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仕事は忙しい人に頼め。ただし「頼み方」を極限まで考えろ。byキンコン西野

このnoteは2020年1月9日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:西本 佳美 さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日はですね、
仕事は忙しい人に頼め。ただし「頼み方」を極限まで考えろ。
というテーマでお話したいと思います。

忙しい人の時間の価値を考えろ

シンプルな話なんですけど、忙しい人が忙しい理由は「チャンスで結果をだす」から。

なので、勝手にどんどん仕事が舞い込んでくる。

ひまな人がひまな理由は「チャンスで結果をださない」から。

なので、ひまな人に仕事をお願いするのはお金と企画のムダ遣いである。

けっこうシビアな話だけど、それが勝負の世界です。
平等であって公正ではない。

だから、仕事のオファーは忙しい人にだすのが鉄則なんですが、忙しい人は、当たり前だけど、毎日、山のようにオファーがくるんですね。ほんとに毎日。

かくいう僕も、テレビタレント的にはオワコンなんですが、裏側では以外と売れっ子をやっておりまして。

受けるか受けないかは別として、毎日いろんなオファーが届いたりしています。

でね、ここからが今日の本題なんですけど、
ときどき会社を通さずにツイッターのDMとかフェイスブックのメッセンジャーでオファーをいただくことがあったりするんですね。

去年問題になった直営業ですよね。

当然、こういう話がきたら会社に回すんですが、僕はすっごいやさしい男ですから無視せずに「吉本興業を通してもらえますか」って返信したりするんですよ。やさしいですね。

それは、僕の企画を考えてくださったことに対するお礼みたいなものです。最低限それくらいはやろうと思って。

そうすると、けっこうな頻度で「かしこまりました!では担当の方の連絡先を教えていただけますか?」みたいな返事が返ってくるんですよ。

おそらく、担当の方の連絡先を教える仕事は西野がやる仕事じゃないし、西野にやらせてはいけない仕事なはずで。

そこは企画をプレゼンする側が調べることですよね。
吉本興業の仕事の窓口なんか調べれば済むことなんで。

西野からすると、おもしろいかどうかもわからない、人がしあわせになるかどうかもまだわからないオファーに対して、なぜ西野が「吉本興業の担当だれかな?」って調べてコピペして教えるまでしなきゃいけないんだ。

企画がアタリかハズレかも西野は知らないんですよ。

そこまでやる理由がないんですね。

シビアな話になってきますが「かしこまりました。担当の方の連絡先を教えていただけますか?」って返信がきた瞬間にその人と仕事をするのはやめようって判断する。

理由はふたつですね。

①相手の時間を奪っていることに対して罪の意識がなさすぎる。

②反射的に自分のラクを選んでしまっている。

僕らがやっているエンターテイメントって仕事は、お客さんがいてはじめて成立するサービス業だから。

基本ができていない人と組んでしまうと、不幸なスタッフさん、不幸なお客さんがたくさん生まれてしまう。

だから、僕はそういった方とはお仕事できないんですね。

お願いするときに「自分は覚悟を捧げているか?」と自問自答することが重要だと思います。

たとえば、街中で有名人をみつけたときに「写真撮ってください!」ってお願いして「いいよ」って確認をもらってからカバンをごそごそしてカメラを取り出したりする人がいるじゃないですか。

こういうときって事前にカメラをだして起動させてから声をかけるのがマナーだったりするんです。

そこまで行動してやって断られたら、そこまでの行動が無駄になるから、まず声をかけちゃう。声をかけて相手の足をとめる。時間をとめる。

こういう人っていうのは「相手の時間を奪うのはいいんだけど、自分の時間を奪われることは嫌」を本能的にやっているってことですね。

忙しい人っていうのは、時間の扱い方に対してビックリするくらいシビアなんですよ。

1時間で100万円稼いだり、2時間で300万円ですよって人がいるわけじゃないですか。

そういう人から時間を奪うって結構なことで。

その人があなたに時間を割いたんだとしたら、その裏で何かが犠牲になってるんで。

お金なのか、たくさんのスタッフを待たせているのか。

何かを犠牲にしてあなたと会っているから。忙しい人っていうのはね。

なので、そういう人にオファーをだすときは極力時間を奪わないようにオファーをだしたほうがいいと思います。

声をかけられた側は「僕のことを考えて、僕の時間を極力奪わないようにオファーをだしてくれてるな」ってところを、その人の能力としてみている。

そうすると、オファーをだされた側は「この人はうちのスタッフにも、お客さんにも、他社目線で付き合ってくれるんだろうな。この人と仕事をしてみたいな」となる。

これが忙しい人の口説き方です。ここで能力をみせつけるってことですね。

このへんはうちの田村Pが天才的です。

彼女とは、もうなぁなぁの関係になってもいいくらい付き合いが長いんですけど、彼女はLINEひとつとっても僕が返信する数が少なくて済むように極限まで文章を練って送ってくる。

徹底的に西野の時間を奪わないっていう風にしている。

彼女は僕に対してだけではなくて、いろんなタレントさんとかスタッフさんに対して、オファーをだすときは徹底的に相手の時間を奪わないようにしていて。

宣伝みたいになりますけど、ビジネスマンとかマネージメントの勉強したい人なら田村Pのオンラインサロンは入っておいて損はないと思いますね。

人を口説くときってこういう風に立ち振る舞ったらいいんだとか、忙しい人間を手懐けるにはこういうことを気をつければいいんだなってことが書かれているので、田村Pのオンラインサロンけっこうオススメですね。リンクはっておきます。


というわけで、
仕事は忙しい人に頼め。ただし「頼み方」を極限まで考えろ。
というテーマでお話させていただきました。

とにかく相手の時間を奪わないようにオファーをだしたほうがいいと思います。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。


※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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