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連続ベストセラー作家が教える「伝わる文章の書き方」

このnoteは2019年12月24日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:アクイ リエ さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日はですね、
連続ベストセラー作家が教える「伝わる文章の書き方」
というテーマでお話したいと思います。

ネタの強さに頼るな

このベストセラー作家っていうのは、なにを隠そう私のことでして。けっこう絵本を出しているし、全作ベストセラーになっているんです。なんだかすごいことですね。

絵本をだしている裏で、ビジネス書もちょこちょこださせてもらっていて、これまで『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』『新世界』『バカと付き合うな』って本をださせていただきました。それぞれ15万部から20万部くらい売れていると思います。

加えて、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の会員が現在3万3千人(2020年4月現在は4万8000人)ですね。

ここでは毎日文章を書いていて、ほぼメルマガとして機能している感じですね。

ザーッと自慢のように自分の活動を説明させていただきましたが、基本、発信は文章がメインなんですね。意外と。

お笑い芸人とか言っているんですけど、おしゃべりで発信している機会は少なくて、文章の発信が多いんです。

そんな僕は文章を読んだりする機会も多くて、うまいなぁと思う文章もあれば、下手だなぁと思う文章もあれば、正しい文章だなと思うものもあれば、正しいけど伝わらないなと思うものがあったりします。

ここからが今日のお話のメインになってくるんですけど、文章の目的は伝えることじゃないですか。どれだけおもしろかろうが、どれだけ意味のあることであろうが、伝わらないとまったく意味がないってことですね。

文章もそうだし、言葉もそうですね。
コミュニケーションは伝わらないと意味がない。

ぜったいに見誤っちゃいけないのが、
正しい文章=伝わるではないということ。

ときどき「ら抜き言葉」みたいなのを鬼の首をとったように「おかしい!」っていう人がいらっしゃるんですが、言葉と一緒で文章も時代によって変わってくるので。

いちど決まった文章の形を変えちゃダメみたいなことになってきたら「なに時代の言葉なんだよ?」っていうのが残ったりするわけじゃないですか。古文みたいな。そんなの伝わらないでしょ。

「ら抜き言葉」は「ら」抜いたほうが伝わるんだったら抜くべきだし。だって、伝わるってことが目的なんだから。

あったほうが伝わるならいれておくべきだし、ないほうが伝わるなら抜くべきなんですね。

たとえば、かわいい子を表現する際に自分の童貞感をだしたいと思ったら、「あの子はかわいすぎる」よりも「あの子はかわいいすぎる」のほうがちょっと童貞感でません?

「かわいすぎる」のほうが表現としてはあってるかもしれないけど、「かわいいすぎる」のほうがアホっぽくて童貞感をだすっていう目的は達成している。童貞感をだすってことを目的にするなら「かわいいすぎる」のほうがあってますよね。

「おいしすぎる」よりも「おいしいすぎる」のほうがアホが食べてるかんじするじゃないですか。

アホが食べてわんぱくすぎて興奮してるみたいな。
「おいしいすぎる」って書いたほうがアホっぽいですよね。

こんな感じで、正しくなくても伝わることがある。

少し話は変わりますが、明石家さんまさんとかのおしゃべりを見ていても、強くツッコむときは「なんでやねん!」「アホかお前!」ってゴリゴリの関西弁でいかれるんです。

でも、さんまさんが聞き手として相づちをうつときは「そうなんだ〜」みたいなかんじなんですね。こっちのほうが柔らかさがでるんですね。

そうすると相手もリラックスしてわーって喋ってきて、そこで盛り上がって盛り上がって盛り上がって「なんでやねん」ってツッコむ。

これは会話を盛り上げるということを目的としたときに、さんまさんはその時その時の最適解を選び続けているわけですね。

関西人だからといって関西弁一辺倒ではないんです。
場合によっちゃ標準語を使う。

さんまさんとか、あと、松本さんもそうですね。
けっこう標準語を使われますね。

とくに聞き手になっている場合「〜なんだ」って標準語を使われる。

そういう風にみていくとけっこうおもしろいんですが、文章でもまったく同じことが言えて、丁寧語で書いていて、ときどきタメ口をポイントで使ったほうが伝わるときがある。

これは「丁寧語でスタートしたんだから、最後まで敬語でいけよ」ってことではなくて、文章を整えすぎちゃうと体温がなくなっちゃう。体温がなくなると教科書みたいな文章になる。

書き手が愛されないことには続きが読まれないわけだから、教科書みたいな文章書いたって読む気が失せちゃうんですよね。そうすると伝わらない。

やっぱり書き手はその時その時でいちばん適した言葉を選び続けなきゃいけないわけです。

じゃあ、どのように言葉を選んでいけばいいのか?

これ答えは、量をこなすしかない。
たくさん文章書くしかないの。

会話と一緒で、英語と一緒で、喋らないと覚えない。コミュニケーションとらないと聞き役にもなれないし、上手なツッコミもできない。

じゃあ次に、量をこなすためにはどうすればいいか。

文章をたくさん更新し続けるためにはどうすれば?ってところまで逆算していくんですけど、結論、ネタのクオリティに頼らないってことですね。

「おもしろい話があったから書く」ではダメ。それをしてると、おもしろい話が日常で起こらない限り発信できないから。

ネタなんてそうそう落ちてないじゃないですか。毎日毎日100点のエピソードなんて落ちてないですよね。せいぜい30点くらいのネタしか落ちてないですよね。

なので、大切なのは30点くらいのネタをコーティングして70点くらいにして発信すること。

そのためにはどうすればいいかというと、熟考していてはダメなんですよ。まず書き始めてみるのが大事。ブログでもなんでもいいから、まずオチなんかみつからなくてもバーって書いちゃう。

それをずっと続けていくうちに、どっかでオチをつけなきゃいけないわけだから、そのときにはじめて訓練になるんですね。

「なんとかする力」みたいなのがそこでようやく養われるんです。

僕のブログもそうなんですけど、一筆書きなんですよ。

毎日毎日「どうやって終わろかな」って考えながら結末にむかってるんですね。そこではじめて「なんとかする力」が養われて「なんとかする力」っていうのが「伝える力」になるんですね。

がんばってみてください。西野亮廣でした。


※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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