「出資」の決め手は何か? byキンコン西野

このnoteは2021年2月8日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:以前提供枠で名前を呼ばれて嬉しかったので感謝の気持ちで二度目の提供枠を購入した かわたしんや さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。


本題に入る前にお知らせをさせてください。

あいかわらず「キンコン西野と一緒に『映画 えんとつ町のプペル』を観る企画を続けているのですが、今度は2月10日(水)の17時55分からTOHOシネマズ六本木ヒルズにお邪魔します。

『映画 えんとつ町のプペル』は映画公開から、一ヶ月半が経ったのですが、TOHOシネマズ六本木ヒルズさんはありがたいことに今も一番大きなスクリーンなんです。

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「スクリーン7」という、521席もある超絶大きなスクリーンです。

作り手の想いとしては『えんとつ町のプペル』って、タイトルのとおり、オリジナルの「町」をゼロから作っているので、「大きいスクリーンで見て欲しい」というのがあったりします。

「えんとつ町を見る」というよりも、「えんとつ町の中に入る」みたいな感じが、やっぱり嬉しくて、その時、お客さんの視界いっぱいに町を広げてくれる「大きなスクリーン」というのは有難いんですね。

くわえて、TOHOシネマズ六本木ヒルズの「スクリーン7」は「ドルビーアトモス」という音響システムが採用されていて、(たぶん、映画館の音響にこだわっている方って、一部の方だと思うのですが)本当に映画館によって全然違うので、それも体験していただきたいなぁと思っています。

感染症対策で、握手をしたり、サインをしたり、写真を撮ったり、お手紙を受け取ったり、お喋りをしたりすることはできませんが、すれ違ったら全力で会釈させていただきます。

お時間あれば、2月10日(水)17時55分の回の『映画 えんとつ町のプペル』を一緒に観ましょう。
ちなみに、この日は「レディースデイ」らしいです。

(※チケットはコチラから↓)

そして、もう一つ。

20年来の友人であるNONSTYLE石田君と同期水いらずで語り明かすオンラインイベント「ノンスタ石田×キンコン西野 呑みながら語るエンタメの未来」が2月12日に開催されます。

アーカイブは2月14日まで残ります。

こちらのイベントの参加方法なのですが、2月2日〜2月10日までの『映画 えんとつ町のプペル』の半券が参加チケットとなりますので、この期間内に映画をご覧になられた方は半券を捨てずにとっておいてください。

詳しくは『映画 えんとつ町のプペル』の公式ホームページでご確認ください。

(※コチラ↓)


さて、そんなこんなで本題です。

昨日、YouTubeでライブ配信をしていたら、「出資について話してください」と言われたので、今日は、「キンコン西野が出資する決め手」について、お話ししたいと思います。

「出資」って、馴染みがない人には、とことん馴染みがない話だと思うので、ちょっと前段階から話します。

「出資」と似たような言葉で「融資」というのがあるじゃないですか。

まずは「融資」と「出資」の違いについて、整理しておきたいのですが、これは結構、シンプルで、「融資する」というのは「お金を貸すこと」で、「出資する」というのは「事業の所有権を買うこと」なんです。

似て非なるものですね。

会社側からすると、「融資してもらう」は「お金を借りる」なので、出してもらったお金は返さなきゃいけないし、「出資してもらう」は「事業の所有権を買ってもらう」なので、お金は返さなくてもいいけど、儲けは分配しなきゃいけない。

どちらが良いかは……「時と場合による」だと思います。

このことを踏まえた上で「出資」について、お話したいのですが……僕はよく「出資してください」と言われます。サロンメンバーさんから言われたりもします。

で、実際にいくつかの会社に出資させていただいているのですが、これは嘘偽りなく、僕、「金銭的な見返りが欲しい」というのは1ミリもないんです。

くれぐれも「金銭的な見返りを求めること」を悪いことだとも、下品なことだとも思っていません。

出資する以上は見返りは求めるものだと思うのですが、ただ、僕、本当に興味がないんです。

「なんで?」と言われても、興味がないことに理由はないので、「興味がない」としか言いようがない。

ただ、じゃあ、「なんでもかんでも出資するか?」というと、そこは違って、キチンと線引きはしています。

というのも……僕が出資をしたら、大体、表に名前が出るんです。

いや、もちろん、「出さないで」とお願いすることもできると思うのですが、スタートアップ・ベンチャーからすると「この人に応援してもらっています」というのが一つの信用になる。

僕なんぞの名前にそのブランドがあるかどうかは怪しいところですが、ですが、それも踏まえて出資のお願いをされているのも分かるので、当然、出していただいて構わないんです。

となってくると、状態的には、会社のCMをしているわけじゃないですか?
お金を出して「ここは、良い会社ですよ」と言っている状態です。

となってきたら、僕の信用問題にも関わってくるんです。

会社がお客さんを騙すようなことをしたら、その会社を支援している僕の信用も下がっちゃうんです。

そして、もう一つ。

「見返りは興味ない」とか何とか言ってるクセに、出資させてもらった以上は、やっぱり上手くいって欲しいので、結構、積極的に応援しちゃうんですね。

お金を出して、さらに応援しているんです。

これに関しては、所有権の一部が自分にあるので、いわば自分ゴトになっているですね。

感じでいうと、相方に近いです。

肉体は分離しているし、金銭的な契約もありませんが、相方の仕事が上手くいったら、巡り巡って自分にも何かしらの恩恵があることを知っているから、それもあって応援している部分もあると思うんですね。

僕、カジサックのこと、超応援しているんで。それに近いかもしれません。

整理すると、出資した以上は、「自分の信用問題に関わってくる」というのと「自分ゴトになっちゃう」というのがある。

この上で、どういう会社に出資するかというと、決め手は「社長の人柄」です。

正直、ビジネスプランなんて、そこまで重要じゃないというか……「ああ、なんか面白そうだなぁ」ぐらいのハードルをクリアしていればOKです。

だって、半年後、社会がどうなるかなんて分からないじゃないですか?

「ZOOM」だって「クラブハウス」だって、コロナがきてなかったら、ここまで成長していたかどうか怪しいですよね。

逆に、コロナがきたことによって、窮地に立たされたビジネスプランも山ほどある。

さらには、良いビジネスプランほど模倣されてしまう。

もうね、僕みたいな出資素人は「社長の人柄・人間力」で判断するしかないんです。

「この人だったら、どんな状況に追いやられても、お客さんのことを大切に考えてくれるし、社会のルールが大きく変わったら変わったで、臨機応変に舵取りしてくれるなぁ」という人が社長を務める会社に出資させていただいております。

あくまで、「僕の場合は」ですよ。
なので、実績なんて無くたっていいんです。

たとえば、サロンメンバーで「お豆腐で地元を盛り上げたい」みたいなことを言う大学生がいて、何回聞いても、そのビジネスは大化けしなさそうだなぁと思っても、その子がイイ子だったら、迷わず出資します。

で、「一緒にお豆腐を頑張ろう!」と言います。

でも、この感じで「ビジネスプラン」ではなく、「人」で出資を決めている人って、結構、多いと思います。

ていうか、ほとんどそうじゃないかなぁ。

ただ、出資をしてもらう側で、そこを分かっている人が少ない。

「こうきて、こうきて、こうなるから、その時に、こうするんです」みたいなビジネスプランで口説き落とそうとする人がいるのですが、「案外、そこには重きを置かれていない場合があるよ」という話です。

偉そうにごめんなさい。



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