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【キンコン西野】若手起業家がハマる落とし穴

このnoteは2021年3月27日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:からあげが好き マガミフジオ さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。


本題に入る前にお知らせをさせてください。

5月末に発売を予定している絵本最新作『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』のご予約がAmazonさん、楽天さん等で始まっております。

『映画 えんとつ町のプペル』から3年後の世界を描いた物語なのですが、ストーリーが繋がっているわけではないので、絵本単体でお楽しみいただけます。

そして、『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』のサイン本のご予約も承っております。

お求めの方はオンラインショップ『キンコン西野のサイン本屋さん』で検索してみてください。

でもって、今日は、この作品のことで、もう一つお知らせがあります。

現在、制作は最終工程に入っておりまして、3月31日に『校正チェック』という「文章の最終直し作業」を生配信させていただくことになりました。

つまり、配信をご覧になられる方は、ストーリー展開が絵本発売前に分かってしまいます。

参加ご希望の方は『CHIMNEY TOWN BASE』で検索してみてください。

参加チケットは300円で、配信(アーカイブも残ります)の視聴にはフェイスブックのアカウントが必要です。

宜しくお願いします。

そんなこんなで今日の本題です。

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昨日はオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』で、今、沸騰の「NFT」について、おそらく日本で一番分かりやすく解説させていただきました。

ツイッターの創業者の「ジャック・ドーシー」さんが初ツイートのNFTが約3億円で落札されたことが大きな話題となりましたが、このニュースを見た多くの方が「なんで、ツイートが売れるの?」という疑問を持ったと思うんですね。

「そんなことよりも、NFTって何!?」って。

「NFT」で検索したら、いくらでも説明が出てくるのですが、おそらく「NFT」のことを知らない人が、今、世の中に出回っている「NFT」の説明を聞いても少し難しいと思います。

現時点で、「NFTのことを知らない」ということは、おそらくブロックチェーンが、そもそもどういった技術なのかもあまり分かっていないと思うし、となると、NFTの説明の中に「ブロックチェーン」などというワードが入ってきたら、もうパニックです。

で、NFTを説明する人がよくハマっている落とし穴はね、「NFTといのは非代替性トークン…つまり、替えが効かない世界で唯一無二のトークンのことです」と言うんですけど、違うんです。

「トークン」が分からないんです!!

この問題は、「トークンの意味が分かっていない」ということを分かっていない、ということです。

ここが今日の本題です。

今日の配信は「NFTとは何か?」を説明をする回ではなくて、「『自分が使っている言葉を相手が知らない』ということが増えていますよ」というお話しです。

ここは、全ての人が本当に自覚しておいた方がいいなぁと思うところなんですども、スマホの中に入っている情報って、自分の生活の活動に最適化するじゃないですか?

Amazonなんかが分かりやすいですが、オススメ商品とか出てきますよね?

あれって、過去、「あなたが、どんな商品を買ったか?」というデータが記録されて、「その商品を買った人が、他にどんな商品を買っているか?」と割り出して、そこから「あなたはこの商品が好きだろう」という判断がされて、「オススメ商品」として商品の宣伝がされる。

あれによって「ああ、今、こういう商品が出てるんだぁ」と知るわけですが、それは、「あなたが持っている情報が引き込んだ情報」であって、極端に言うと「あなたの中から出た情報」だったりします。

SNSもそうですね。

たとえば「アンチ活動」をしている人の周りには、それに共鳴する「アンチ」が集まってきて、アンチが喜ぶ情報が身の回りに溢れて、その情報が「世間の声」だと錯覚してしまう。

その逆(熱烈なファン)もまた然りです。

こんな感じで、スマホに入っている情報というのは、個人の趣味趣向に最適化されるので、とにかく情報が偏ります。

そして、僕らが把握しておかなくちゃいけないのは、「自分が思っている以上に偏っている」ということです。

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それこそ、『映画 えんとつ町のプペル』を公開する時に、リサーチチームが、「映画館に通っている人」を対象に調べてくれたんですけど、当時、「映画館に通っている人」の中で『えんとつ町のプペル』を「名前は知ってる・聞いたことがある」という人の割合って、ほんと低かったんです。

具体的な数字は忘れましたが、ザックリ言うと、「ほぼ、誰も知らない」というレベルでした。

僕達は事前にリサーチを入れて、「ほぼ、誰にも知られていない」という確認が取れたから、「それならそれで、それ用の手を打ちましょう」という風に考えることができたのですが、普通に生きていたら「自分が扱っている言葉のリサーチ」ってしないですよね?

だから、僕らは、自分が扱っている言葉の認知ををよく分かっていない。

先日もお話ししましたが、YouTubeで生配信していたら「ブロックチェーンって何ですか?」という質問がきて、これが「ブロックチェーンのことを詳しく聞かせてください」じゃなくて、「ブロックチェーンって何ですか?」なんです。

これまで一度も、「ブロックチェーン」という言葉を聞いたことがない人って全然いて、それがお爺ちゃんお婆ちゃんとかじゃなくて、20代、30代の人でも知らない人がいるんですよ。

それは、自分にも言えて、僕、去年の、お仕事で使うまで、家にテレビがなかったので、テレビに出ているタレントさんのことって、本当に知らないんですね。

これを言うと、「テレビ見てないアピールですか?」みたいに言う人っているんですけど……たしかに、テレビのお仕事をされている方の前でわざわざ「私、テレビ見ないんで」とか言う人はどうかと思うのですが……
僕の周りの人達は普通にテレビを見ていません。
なので、タレントさんのことを全然知らないんです。

「そういうブランディング」とかじゃなくて、本当に知らないんです。

スマホが情報源になる生活って、情報の分極化を加速させていて、世界は思っている以上に分断されている。
同じ日本人でも、使う言語が全然違うんです。

この時、本当に気をつけた方がいいのは、若手起業家さんだと思います。

まだ何者でもない若手起業家は空いている席を探さなきゃいけないから、大前提として「新しいこと」をしなくちゃいけない。

ですが、情報感度が高い人にだけ届けてもメジャーにはならない。

なので、情報感度が低い人にプレゼンしなきゃいけないのですが、その時、「取り扱っている言語がどれぐらい違うのか?」という自覚が低い人が結構います。

昔みたいに、テレビが情報源だった時代は、「正しい言葉遣い」とか「若者言葉」とか「最近の流行を知ってる・知ってない」ぐらいの差で済んだのですが……

今は同じ日本人でも使っている言語がそもそも違うから、「自分の使っている言葉がどれぐらい認知されていないか?」と知っておかないと、せっかく良いサービスなのに「アメリカ人に日本語でプレゼンしている」みたいな凡ミスが起きているので、ここは気をつけた方がイイと思います。

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若手起業家は最初、自分が広告マンにならざるをえないので、仕事として、ちゃんと、いろんな層の人とコミュニケーションをとることが大事だと思います。

スナックに行かれることをオススメします。
スナックには、いろんな人がいるので(^o^)




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