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ミュージカル『えんとつ町のプペル』チケット完売続出!集客の“基本再生産数”に学ぶ【キンコン西野】

このnoteは2024年10月30日のvoicyの音源、『CHIMNEY TOWN 公式BLOG』の内容をもとに作成したものです。


 
 

今日は「集客」の基本的な考え方について

 
365日毎日上映しているコマ撮り短編映画『ボトルジョージ』の専用劇場『ボトルジョージ・シアター』の10月分のチケットと11月分のチケットが全て完売して、はやくも12月分のチケットの販売が開始しました。
 
その裏でファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』のチケット販売戦が盛り上がっておりまして、すでにVoicyでもお伝えしているとおり、2025年8月9日~11日までの3日間(4公演分)の【第1弾チケット】は完売しまして、そして、2025年8月13日~17日までの5日間(7公演分)の【第2弾チケット】が3日前に販売を開始したのですが、こちらも「まもなく完売」というところまできております。
 
つまりファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』は公演10ヶ月前にして、初日から8日目までの11公演分(1万席以上)が既に売れている…というトチ狂った結果が出ているわけですが、『ボトルジョージ』にしても、『えんとつ町のプペル』にしても、思いつきの戦略でアレやコレやとやっているわけではなくて、オンラインサロンの中で何年間も「集客」についての勉強会(仮説検証)を繰り返しておりまして、そこで出てきた最も確度の高い打ち手をポンッポンッと打っている感じです。
 
今日はオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の数年前の過去記事を元に、「集客」の基本的な考え方についてお話ししたいと思います。
 
題材は、せっかくなのでファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』で考えたいと思います。
 
こちらは1日コッキリの公演じゃなくて、「明日も明後日もお客さんを入れなきゃいけない」というシチュエーションなので、お店を営んでおられる方の参考になるかもしれません。
 
ゼロからダラダラと喋るつもりは無いので、YouTubeの『毎週キングコング』か『BackStory』にあがっている【ファーストウェーブ戦略】を「まだ知らない」という方がいらっしゃったら、先にそちらの動画をご覧ください。
 
※こちら↓

 
 

「集客し続ける」というのはどういう状態か

 
ここからは「【ファーストウェーブ戦略】が頭に入っている」という前提でお話しします。
 
結局、「集客し続ける」というのはどういう状態かというと、コロナで例えると分かりやすいのですが「感染が収まらない」という状態と言えるんじゃないかなぁと思います。
 
それで言うとコロナの時に使っていた言葉を結構そのまま置き換えられるのですが、コロナがワーっとなっていた時に「ウイルス排出期間」という言葉があったんです。
 
これは、コロナウイルスを体内に取り込んで排出するまでの期間のことで、つまるところ「別の人に感染させ得る期間」のことです。
 
この期間中に他の人と接触していなかったら、その人が貰ったウイルスはそこで終わっちゃうんですね。
 
ウイルスには「ウイルス排出期間」というものがあるわけですが、これは作品や商品やサービスにもほぼ同じことが言えて、たとえば今、あれだけ話題になったNetflixの「サンクチュアリ ~聖域~」の話って誰もしてないじゃないですか?
 
つまり「サンクチュアリ」にも「サンクチュアリウイルス排出期間」というものがあって、サンクチュアリを広めたいのであれば、サンクチュアリウイルスを取り込んだ人が「サンクチュアリ排出期間内」に他の人と接触する機会を設けなきゃいけない。
 
まずは「この機会をどう設計するか?」というのが大事。
 
僕らの場合だったら、全国にスナックを作ったり、あとはオフ会を頻繁におこなったりして、「ウイルスを持っている人とウイルスを持っていない人が接触する機会」を設けていたりします。
 
次に、「基本再生産数」と「実効再生産数」という言葉があったの覚えてます?
 
「基本再生産数」というのは、そのウイルスのポテンシャルそのもので、要するにそのウイルスに感染した人が1人あたり平均何人に感染させるか?という数字のことですね。
 
一方で「実効再生産数」というのは、そのウイルスがある時点ある地域ある条件下で、今現在、平均何人感染させるか?みたいな数字のことです。
 
実効再生産数というのは、マスクをしたり、ソーシャルディスタンスを心がけたりして、いろんな要因で変わってくるのですが、基本再生産数というのは基本的には変わらない。
 
「集客をし続けなきゃいけない」僕らが把握しておかなきゃいけないのは、自分の作品・商品・サービスの「基本再生産数」と「実効再生産数」で、「基本再生産数」が「1.0」を超えていたら、つまり「1人のお客さんが、明日もお客さんとして来てくれる…あるいは別のお客さんを連れてきてくれる」という状態が作れていたら、もう勝ちですが、まぁ、それはなかなか難しい。
 
(観光地とか駅前とかならありえる)
 
だから「広告」というものを打って、僕らは「実効再生産数」を「1.0」以上になるようにせっせと頑張っているわけですね。
 
 

最終的に来場者数を大きくするには…

 
話をファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』に戻します。
 
ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』にも「基本再生産数」というものがあるわけですよね。
 
「メチャクチャおもろいから、絶対に観に行って!」と友達に言ってくれる人の数の平均はあるわけで、それがファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』の基本的なポテンシャルです。
 
仮に基本再生産数が「0.9」だったとする。
 
ここに手を加えて「実効再生産数」を上げることはできるわけですが、現実問題として、「これ以上、広告コストをかけられない」みたいなことがある。
 
この場合は「基本再生産数」一本勝負でいくしかない。
 
となると1人のお客さんが0.9人連れてくるわけだから、感染によって劇場に足を運んでくださるお客さんの数は基本的には減っていくわけですよね。
 
そういう風に考えると、初日や2日目のウイルスの感染者が100人よりも1000人の方が、最終的に来場者数は大きくなるわけで、公演期間中のチケットを満遍なく売るのではなくて、前半の方に固めて売った方がいいっすよ…というのが『ファーストウェーブ戦略』の基本的な考え方です。
 
参考になる部分とならない部分があるとは思いますが、頭に入れておいて損はないと思うので、覚えておいてください。
 
 

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