世界戦のドレスコード【キンコン西野】
このnoteは2021年5月28日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供: 西野さんの様にVoicyを毎日は更新できない現役探偵、オザワさん
どうも。キングコングの西野亮廣です。
お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。
【世界戦のドレスコード】
本題に入る前にお知らせをさせてください。
僕の絵本最新作『みにくいマルコ 〜えんとつ町に咲いた花〜』が、早い書店さんだと、チョコチョコと店頭に並び始めているそうです。
まずは、雨の日も風の日も、コロナで世界中がシッチャカメッチャカになった日も、こうして新刊を届けてくださる全国の書店さんに御礼申し上げます。
(※こちら↓)
そして、すでに手にとって読んでくださり、さらにはSNS等で感想を発信してくださっている読者の皆様にも御礼申し上げます。
たぶん、ここで僕がタラタラと宣伝するよりも、皆さんの感想の方が真実に近いと思うので、是非、ツイッターで「みにくいマルコ」で検索してみてください。
こちらの作品はサイン本のご予約も承っておりまして、お求めの方は『キンコン西野のサイン本屋さん』で検索してみてください。
宜しくお願いします。
あと、昨日の夜、ちょっと遊びで絵本『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』の副音声をVoicyで録ってみたので、絵本と合わせて聴いていただけると嬉しいです。
副音声は長いので、忙しい方は聴かなくても大丈夫です。
そして、お知らせがもう一つあります。
月に2回、僕の友達を自宅に招いて、酒を呑みながら、「今やっていること」や「これから仕掛けること」などを話す月額590円のYouTubeのメンバーシップ『スナック西野』をやっております。
結局、僕の場合は、お酒の席の話が、どこよりも本音だし、なんてったって一次情報なんです。
なので、それを産地直送でお届けしようというのが『スナック西野』の趣旨です。
来週のゲストは「IT評論家・尾原和啓さん」です。
先に言っておきますが、先週のダイノジ大谷さんと違って、今度の話題は「空中戦」です。
途中、何を言っているか分からない人がいるかもしれませんが、「普段の呑み会の会話をそのまま届ける」が趣旨なので、そのまま話を続けています。
「ああ、西野は普段、呑んでる時は、こんな会話をしてるんだろうなぁ」という感じで観ていただけると幸いです。
そして、先々のゲストですが、「堀江貴文さん」「美容室NORA代表・広江一也さん」と続きます。
興味がある方は、僕の公式YouTubeチャンネル『西野亮廣エンタメ研究所』の動画の画面の下にある「メンバーになる」をクリックしてください。
(※こちら↓)
さて。
そんなこんなで本題です。
早い方だと、すでに情報をキャッチされたかもしれませんが『映画 えんとつ町のプペル』が【第24回 上海国際映画祭】に正式招待されました。
国外の映画祭に招待されるのは、オランダの【ロッテルダム国際映画祭】、フランスの【アヌシー国際アニメーション映画祭】に続いて、3つ目です。
ちなみに、韓国では一昨日から『映画 えんとつ町のプペル』がスタートしました。
30日には僕も参加させていただく舞台挨拶もありますので、現地にお知り合いがいらっしゃる方は、お伝えいただけると嬉しいです。
「映画祭に招待されただけじゃないか」とか「海外で公開しただけじゃないか」という方もいらっしゃる方もいるかもしれませんが、そこに入るのは、たくさんある作品の中の本当に一部で……ある映画祭のある部門に関しては、「世界で10本ぐらい」という狭き狭き門で……
スタッフの皆さんの努力や、応援してくださったファンの方の想いが、こういった形で評価されたり、報われたりすることが、僕はとても嬉しいです。
先日、このVoicyで「世界戦は狙わないと始まらない」という話をさせていただきました。
「『頑張っていれば、いつか声がかかるモノ』ではない」と。
当然、僕らのチームもキチンと狙っているわけですが、「どの作品を海外に持っていくか?」みたいなのがあるんです。
もう少し具体的にいうと、「どの絵本を映画化して、海外に持っていくか?」ですね。
映画を作るのはすごく時間がかかるので、「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる」は無理なんですね。
数が撃てないんです。
なので、少ないチャンスを確実にモノにしていかなきゃいけなくて、たくさん作った絵本の中から、「どの作品を映画化するか?」は慎重に進めなくちゃいけません。
その為に必要なのは、「海外のノリを知ること」だと思います。
「海外」といっても広すぎるので、当然、国ごとに微妙に違うのですが。。
ここで、日本の現在地を知ることができるチョット面白いデータがあります。
コロナ前のデータを引っ張ってくるのが妥当だと思うので、こちらは2018年の「日本人の出国率」に関するデータです。(引用元:ForbesJAPAN)
たとえば、韓国の場合だと、人口5100万人に対して、2017年の出国者数は2676万6000人で、出国率は52.3%。
そして、台湾の場合だと、人口2350万人に対して、2017年出国者数は1565万4579人で、出国率は66.4%。
一方、日本はというと…人口1億2700万人に対して、出国者数は1895万4000人(2018年)で、出国率は14.9%。
なんと、韓国の3分の1、台湾の4分の1だそうです。
とにかく日本は、ほとんどの人が海外に行っていないんです。
じゃあ、多くの日本人は、どこで海外を知っているかというと、多くの場合はネットです。
でも、「事実」と「真実」って違うじゃないですか?
事実というのは実際に起こった事柄のことで、真実というのは事実に対する、その人なりの解釈ですよね。
で、ネットで伝わってくるのって、「その人なりの解釈」じゃないですか?
伝える人がその事柄に対して穿った見方をしていれば、悪いように伝わってくる。
それって「事実」じゃないですよね?
よく言うんですけど、今は芸人さんも普通に使うようになったクラウドファンディングですが、今から8年前とかは、皆、「詐欺だ!詐欺だ!」と言ってたんです。
8年間かけて、ようやく理解していただき、今に至るわけですが、たった国内でも、これだけのズレがあるわけじゃないですか?
「百聞は一見にしかず」とはよく言ったもので、実際に足を運んでみてみると、「聞いてた話と全然違う」みたいなことがしょっちゅうあるんです。
それこそ、フィリピンのスラム街の子供達って、ずっと笑ってるんですよ。
僕は、裕福さと笑顔の量が比例関係にないことをそこ(現地)で知りました。
あと驚いたのは、(もしかすると一部かもしれませんが)スラム街の子供達が積極的にモノをシェアする姿です。
モノを奪い合うのかと思いきや、僕にも分けてくれたりするんです。
海外に仕掛けるのであれば、こういう「現地のノリめいたもの」を知っておくことが大切だなぁと思っていて、
僕が多くの国で目の当たりにしたのは「希望に飢えている姿」というか、「希望を語る人に敬意を払っている姿」です。
彼らは「大丈夫、いける」という言葉を待っているし、その為の手段にキチンを耳を傾けてくれる。
日本人の場合だと、そこって「イジリ」の対象になるじゃないですか?
でも、自分達が「世界側」だとして想像して欲しいのですが……たとえば、あなたが東京で仕事をしていたとする。
そんな中、長崎の人口40人の小さな離島に住んでいる少年が「いつか六本木ヒルズで働く!」と言っていて、その少年を残り39人の島民がイジっていたとするじゃないですか?
その「39人の島民」が作るエンタメやサービスを利用しようと思います?
しないですよね。
少年のクオリティーはどうか知りませんが、39人の島民の仕事レベルはおおよそ想像がつく。
これと似たような感じで、「希望」をイジちゃう感覚で作品なんか作っても、世界には受け入れてもらえない。
ここは世界戦のドレスコードのようなものだと思います。
何かの参考になると嬉しいです。
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