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「タイムマシン経営」の落とし穴

このnoteは2021年7月28日のvoicyの音源、『えんとつ町新聞』の内容をもとに作成したものです。

さて、今日は「『タイムマシン経営』の落とし穴」というテーマでお話ししたいと思います。

「タイムマシン経営」というのは、海外で成功したビジネスモデルを日本に持ち込んで展開する手法のことです。
昔からあった手口ではあるのですが、1990年代ぐらいに、ソフトバンクの孫さんが名前をつけて、その概念が一気に広まったと記憶しています。

間違ってたらすみません。

今日は、その「タイムマシン経営」についてのお話です。

本題に入る前にお知らせをさせてください。

お知らせ!ドライブインシアター とバリアフリー上映

  
連日お伝えしておりますが、千葉県野田市のイオンノアで開催される『映画 えんとつ町のプペル』の「ドライブ・イン・シアター」と、東京田端で開催中の(目や耳が不自由な方に向けて行う)「バリアフリー上映」のお知らせです。
 
イオンノア店 ドライブインシアター特設会場で開催されるドライブインシアターの日程は以下の通りです。
 
・7/24(土) 
・7/30(金) 
・8/1(日)  
 
ドライブインシアターのチケットは「イオンシネマ ドライブインシアター」のHPでご確認ください。
  
https://www.aeoncinema.com/cinema/drive-in-theater/schedule/

 
そして、バリアフリー上映(字幕や音声ガイドが入るやつ)は7月31日まで、東京(田端)の「シネマ・チュプキ」という映画館でやっております。
 
こちらは目や耳が不自由じゃない方にもお楽しみいただけます。
 
ちなみに、7月31日は、私、西野のですね、オンライン舞台挨拶が入っております。
作品の裏話というよりも、もう、「次回作」の話をしちゃおうと思っております(笑)
興味がある方は、是非ご参加ください。
 
詳しくは「シネマ・チュプキ」のHPでご確認ください。
  
https://chupki.jpn.org/

お知らせ!スナック西野・オンライン公演の今


そして、お知らせがもう一つございます。
 
月に2度、僕の友達を僕の自宅に招いて、呑みながら語り明かす『スナック西野』という月額590円のYouTubeのメンバーシップをやっております。
 
次回のゲストは、打ち合わせから本番まで1回も会わずに活動をするフル
リモート劇団『劇団ノーミーツ』代表の広屋君です。
  
今回は「オンライン公演の今」についてお話しいただきました。
 
コロナがやってきて、いろんなものがオンライン化したけれど、残ったオンライン文化と、廃れたオンライン文化があるじゃないですか?
 
たとえば、 ZOOM会議は残ったけど、ZOOM飲み会は消えた。
 
個人的には、ZOOM飲み会はチョット再燃しているんですけども(笑)
 
で、「オンライン公演はどうなんだ?」と。
「流行りだったのか、文化になるのか?」というところを深堀りさせていただきました。
 
もう学びだらけで、メチャクチャ楽しかったです。
 
興味がある方は僕の公式YouTubeチャンネル『西野亮廣エンタメ研究所』の画面下にある「メンバーになる」をクリックしてみてください。 「スナック西野」は隔週土曜日放送です。
 
https://www.youtube.com/channel/UCOy5sLcFLqYNqZ1iurp4dCg/join
 
よろしくお願いします。

タイムマシン経営を成立させるのは情報格差


そんなこんなで、本題です。

今日は「『タイムマシン経営』の落とし穴」について。

繰り返しますが、「タイムマシン経営」とは、海外で成功したビジネスモデルを日本に持ち込んで展開する手法のことです。

たとえば、古いところでいうと、「コンビニ」なんて、そうですよね?

もともと、日本にはなかったビジネスモデルだったのですが、イトーヨーカ堂かどこかが、「そのビジネスモデルめちゃくちゃイイじゃん!」とか言い出して、日本に持ち込んで、そこから一気に広がった。

これを成り立たせているのって、つまるところ「情報格差」ですよね?

「アメリカでは当たり前だけど、日本人はまだ知らない」という『時差』を利用している。

これって、エンターテイメントの領域でも普通にあって、たとえば、今回の五輪のオープニングのドローンなんて、あれは確かIntelのものだったと思うのですが、3年くらい前には、あれと同じものが海外でやられていて、それどことか、今年に入ってからは、中国が、あの3倍ぐらいの規模のドローンショーをやって(ギネス記録とかもとって)いた中、メチャクチャ遅れて、日本でやったんですけど、多くの日本人が「ドローンショーの今」を知らないから、「スゲー」となったわけじゃないですか?

「海外ですでにスタンダードになっているものを日本に持ち込み」ということ自体は何も問題じゃないと思っていて、個人的には、世界ではとっくの昔にスタンダードになっているものを、世界に向けて発信しちゃっているところに「ん?」という疑問はありました。

たけしサンがお怒りになっていた「恥ずかしくて海外に行けねえよ」という部分ですね。

その話は、オンラインサロンの方で深堀りしているので、そちらを読んでいただくとして…今回のように「タイムマシン経営」が上手くいっていないケースってあるなぁと思うんです。
まずは、今回のような、3年前のアメリカのインテルのパッケージを、「日本の技術で〜す」みたいな感じでアメリカ人に見せちゃうパターン(笑)

アメリカ人への「おもてなし」で。「これ、すっごく美味しいですよ。食べてみてください」と言って、マクドナルドを出しちゃってる感じですね。

本当の意味で「タイムマシン」やっちゃってますが、それは違うじゃないですか?
ここは、もうこれ以上の説明はいらないですよね。

情報格差や時差は以前ほど利用できない


本題は、ここからです。

「タイムマシン経営」って、「情報格差」「時差」がベースにないといけないのですが、ご存知の通り、インターネットで世界が繋がると、あらゆる領域で「情報格差」や「時差」がなくなってきますよね。

日本はテレビから情報を仕入れている人が少なくないので、まだ「情報格差」や「時差」はあるのですが、それでも、その面積はどんどん減ってきている。

つまり、「タイムマシン経営も何も、情報格差や時差が利用しづらくなってきているよね」というのが一点目。

そもそも土壌の違いすぎるという問題も


二点目、これが、結構な「落とし穴」だなぁと思うのですが…、今、世界をリードしているのって「中国」で、「インド」とか、「アフリカ」なんかも今後は世界の牽引役になっていきそうな雰囲気ですよね。

で、この仕事をしていると、「今、中国でコレが流行ってるから」みたいな情報がたくさん入ってきて、「日本でもやりましょう」みたいな話がよくあるんですね。

それこそ、「中国のインフルエンサーは凄くて…」みたいな。「それを日本でも真似よう」みたいな。

確かに、「情報格差」も「時差」もあるし、気持ちは分かるのですが、「そもそも土壌が違いすぎる」という問題があるじゃないですか?

中国とかインドの人口って、13億〜14億とかですよね?

日本の10倍以上です。

結論を言っちゃうと、「そのまま転用できるわけないじゃん」という話です。
お客さんが10人いるから成り立っているビジネスモデルを、お客さんが1人しかいない場所で展開しても、そりゃ、上手くいかないですよね?

「今、アメリカでこれが流行ってるから、日本でも」とか、「今、中国でこれが流行ってるから、日本でも」と考えるのは結構なんですが、「情報格差」や「時差」だけに目がいっていて、「土壌」がゴッソリと無視されちゃっていることがある。

インドの平均年齢って、28歳ぐらいですかね?

日本、50歳ですよ。

28歳の若者がハマっているものに、50歳のオッサンが熱狂できます?

一方で、「土壌は違うけど、転用できるもの」もあるので、ゼロor100の話じゃないのですが、ここって、メチャクチャ気をつけなきゃいけない部分だと思います。

仕事柄、いろんな国に行かせてもらうのですが、個人的には、「国レベルで流行っているもの」よりも、その地域、その村だけでスタンダードになっている手法とかの方が、「ああ、これ、日本でも使えるな」ということが多かったりします。

それって、「スケール」が関係のない領域なので。

なので、新しいことを始めたい人は、いろんな地域に旅に出ることをオススメします。

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CHIMNEYTOWNのホームページを、
スマホのホーム画面(待受画面)に追加する方法
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★iPhoneの場合
→画面下にある変なマークをクリックしたら、そこに『ホーム画面に追加する』が出るので、そこをポチッと!

★Androidの場合
→画面右上にある「三つの点」マークをクリックしたら、そこに『ホーム画面に追加する』が出るので、そこをポチッと!

【注意】
LINEアプリ(たぶんFacebookアプリも)でホームページを開いてしまうと『ホーム画面に追加する』が出ないので、その場合は、Google Chromeを立ち上げて、『https://chimney.town/』を入力して、そこから、★の手順でチャレンジしてみてねー!

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