「シナジーマップ」を描いて、競合と差をつけろbyキンコン西野
このnoteは2020年1月14日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:中里 健太さん
どうも。キングコングの西野亮廣です。
お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。
今日はですね、
『シナジーマップ』を描いて、競合と差をつけろ
というテーマでお話したいと思います。
「宣伝」「世界観」「お金」の流れを可視化する
ずいぶん踏み込んだ話をしようと思って、このテーマを選ばせていただきました。
僕がやってるプロジェクトって、詳しく大小全部さらっているわけではないけど、たぶん30個か40個ぐらい同時進行でやってるんですね。
voicy、Youtube、オンラインサロン、ブログ、絵本、漫才、映画、舞台、個展、海外の支援、小学校、美術館、スナック、Webサービスとか。
プロジェクトは山ほどある。
で、それぞれのプロジェクトが単体で動いているわけではない。
単体で動かしてしまうとエネルギーのムダができてしまうので。
そこで、タイトルの『シナジーマップ』を活用します。
まずはそれぞれのプロジェクトを地図上に書き出してて、それぞれのプロジェクトが、お互いのプロジェクトにどういう影響を及ぼしているかを可視化する地図です。
音声だけだとイメージしにくいと思うのでインスタに画像はりつけておきます。
ビジネス書の周りには、ライバルのビジネス書を書く人がいっぱいいる。
オンラインサロンにも、オンラインサロンのライバルがいる。
絵本にも、絵本のライバルがいっぱいいる。
で、それぞれが競合に勝たなきゃいけない。
この条件は、たぶんみんな一緒だと思うんですね。
シナジーマップでは、
それぞれのプロジェクトが何のために稼働しているか?
それぞれのプロジェクトが稼働することによって、その他のプロジェクトに、どういう影響を及ぼしているか?
ということを可視化するんです。
このとき、シナジーマップには矢印を書きます。
プロジェクトからプロジェクトへどういうエネルギーを送っているかという矢印ですね。
その矢印の種類は3つ。
①AD(宣伝)
②ID(世界観)
③SALE(お金)
この『宣伝』『世界観』『お金』の矢印をそれぞれに伸ばすんです。
たとえば、ブログはビジネス書の『宣伝』なんですよ。
なので、「ブログ」→AD→「ビジネス書」と繋がります。
そのほかにもブログはオンラインサロンや絵本の『宣伝』でもあるので、こちらに関しても→「AD」→で繋がりますね。
じゃあ、ビジネス書は何のためにあるのかというと、完全にオンラインサロンの『宣伝』なんですよ。
なので、こちらも→「AD」→で繋がります。
こういう風に、ブログやビジネス書でオンラインサロンの『宣伝』をしていると、オンラインサロンに『お金』が集まるわけじゃないですか。
なので、オンラインサロンのカテゴリーには『お金』のマーク「¥」を書きます。
で、じゃあオンラインサロンは何のためにあるかというと、絵本に『お金』を出してるんですよ。
オンラインサロンの売上から絵本に『お金』を出している。
僕の絵本は分業制で作っているから、お給料の支払いとかを考えると、1冊作るのに2000万円〜2500万円かかるんです。
これは印税では支払えない額なので、オンラインサロンから『お金』が出てるということですね。
これによってどうなるかというと。
ビジネス書はオンラインサロンの『宣伝』って言いきってるから、ここではもう『お金』いらない。ビジネス書で稼ぐ必要はない。
なので、ビジネス書の印税はビジネス書の宣伝費に全部ぶち込んでます。
新聞の一面を買ったりだとか、新宿の駅の看板を買ったりだとか。
そうすると、競合のビジネス書と差をつけることができる。
競合はだいたい印税で生きている人なので、印税を宣伝費にすれば圧倒的に差をつけることができる。
内容が面白いのは、当たり前の話ですからね。
こんな感じでやってると、ビジネス書は競合からバッと突き抜けることができる。
で、絵本も制作費をむちゃくちゃかけているのですが、お金をかけているからいいというわけではなくて。
この場合は、作り方を差別化できるっていうことですね。
2000万円~2500万円かけているから分業制という作り方ができて、世界中の絵本、競合他社と圧倒的な差をつけることができる。
この絵本が、ほかのプロジェクト(スナック、映画、舞台、美術館)に世界観を提供している。
世界観を提供することによってどうなるかというと、お客さんが流れているので『宣伝』にもなっている。
絵本が売れれば売れるほど、あらゆるものの『宣伝』になる。
スナック、映画、舞台、美術館。ぜんぶ。
で、それぞれのプロジェクトで発生した『お金』は全てオンラインサロンの方に投げる。
で、スナック、映画、舞台、美術館の制作過程だとか、進行状況というのをブログで発表する。
そうすると、スナック、映画館、舞台、美術館のプロジェクトは結果的にブログの『宣伝』になっている。
こういう風に、矢印を結ぶことによって、エネルギーがぐるぐる回って活動にムダがなくなる。
いま言った以外にもいろんなプロジェクトがあるけど、矢印がどこからも伸びてないプロジェクトがあったら、それは、いらないプロジェクトですね。
そういうプロジェクトは省いて、エネルギーがちゃんとまわってるプロジェクトだけで構成していく。
そんな仕事の仕方をしております。
というわけで、
『シナジーマップ』を描いて、競合と差をつけろ
というテーマでお話させていただきました。
それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。
※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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