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次に繋げる働き方byキングコング西野

このnoteは2020年2月15日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
Voicyの提供:横山文洋さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしています。

今日はですね
次に繋げる働き方
というテーマでお話ししたいと思います。

「言われたとおりにやるな」「言われたとおりにやれ」…どっち?

今日もインドからお届けしております。

仕事はね当然その一回で終わるものではなくて、ひとつの仕事が終わればまた次の仕事。

これが途絶えてしまうと食いっぱぐれてしまうので、僕たちは仕事を次々につなげていかなきゃいけないんですけど、仕事を繋げるのが得意な人とそうではない人がいる。

で、ここでお話ししたいのは次につなげる働き方ってどうすればいいのっていうところなんですけれどもこれは結構難しくてですね。

まずは受注仕事についての話をしたいんですけど、発注者、クライアントのリクエストに答えまくるクリエイターさんって結構いるんですよ。

「悪いところがあれば何回でも直します」とか言って指摘された箇所を秒速で直して「こうですか」っていう感じで提出する方ですね。

で、一見めちゃくちゃ優秀な人っぽいですが言われたことをそのまま反映するだけならクライアントさん発注者さんは「それだったら俺がやるよ」っていう話になってくるので。

当然、発注者のリクエストに発注者が満足のいく形で色をつけて返さなくちゃ意味がないですね。

ここが大事ですね。ここが分かれ目です。

ここで色をつけて返さなきゃいけないんですけど、オナニーで色をつけてしまう人と、発注者が満足のいく形で色をつける人にぱっかり分かれますね。

当然、受注仕事なので発注者が満足のいく形で色をつけなきゃいけない。

オナニーしたければ自分の個展でやれ、自分の作品の中でやれっていう話なんで。

くれぐれも発注者クライアントが 満足のいく形で色をつけて返せなくちゃいけない。これが大事ですね。

で、発注者が満足のいく形で色をつけなきゃいけないんですけど、プレゼンできるのは2回までと思っておいたほうがいいです。2回までです。

1回ダメ出しを受けたら、基本は次のターンである程度の結果を出さなくちゃいけない。

「何度でも言われたとおりに直します」では発注者、クライアントさんの時間無限に奪ってしまうので。

これは、クリエイターとして間も無く声がかからなくなりますね。

「何度でもなおします」っていうのはあまり美しくない。責任をとってないという話です。

クライアントに全部の責任を押しつけてることになっちゃうから。

大切なのは、一度ダメ出しを受けた後の2度目のプレゼンですね。

ここで、発注者、クライアントがイメージする答えにぐっと近づけて「あぁこの人は同じスピードで走れる人なんだな」っていう信用を勝ち取りさえすれば、その後は納得がいくまで何度でも微調整に付き合ってもらえると思います。

逆に、ここで一回目からの伸びを見せることが出来なければ「あぁこの人は何度ダメ出しをしては同じだ」って判断されて切られてしまう。

なので、何度でも言いますが2回目までに結果を出さなきゃいけないです。

その際、何も考えずにロボットのように言われたままのことをしてもダメ。

ちなみに僕の仲の良いクリエイターさんは「西野さんに言われた通りに作ったのがこちら。そしてこちらが参考までに僕なりにアレンジしてみたものです」みたいな感じで2パターン用意されるんですね。出す順番も今の通りです。

自分のアレンジ部分を際立たせる手法としては結構使えると思います。

最終的な判断はクライアントさんなんですけど「やっぱり僕は言った通りして」っていうのもあるし「確かに君のアレンジいいね」ってなる場合もある。

なので、言われるとおりパターンとアレンジしたパターン、2パターン出すっていうのは結構良いですね。

大前提として、やっぱり色を付けて返さなくちゃ意味がないっていうところに尽きますね。受注仕事は。

で、これと混同しない方がいいのはアドバイスですね。

先日も「したたかなイエスマンになれ」っていう回でお話ししましたが、アドバイスを求めた時は持論なんぞを挟まずに、そのまま言われたとおりやった方が絶対にいいです。

自分が判断し続けた結果が今の自分なので、その自分が今困っているって言うことなんで、この先自分が判断し続けたら前に進まないですね。

せっかくアドバイスもらってるのに自分の判断を挟んでしまうと何も変わらないという話です。

またお前の判断で今のお前のような人生を繰り返すことになるぞって話です。

だから、アドバイスを求める時は言われた通りにやるっていうのがセオリーですね。

ポイントは外さない人にアドバイスを求めることです。

この人は外さないって人をしっかり選んで、そこで言われたことがたとえ納得できなくても1回はるまる乗っかってみることをオススメします。

アドバイスを求めるって行為はアドバイスを求められた人の時間を奪う行為なので、アレンジせずに言われるとおりやるっていうのがセオリーマナーですね。

アレンジするのが我慢できないのであれば、そもそもアドバイスなんて求めちゃダメだしアドバイスをアレンジしちゃったらアドバイスした人はその後の協力はしてくれなくなると思っておいたほうがいいですね。

ちなみに僕の後輩のホームレス小谷という者がいるんですけど、彼は僕のアドバイスどおりのことをするんですね。もっというと、それ以外を一切しないんです。

それを分かっているから、僕は彼に下手なアドバイスはできないし、僕のアドバイスをそのまま実行するというルールで生きている以上、ホームレス小谷の人生が悪い方向に転んだらすべて僕の責任になるので。

これはまずいっていうことでですね。

僕のアドバイス後のアフターケアが半端ないんですよ。

こうしたらいいんじゃないかどんどん言うし、彼がいないところで彼の宣伝しまくるし。

やっぱりアドバイスした以上はアドバイスした人の人生をうまくいかしたいんでね。じゃないと僕のポイントが下がってしまうから。

それもこれも彼がアドバイス通りに動くっていうルールで回っているからですね。

一方で、以前べつの方から「売れたいのでプロデュースしてくれ」って頼まれて、困っているみたいだったから協力したいなと思って言ったんですよ。

「僕が協力する際の条件は一つです。僕が言ったことをそのままやってください」って。

そうやって念押したんですけど、そん時は「とは言え」っていう感じで自分なりのアレンジを加えられたので、そこでアレンジされてしまうとその方の人生の責任が僕取れないので、即座にこのプロデュースから手を引かせていただきました。

その人のことが嫌いとかそういうことじゃないですよ。責任がとれなくなってしまうからごめんなさいということです。

整理しますね。

仕事を受ける時も、アドバイスを求める時も、考えなきゃいけないのは仕事の発注者、クライアントやアドバイスをくれた人の時間や気持ちですね。

言われたことだけをするなって言ったり、言われたことだけをしろと言ったり、一見ダブルスタンダードな雰囲気がありますが今回のお話はそうではなくてですね。

こればっかりは時と場合によるので、よく見極めてくださいっていうのが今日のまとめですね。

というわけで
次に繋げる働き方
というテーマでお話しさせていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。


※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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