キンコン西野が予想する2020年に活躍する日本人
このnoteは2019年12月30日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:三好 千晶 さん
どうも。キングコングの西野亮廣です。
お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。
本日はですね、大忘年会天才万博の最終日。
5日目ですね。
すごいもう連日熱狂で、鶯谷の東京キネマ倶楽部って会場がもう揺れに揺れまくっているんですが、とにかく飲むんですよ。
夕方5時スタートで、僕はお客さん代表として客席フロアでうろちょろ、うろちょろしてるんですが、なんかお酒を奢られるんですね。
「じゃあ西野さん飲んでください」って。
もうとにかく、5時から3時間くらいむちゃくちゃ飲まされるんですよ。
20杯ぐらい飲まされるのかな。
8時くらいにイベントが終わるわけですが、そこから打ち上げがあるんですね。
もう僕からするとよくわかんないですよ。
飲み会の打ち上げで飲み会をするっていう。
そっから8時ぐらいからまた飲んで、真夜中まで飲み続けるわけです。
だから、年末の天才万博期間中は、ほぼ半日くらい飲んでる。
そういったスケジュールでお届けしているので、ちょっと声が聞き苦しかったらもう本当に申しわけございません。そういう事情でございます。
今日はですね、
キンコン西野が予想する2020年に活躍する日本人
というテーマでお話したいと思います。
ダイレクト課金をとった者が勝つ
2020年代、どういった方が活躍するのかなーっていうことを考えたときですね、
表現方法が個人的に好きか嫌いかは別として、こういう人が勝つなー、こういうやり方だろうなっていうのはひとつあって。
この10年を振り返ったときにですね。
たしかtwitter が日本上陸したのが2008年頃だったと思うんですけど。
まあ、この10年っていうのは、人々が揚げ足を取りあった10年だった。
コンプライアンスという言葉も一般化して言い変えると、全方位に配慮しなくちゃいけない10年だったと思うんですね。
何かやれば叩かれてしまうから。
激しいアクションをしてしまったら揚げ足を取られるから。
だいたい批判される前に、自主規制を働かせなきゃいけない。
自主規制を働かせなかったらBANされる、もう業界から切られてしまうっていう時代だったなぁと思っていて。
で、これからは、全方位に配慮しなくちゃいけない10年の反動がきてるなって最近すごく感じています。
NHKをぶっ壊すじゃないですけど、どっか一部分に配慮しない人は求められている感じはしていて、なんか90年代とかにすごい似てるなぁと思っていて。
90年代って、たとえばJ-popでうけた曲は『どんなときも』とか。
槇原さんのどんなときもの歌詞「もしも他の誰かを知らずに傷つけても絶対譲れない夢が僕にはあるよ」って、けっこうなバワハラじゃないですか。
だけど人々は「誰か傷つけても関係ない」っていうことを聴いてそれに熱狂した。
チャゲアスの『YAH YAH YAH』なんか「今からそいつをこれからそいつを殴りに行こうかー」なんだよ。
なんかこうNHKをぶっ壊すにすごい近いなぁと思っていて。
本当はそいつにも事情があるわけじゃないですか。
NHK側にも事情があって、そこのこともちゃんと考えましょうよっていう声もあるのに関係ねぇって殴りに行こうっていっちゃう。
90年代の歌詞って振り返ってみると、攻撃を受ける人が存在しているっていうことですね。
『愛は勝つ』も「必ず最後に愛は勝つ」という歌詞なんで。
必ずって言っちゃってるんですよ。負けた人の気持ちなんか関係ないんですよ。
愛によって負けた人の気持ちなんかは関係ないので「必ず最後に愛を勝つ」って言い切っちゃうみたいな。
その犠牲を払ってでも言い切る姿に人が熱狂したのが90年代だと思うんですね。どこかアメリカ的っていうか。
2020年代はこれにググググーってよってきているなっていう感じはしていて。
もう間違いなくコンプライアンスの反動だと思うし、やっぱり言い切る人は強いなっていう結論なんですが、言い切るためには言い切れる環境が必要じゃないですか。
「あいつを殴りにいく!」ってなったところで「じゃあお前を干す」みたいなことを言われて本当に干されてしまったらもう活動できなくなってしまうんで。
だから、別に事務所とか業界から干すと言われても「関係ねぇ」って言える環境が必要だなぁと思う。
そうすると、やっぱり広告費で生きているタレントさんには厳しい時代になるだろうな。これはもう間違いないですね。
やっぱりダイレクト課金をとっている人が強いな。
投げ銭してくれるファンが確実に1000人いる人の方が圧倒的に強いし、最終的にはマスも取れてるなーっていうのが最近思うところですね。
まぁこんなことは4年5年くらい前からじわじわ始まっていたんですが、それでも当時はまだダイレクト課金みたいなものが低く見積もられていたと思うんですね。
クラウドファンディングやらオンラインサロンやら。
ちょっと変化球的ですがyoutubeもそうですね。
どっちかというと低くみられてアングラな感じがあったんですが、もうそういうことが無視できなくなってきていると。
最近の言葉が強い人、影響力を持ってる人って全員ダイレクト課金をとってるなっていうのを時代がすごい見つけ出したなーっていうのはすごく感じる。
じゃあここから、お客様から直接お金をいただくために、どの形でダイレクト課金をとりにいくのがいいのかなって考えてみると、
やっぱり、オンラインサロン運営は難易度高すぎるんですよ。
タレントさんとか有名人がオンラインサロンに手を出しているんですが、軒並み崩れている。
いま自分がやっていて言うのはあれなんですが、オンラインサロンを運営していこうと思ったら、経営能力とか、チームを統率する力だとか、そういったものが必要になっていく。
いろいろ条件が必要になってくるので、ただおしゃべりがおもしろいとか、ただ歌がうまい、ただ知識人であるって言うだけでは無理なので。
オンラインサロンはダイレクト課金の方法としてはあまり現実的ではないなぁと思う。
一方、 youtube はどうなるかって考えたときには細分化する。
ユーチューバーが増えれば増えるほど細分化する。
つまり、チャンネル登録者数は多いかもしれないけど再生回数が伸び悩むっていうことが至るところで起きる。
当然、ユーチューバーが増えたらひとりあたりの企業案件も減る。
企業案件も細分化するから。
昔だったらチャンネル登録者数が多い人に「おむつのcmやってください」みたいな企業の話があったんだが、いまはどっちらかというとオムツに近い内容のことを発信している人に企業がお金出すようになってきてるから。
Youtuberでダイレクト課金もなかなか厳しくなってくるなぁって考えたときに、やっぱり結論、商品を持っている人が強いと思います。ロングセラー商品ですね。
認知度とロングセラー商品を持ってる人が強い。
タレントで赤福みたいなのを持ってる人がもしいたらほんと強いなぁ。
そして、商品持ってないともう辛いなっていう感じですね。
2020年に勝つ人っていうのは、認知度とか影響力があるうちにロングセラー商品を作った人だろうなぁっていうのが僕の結論です。
というわけで、
キンコン西野が予想する2020年に活躍する日本人
というテーマでお話させていただきました。
それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。
※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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