分け方じゃなくて、「どいてもらわないと参加できない」と「どいてもらわなくても参加できる」で分けて考えると、かなりクリアになると思います。

分かりやすいのが「土地」ですね。
自分がどれだけ「土地が欲しい!」と思っても、現状、地球上の土地は誰かのものなので、お金を払って立ち退いてもらわないと手に入らない。
そして、お金を払っても立ち退いてもらえない場合がある。
「お婆ちゃんとの思い出の土地だから」という理由があったりするので。

「どいてもらわないと参加できない」ということは、一度、その椅子に座ることに成功すれば、「どかない限りは、なかなか奪われない」というメリットがあります。

実は、『テレビ』もこれに近いです。
これだけ、国民全員が発信できる時代になったのに、テレビのラテ欄が拡大していくことはない。
チャンネル数が決まっているんですね。


なので、テレビに出ようと思ったら、すでにテレビに出ている大御所にどいてもらわないといけないのですが、大御所と昔から二人三脚でやってきたスタッフは、キャスティングに口を挟めるぐらいに偉くなっているから、「よっぽどのことがない限り、大御所が器用され続ける」という流れになっている。

「お婆ちゃんとの思い出の土地だから」と同じような感じで、キャスティングする側のスタッフには当然「この人と仕事をしたいから」という理屈が働くので、なかなか割って入るのは難しい。


そして、このラジオでもよく言っていますが『音声』も、どちらかというと「どいてもらわないと参加できない市場」です。


サムネイルとか、企画で、どうこうできる割合が少なくて、どちらかというと「この人の話を聴きたい」とか、もっと言うと「この人の声が聴きたい」とかが大きく割合を占めていて、一度、「この人」と決めちゃうと、基本、ずっと「この人」。
ザッピングすることがまず無い。

音声メディアのお客さんが増えない限り、お客さんの耳の可処分時間が増えることはありませんので、そうなってくると「どいてもらわないといけない」。
「西野のラジオを聴く」と決めている人を、グイッと自分の方に持ってこなくちゃいけないんですね。
これは、結構、体力のいる作業です。

これと似て非なるものが、少し前までのYouTubeです。


YouTubeはチャンネル数の制限がなく、まずは誰でも参加できる。

そして、企画やタイトル次第で、「動画がバズる」ということが起きるんですね。

それによって、カジサックのYouTubeチャンネルのお客さんであっても、オリラジ中田君のYouTubeチャンネルのお客さんであっても、名もなき中学生の動画を観ることがあるんです。

つまり、どいてもらわなくてもいい。

都会でもない、人里離れた山奥の奥の奥で勝手に店を出しても、味が良ければお客さんが来てくれるのがYouTubeです。
なので、当然、参入する人は増えるんです。
主婦であろうと、中学生であろうと、誰でも始められる。

なんだか夢のような市場ですが、ここに来て、潮目が変わってきました

YouTubeという市場の拡大するスピードが霞んでしまうぐらい、プレイヤーが増えている。
これがボディーブローのように効いてきて、主婦であろうと、中学生であろうと、一つの動画の再生回数を10回とか、場合によっちゃ100回とか回しちゃう。 

そこだけ切り取ってみると、たいしたことのない数字ですが、そのプレイヤーが10万人、100万人……となると、いよいよ無視できなくなる。
気がついたら、お客さんの目の可処分時間は残っていなくて、気がついたら、YouTubeの土地は田舎まで埋まってしまっていて、

「どいてもらわないと参加できない市場」になっていた。

じゃあ、「土地」や「テレビ」や「音声メディア」と同じ扱いか?というとそうではなくて、どいてもらわないといけないのですが、どいてもらうコストが安いんです。

「土地」を取ろうと思ったら、まとまったお金が必要なんです。
「テレビに出よう」と思ったら、事務所の後押しとかが必要なんです。
「音声メディアの枠を取ろう」と思ったら、たしかな話術や、たえまぬインプットが必要なんです。


YouTubeは、何の話術もない中学生が企画次第で100万回再生回すこともあるし、それこそ、ドライブレコーダーの事故映像が数百万回再生を回したりする。

その時間というのは、他のYouTube動画は観られていないんです。


ドライブレコーダーの事故映像が競合になってくるんです。
ドライブレコーダーの事故映像なんて、毎日、新ネタがアップされてます。
YouTuberは、ここと戦わなきゃいけない。


自分の城はあるんですが「堀がない」という状況に近い。極めて守りが脆弱で、攻めやすいけど、攻め込まれやすい。

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これは僕のオンラインサロンでも、よく言っていることですが、とにかく大事なのは「攻撃」じゃなくて「守り」なんです。


最近は、ほとんどのYouTuberさんの再生回数が軒並み減ってきていると思うんですけど、それはまぁ別に悲しいことでもなんでもなくて、「そういうものだ」ということですね。

YouTubeは、このまま再生回数を競っても、あまり先はないと思うので、「守りが弱い」ということを踏まえて、そろそろ次の打ち手を選んだ方が良さそうです。




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