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コロナ禍で販路が無くなった中、次に仕掛けるのは… byキンコン西野

このnoteは2021年4月18日のvoicyの音源の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:鎌倉で100歳まで趣味美容師ウルマ さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。


本題に入る前にお知らせさせてください。
このお知らせは今日で最後です。

明日、4月19日に開催するオンライン講演会『【教えて西野先生!】親子で学ぶ!とっても大切なお金の話』の受講者数が、なんと、【9500名】を突破しました。本当にありがとうございます。

こちらの講演会は「学校では教えてもらえないけど、生きていく上では絶対に知っておかなくちゃいけないお金の超超超基礎知識」について、キングコング西野が、ものすごく分かりやすくお話しします。

お金リテラシーが高い人からすると「そんなの知ってるよ。もっと、新しい情報をくれよ」と思ってしまうような内容だと思うので、そういう方は誤まって受講しないでください。

今回の講演会が終われば、今度は「マーケティングの今」というテーマでゴッリゴリのマーケティングに関する講演会をやろうかなぁと思っておりますので、経営者さんや個人事業主さんやクリエイター達はそっちを選んでください。

今回は小学校高学年〜お爺ちゃん&お婆ちゃんなどを対象にした「お金の基礎知識」についての講演会です。

(現在は講演終了)

そして、もうひとつお知らせです。

鹿児島県奄美市にある映画館『ブックス十番館シネマパニック』さんにて、映画『えんとつ町のプペル』の上映がスタートしました。

ご家族やお友達に奄美の方がいらっしゃったら、「奄美にプペルがきてるよ!」とお伝えいただけるとうれしいです。

映画公開から間も無く4ヶ月が経とうとしてるんですけど、今なお、全国のいろんな劇場で公開してくださっていて、本当にありがとうございます。

お近くの映画館でやっていると思うので、映画館のスケジュールをチェックしてみてください。


さて、本題です。

今日は日曜日なので、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』のコメント欄に届いたご相談にのっていきたいと思います。

本当にランダムに選ばせていただくので、選ばれなくても恨みっこ無しでお願いします。


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【Q】ハルヤマさん

コロナ禍になり、自分で何か生み出せるものがないかと思い、音楽や動画を作り始めました。

たくさんの方に見てもらうために、まずすべきことはなんですか?

見せ方として、いま自分で考えているのは、西野さんを見習い、動画を上げると同時に、動画ができるまでのプロセスの動画ものせて、完成品と一緒にSNSで発信しようかと思っています。

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【A】

僕も、ものづくりしている人間の端くれなので、お答えさせてただきます。

僕は19歳の頃に吉本の養成所に入って、在学中に出場資格が芸歴10年までのNHK漫才コンクールで大賞をいただいて、デビュー1年目で関西の賞レースをほぼ総ナメして、20歳で『はねるのとびら』が始まって、2年目で『M1』の決勝にでて、25〜26歳の時には番組の視聴率が1位になって、絵本作家に転身して、年間で一番売れた絵本を作って、広告を作って『毎日新聞広告賞』で広告賞をいただいて、映画を作って日本アカデミー賞をいただいた人間なんですけど…

そんな人間から言わせていただくと、たくさんの方に見てもらうためにまずすべきことは、作品のクオリティでぶっちぎることだと思います。

広告の戦略の話をするのは、それよりも後の話で、まずは作品の内容でぶっちぎる。

なので、音楽とか動画をあげた上で、なにも話題になっていないってことは焦った方がよくて、そこがぶっちぎってないとどうしようもないので。

ちなみに、僕は、昨日は17時間ほどアトリエにこもって作品を作っていましたが、昨日のハルヤマさんはどれくらい作品制作と向き合われたでしょうか。

たぶん、僕より向き合ってないと思うんですけど、音楽と動画作りに狂ってください。応援しています。

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【Q】ナオトさん

高校時代がものすごい濃かった、いまは大学生をしているものです。

成功者になるために、ほかの大学生が遊んでいる間に必死に勉強していると決め、続けています。(勉強が続く根拠はあり)

やはり、自分が変わってもまわりは変わりません。
自分が勉強することで、まわりとの差がどんどん開きます。

自分の成長を感じると共に、友達付き合いが下手くそになっていく気がします。

自分は弱い人間です。西野さんの本を読み、行動するべきは今だと思い、西野さんのサロンに入会しました。

環境を変えたいです。

「大学をやめて東京に来い。一緒に仕事をしよう!」と熱い想いの方に出会ったら、すぐに東京に行きます。熱い想いは僕も負けない自身があります。結果もあります。

どうか、このコメントを読んでくださった方に届きますように。

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【A】

まず冒頭の「高校時代がものすごく濃かった」という一文が、その後の文章にきいていないんですね。つまり、これは言う必要がない一言で、ここから読み取れるのは、国語が苦手ってことと、他社目線に立つのが苦手ってことだと思います。

「大学をやめて東京に来い。一緒に仕事をしよう!」を言う側ってすごい責任を背負わなければいけないんですけど、多分、この国語力と、他社目線に立てない感じの学生の人生を引き受けようとする大人は東京にはいないと思います。

ただ、勘違いしちゃダメなのは、こうしてコメントを入れている時点で、ナオトさんは決して弱くはない。あと、環境を変えなきゃいけないという危機管理能力もある。

なので、何もかもダメってことではなく、ナオトさんには、まずい部分とイケてる部分があって、そういった自分の姿形を解像度高く分解できていないと正しい打ち手が選べないので、ここはもっとご自身を見た方がいいのかなと思います。

ひとつね、ナオトさんが根本的に間違っているのは、「引っ張り上げてくれたら頑張ります」っていう姿勢がちょっとまずくて。

残念ながら、待ちの姿勢の人間には、一生チャンスは巡ってこないんですね。

月並みですが、チャンスっていうのは、やっぱりもぎ取りに行かなきゃいけない。

大学はやめなくていいから、一度、2、3日でもいいから東京にきて、同い年くらしでゴリゴリに働いている人に会ってみるといいと思います。

思い知ってからスタートなので、なるべく早く思い知った方がいいです。

うちのインターン生とか、若い社員に会うと、絶望すると思います。

ちなみに、僕がナオトさんなら、今日、東京行きの電車に飛び乗ります。

まずは現場で戦っている同い年と会って、自分の現在地を正しく把握してみてください。

応援しています。頑張ってください。

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【Q】前田さん

高校を卒業したばかりの18歳、プログラマーです。

私はまったく別の業種で起業しようと考えています。

その分野には、とても未知で希望があるようなブルーオーシャンだと思っています。

ただ、どこから手をつけたらいいかわからず仕舞いで、西野さんは、どこから手をつけたらいいかという時はどこから手をつけますか?

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【A】

分野によると思うんですが、どの分野であろうと確実に失敗する方法ってあると思うんですね。

例えば、18歳プログラマーの前田さんが踏みそうな地雷でいうと、
新しくて面白いアイデアに飛びつく
とかが、考えられるんですけど(偏見すごいですね笑)、そういうところにパッといっちゃいがちだと思うんです。

そういうところで結果をだせばだすほど、大手に同じやり方を真似されて、最終的には資本力でもっていかれて、せっかくの差別化が無効化されてしまうと思うんですね。

やっぱり、成功する方法っていうのは試してみないとわからないけど、確実に失敗する方法は試さなくてもわかるので、どれだけ面白くても大手がコピーできるものには手を出さない、といった感じで地雷をリストアップするところから始めるといいです。

死なない限りチャレンジは続けられるので。大切なのは死なないこと。

まずは、地雷を全部リストアップして、それを徹底的に踏まない

ってことから僕は始めます。

頑張ってください。応援しておりまーす!

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【Q】比嘉さん

夫婦とスタッフ数名で創業60年になるお餅屋さんを沖縄で営んでいます。

コロナ禍で販路がなくなってしまったため、急遽、お餅の通信販売を始めました。

通販は全くもって初めての事業で、不手際が多いにも関わらず、購入者様の温かな目のおかげで、なんとか商売を続けられています。

そのご恩を他の方に送りたいと、現在(2021年4月)、沖縄県内のこども食堂に、お餅プレゼント企画を実施しています。

こども食堂の関係者以外の方にもとても喜んでいただいているので、こども食堂プレゼント企画を全国に広げられないかな?と思っています。

その際は、送料の一部をクラファンで集めるのはどうだろう?と考えているのですが、西野さんだったらどんなリターンを考えますか?

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【A】

質問の答えと、僕の感想、それぞれをお返ししますね。
後者は話半分で聞いてください。

まず、質問の答え。クラウドファンディングの件です。

僕なら、『○○県○○市のこども食堂にお餅を送れる券』っていうリターンをだします。

もちろん、そこのこども食堂のみなさんがお餅を求めているっていう確認を先に取っておくのが前提ですよ。贈り物の押し付けになっちゃいけないので。

そして、そのリターンをだしたことを、その県、その市の方にアピールします。こういうリターンでてますよって。

オンラインサロンだったら、ツイッターの鍵アカで探せると思います。

自分の地元の子供達のためならって人、結構いるんですよ。僕もそうなんですけど。僕の出身は兵庫県川西市っていうところなんですけど。

兵庫県川西市の子供達のためだったら一肌脱ぎましょうか?みたいな感じってあるんです。やっぱりみんな郷土愛みたいなものってあるので。

そこに訴えかけるかなぁ。それが一番手堅いかなと思います。

今回のような予約販売系ではないクラウドファンディング。支援系のクラウドファンディングの場合は、踏んではいけない地雷があるので、確認しておいたほうがいいです。

それは、返礼品にお金をかけすぎることです。

僕は時々、予約販売系ではないクラウドファンディングのリターンで、「あなたを意識する券」とか「会ったらありがとうって言う券」みたいなものをだしてはアンチの方やメディアの方から「宗教だ!」とか「詐欺だ!」って怒鳴られるんですけど、あれはシンプルに、彼らの知識不足で。

支援した人からすると、支援したお金はなるべく支援先に使ってほしいんですね。

子供達に支援したくて3000円をだしたのに、原価2000円のオリジナルTシャツとかが返礼品で送られてきて、子供達の支援にまわるお金が1000円とかになってしまったら本末転倒なので。その地雷は踏まないようにしてください。

当然、それをやると、無形の返礼品はどうなっているんだ!とか、詐欺だ!とか叩いてくる人がでてくるんですけど、そういう人が100万人であろうと、1000万人であろうと、間違ってるものは間違ってるので、ちゃんと勉強してくださいと返してください。

クラウドファンディングのリターンについて聞かれたので、答えてみました。

ここからは、僕の考えです。長くなってごめんなさいね。

僕の考えは、これとはちょっと違って。話半分で聞いてくださいね。

全国のこども食堂のプレゼント企画は、いまはやめておいたほうがいいかなぁと思います。

優先順位でいうと、お店の守りを固めるほうが先で、いま通販でなんとか持ってますっておっしゃっていましたが、その中には、これまでお店にきてくださっていた方からの「コロナのお助け票」みたいなものも入ってると思うんですね。

これは、やっぱりいつまでも続かないんで。
助けるほうの体力っていうのもあるので、それはいつまでも続かない。
だが、コロナはまだしばらく続く。

それならば、通販の売り上げは、まもなく右肩下がりになるという前提で、次に備えておくべきで、いま通販の売り上げがあるうちにやらなきゃいけないのは、コロナ禍でも売り上げが作れる仕組みの創造だと思います。

お店さえ安定していれば、こども食堂は守れるけれど、お店が傾いてしまうと、こども食堂が守れなくなるので。

まずは、自分の城を守るのが先決で、こども食堂を支援し続けられる体づくりを済ませてから、次に全国のこども食堂のプレゼント企画をしたほうがいいのかなぁと思います。

僕が会社の代表だったら、その順番で設計していきます。

いまは、守りを固める。

そのほうが最終的に、助けられる人が増えるので。

なので、いまはお店を守ることに注力したほうがいいんじゃないかなと思います。

これは僕は責任取れないので、話半分で聞いていただけるとうれしいです。
応援しています。頑張ってください。




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