昨日放送の『バイキング』の話と……【キンコン西野】

このnoteは2021年2月17日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:長野県小諸市のはなおかりゅうた さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。


昨日、フジテレビの『バイキングMORE』という番組で、「コロナ禍なのにも関わらず映画館に出向いてファンと一緒に映画を観るキンコン西野」についての是非が議論されたんですね。

いろんな意見があるのは承知していますし、たくさんお叱りもいただくのですが……
ここに関しての僕は意見は変わりません。

国が定めたルールを守った上でおこなっている、いわゆる「営業活動」を批判してしまうと、

それを言い出したら、

「じゃあ、他の映画作品が特典を付けてお客さんを呼ぶのはどうなんだ?」
という話になってくるし、

「今週公開の新作映画の初日公開イベントで大々的に宣伝してたけど、あれはどうなんだ?」 という話になってくるし、

映画に限らず、「今日も全国各地でおこなわれている演劇やコンサートはどうなんだ?」
という話になってくるし、

もっと言うと、「テレビCMを流して営業を活動するスポンサーはどうなんだ?」
という話になってくる。

なぜ、テレビCMをうって営業活動するのはOKで、
なぜ、西野がツイッターで営業活動をした時だけ『人が集まったらどうするんだ!』という話になるのか?

あきらかに理屈は破綻していて、そこのセーフorアウトの線引きが「感情」でおこなわれているような気がしているので、僕は「それはどうなんだろうな?」という考えです。


あと余談ですが……そもそも「テレビ番組」というものは「CMをうって、営業活動をしているスポンサーさんのお金」で作っているわけで……

「ルール内で営業活動をしているサービス提供者」を批判するのであれば、当然、「ルール内で営業活動をしている番組スポンサーさん(とくに百貨店などに商品が並んでいる番組スポンサーさん)」も、その対象になってくるので……

テレビ番組内で、スポンサーさんからお金を貰っている人がルール内での営業活動を批判し始めたら、色々と辻褄が合わなくなるハズなんですね。


で、大前提として、「ルール」というのは、「どの打ち手が有効なのか?」を探る為に設けているわけで…つまり、今回の場合でいうと、「コロナを抑えながら、経済を回せるラインはどこだ?」を探る為に逐一「ルール変更」をおこなっているわけで、そんな中、ルール内での行動を批判してしまうと、いつまでたっても打ち手の精度が上がらない。

それって、誰も幸せにならない。

なので、僕の考えは何も変わらないのですが、、

ただ!!

昨日の『バイキング』のように「是非を議論する」というのは、すっごくすっごくイイコトだと思っています。これはホントに。


個人的に『バイキング』さんにすっごく感謝しているのは、どちらか片方の言い分だけを聞いて結論した偏向報道ではなくて、双方の言い分をキチンを紹介した上での議論をしてくださったので、ああいうのは僕個人的にもすっごく救われるし、皆が考えるキッカケになるし、メディアはああであって欲しいなと思いました。

一言でまとめると、本当に他意はなく、「昨日の『バイキングMORE』さんのお仕事に感謝しています」という話です。

先に言っておきますが、今、喋ったことの途中だけを切り取って、「キンコン西野、テレビ批判」みたいなのにするのはやめてね。

今、喋ったことは、テレビ批判の全く反対で、「テレビでああいう議論がおこなわれるのはすっごくイイよね」という話です。

…で、バイキングさんに御礼をさせてもらった流れで、今日は皆様にも御礼をさせていただきたいです。

昨日、ニュースが出ましたが、『映画 えんとつ町のプペル』が【興行収入】20億円/【観客動員数】150万人を突破しました。

これは本当に皆様のおかげで、この件について、あらためて、キチンとお話をさせていただきたいなと思いました。

前々から追いかけてくださっている方は御存知かもしれませんが、『映画 えんとつ町のプペル』の公開時期を決める会議が去年あったんです。

で、そこでは、当然、「コロナが落ち着いた2021年以降の公開にしますか?」という公開延期プランも提案されていたんですね。

そりゃそうなんですよ。

何年も何年もかけた映画の公開に「悔い」なんて残したくないじゃないですか?

「コロナ禍での公開は避けよう」と考えるのは、何も間違っていないと思います。

でも、僕、経営者の友達もたくさんいて、そして、サロンメンバーの中にも、それこそ実店舗を経営されている方がたくさんいて、そんな彼らから、これまで聞いたことのない悲鳴や弱音をたくさん聞いたんですね。

なんか悔しくなっちゃって、「なんで、あんなイボイボの丸いヤツに負けなきゃいけないんだ」と思って、あとは、何と言っても『えんとつ町のプペル』という作品が、あまりにも今の世界と内容がリンクしているのもあって、「今、届けるべき作品だ」と思ったんですね。

もちろん、人の命が第一ですから、キチンとルールを守って、ルールを破るファンがいたら叱って、ルールの中でやれることを探って、「やれるんだ」というところを見せようと思ったんです。

その姿を見て、「ああ、俺も、もう少しだけ頑張ろう」と思っていただけたら、こんなに嬉しいことはありません。

ただ、そうやって前向きに捉えてくださる方もいれば、そうじゃない方もいて、結果が出れば出るほど批判も集まるんですね。

もちろん作品の内容に言及した「良い批判」もあれば、ただ「気にくわない」というだけの批判もあります。

で、僕自身は、元祖炎上芸人ですから、さすがにそういった批判には慣れているんです。

ただ、僕を応援してくださっている方はそうじゃないと思うんです。

映画公開から、まもなく2ヶ月。この2ヶ月の間で、『えんとつ町のプペル』や『西野』を応援したことで、まわりからアレやコレやと言われたことって、あったと思うんですね。

それに関して、本当に申し訳ないなぁと思っていますし、本当に感謝しています。

やっぱり、どう考えたって、絵本原作の映画が「【興行収入】20億円/【観客動員数】150万人突破」というのは、皆様の力が無いと成し得なかった。

海外はコレからですし、地方もコレから始まるところもありますが、国内の早いところだと、もうすぐ『映画 えんとつ町のプペル』も上映終了します。

それはまぁ、そういうもので、始まりがあれば終わりがあります。

ただ、僕らは100年に一度のウイルスに襲われた大変な世界で、それでもめげずに、やれることを探して、熱狂を生みました。このことは、ずっとずっと覚えておきたいなぁと思います。


本当に感謝しています。『映画 えんとつ町のプペル』の上映終了まで、あとちょっとだけお付き合いください。


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