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キンコン西野がサロン内で「ベーシックインカム」を導入

このnoteは2020年1月13日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:宇留間 祐介 さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日はですね、
キンコン西野がサロン内で「ベーシックインカム」を導入
というテーマでお話したいと思います。

「個人」の時代は終わり、「集落」の時代が始まった。

公式ブログのほうで書かせていただいたのですが、ベーシックインカムと称して、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の大きな挑戦をしているサロンメンバーを対象に、挑戦を続けていく上で必要な活動費を毎月50万円を無条件で支給することを決めました。

これは日本とかアメリカといった国でわけている訳ではなくて、大きな挑戦を選んだ人か否かでわけている。

あくまで大きな挑戦をしているサロンメンバーが対象であって、すべての人ではないので、厳密に言うと一般的なベーシックインカムの定義からは外れているんですけどね。

腑に落ちない人は活動支援金もしくはオンラインサロンの広告費としてとらえておいてください。

呼び方はなんでもいいんですけど、事実としてサロンメンバーに月50万円の支援を決め、すでにスタートをさせました。

その中で、ニューヨークで大きな挑戦をする男性をひとり支援させていただくことに決めたんですけど、今日は「なんでその人を選んだの?」ってことについてお話させていただきたいと思います。

まず、ニューヨークっていう土地での挑戦だったのが選んだ理由のひとつですね。

その他大勢のサロンメンバーのことも考えた上での決断なんだけど、うちのサロンメンバーがニューヨーク行くときの窓口とか架け橋に、待ち合わせ場所になってくれたらいいなぁと。

サロンメンバーがニューヨークで何か挑戦をするってなったときに「誰もいないニューヨーク」より、「あの人がいるニューヨーク」のほうがいい。

それに、ニューヨーク行ったときに「あのときはお世話になりました。今度は手伝わせてください」みたいな感じでほかのサロンメンバーがニューヨークで挑戦するときに有利に働くなぁっていうのはあった。

それとはまた別で、サロンの話なのであまり詳しくは言えませんが、その男性はものづくりに関する挑戦をされるんですけど、生活に追われてしまうと思考がクリエイティブからどんどん離れていく。

「食っていかなきゃいけない」っていう問題ってやっぱ大きくて、脳のシェアをけっこうとられてしまうんですね。

彼に関してもそうで、クリエイティブに集中させてあげたほうがいいものが生まれるし、その後、多くの人をしあわせにさせるだろうなってところで判断しましたね。

僕が考えているベーシックインカムについての思うところなんですけど、全体にまんべんなく支援するよりは、全体をしあわせにしてくれる個人に支援を集中したほうがいいんじゃないかなって思うんですね。

たとえば、東京オリンピックのぐだりっぷりとかみても分かるとおり、お金って稼ぐことよりも使うことのほうが遥かにむずかしくて、才能が必要。

そうなってきたら、お金を上手に使ってくれる人にお金を使ったほうが、みんながしあわせになるだろうなっていうのが僕の考えですね。

人それぞれ考えはちがうから「みんなに平等に1万円札渡せよ」って方もいるだろうけど、僕はあんまりそうは思わなくて。

最終的にみんなに1万円がはいるように個人にいったん使ったほうがいいんじゃないかなって考えですね。

そうしたほうがみんなの取り分が大きくなるんじゃないかな。

上手に使える人にお金を使ったほうがいいなーってのが僕の考えなので、ここは意見が割れると思いますが、僕がやるベーシックインカムはこれかなっていうひとつの答えですね。

そういった諸々の条件を踏まえた上で、ニューヨークで窓口になってくれるかもしれないってことだとか、みんなをしあわせをするような挑戦をしているってことが彼を選ぶ条件としてでかかったですね。

でも、最後の最後の決め手は人柄でした。

今回ね、月50万円のベーシックインカムの対象となったのはうちのサロンメンバーなんですが、最後は会ったんですよ。「飲みに行きませんか?」って僕のほうから声かけたんですね。

で、五反田の居酒屋で飲みに行って、そこで暑苦しく夢を語る姿が、とても器用な人にはみえなかったんです。

ただ、彼の横で、彼をサポートしているスタッフさんが、夢を語る彼の話をすっごい笑顔で、おかあさんのように聞かれていて。

そのふたりをみたときに「これはいいチームになるなぁ」と思ったんです。

リーダーはほんとに不器用なんですが、いいサポーターが集まるだろうなって絵がみえた。

夜7時くらいから飲みはじめて、結局、夜中の2時くらいまでずっと飲んでたんですけど、その間も彼はずっと夢の話をしていたし、ほかの誰かが「僕、こんなことしたいんです」って言ったときはすっごい真剣に話を聞いてて。

その姿をみたときに託したくなっちゃったんだと思います。

なので、いろいろ条件はありますが、最後の最後は人柄で選ばせていただいたって感じですね。

その方からすると変な感じですよね。

月額1000円をサロンに払って、月額50万円の支援をサロンからもらっているわけですから。

でもやっぱり『西野亮廣エンタメ研究所』は挑戦する人と、挑戦を応援する人が集まる場所なので、うたい文句どおり、今後も挑戦するサロンメンバーの具体的な支援は続けていきたいと思います。

あと、個人的にはシングルマザーのケアだとか、福祉活動のほうもやっていきたいと思っています。

コミュニティのこういった流れっていうのは、今後どんどん加速していくと思います。ひとり目が成功すると後が続くので。

そして、こういった流れはSNSの村からは絶対生まれないですね。

やっぱり個人の時代は平成で終わって、令和は確実に集落の時代だと思います。

今回の活動支援金の給付は、サロンの売上からひとりのサロンメンバーの活動支援金がでてるわけですから。

これは集落を象徴するできごとだったんだろうなと思います。

言ってしまったら、白川郷の屋根の張り替えみたいな。
村のみんなでやるわけですけど。あれにすごい近いなと思って。

結の文化にすごく近くなってきたなっていうのが、ここ最近のオンラインサロンの動きです。

というわけで、
キンコン西野がサロン内で「ベーシックインカム」を導入
というテーマでお話させていただきました。

今後もサロンメンバーの援助は続けていきたいと思います。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。


※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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