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「集客」ではなく「集客力」に目を向けろ byキンコン西野

このnoteは2020年12月19日のvoicyの音源の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:子供を5人生み育てるために年収1000万稼ぎたい23歳一児の母 なおみ さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。


本題に入る前に近況報告をさせてください。

昨日、新刊『ゴミ人間〜日本中から笑われた夢がある』と『別冊カドカワ【総力特集】西野亮廣』が発売となりました。

全国の書店さんで大々的に展開してくださっていて、本当に感謝です。
これに関しては改めてお話したいと思います。

この二冊とは別で、渋谷TSUTAYAさんで限定表紙の絵本『えんとつ町のプペル』が販売されています。

もともと『えんとつ町』は渋谷をモデルに書いたのもあって、いっそのこと渋谷を『えんとつ町』風に書き換えて、そこにルビッチとプペルを立たせてみました。

なので、109とかもあるんですね。
『えんとつ町』版の109。

そういった絵が表紙になっている絵本『えんとつ町のプペル』は渋谷TSUTAYAさんで現在販売されているので、『ゴミ人間〜日本中から笑われた夢がある』と『別冊カドカワ【総力特集】西野亮廣』と一緒にぜひゲットしてみてください。


そんなこんなで本題です。

今日は役に立つ話でもなんでもなくて、僕の偏った愛についてお話したいと思うんですけど、最後の最後に、すべてのサービス提供者の方が大事にしなきゃいけないようなお話をしたいと思います。

映画『えんとつ町のプペル』の公開まであと6日と迫って、動きが活発化しているんですね。

昨日、関西で放送された『【徹底解説】映画えんとつ町のプペルの魅力に迫る』っていう30分特番は、放送日はまちまちですが、結構いろんな地域で放送されるみたいで。詳しくは『映画えんとつ町のプペル』の公式ホームページでご確認ください。


いろんな動きがある中、今日からは大阪と名古屋のHMVミュージアムさんで『えんとつ町のプペルができるまで展』がオープンします。

こちらはメイキングとか、制作の裏側が好きな人にとっては超絶オススメの個展となっております。

僕はメイキング映像で「あ、CGをそう使うの?」っていうのが観れたりするのがすごく好きなんです。

どういったところが好きなのかっていうのを言語化すると、【超人的な結果を出している人たちも僕と同じ人間なんだなって思えるところ】ですね。

ちゃんと躓いているし、クヨクヨしているし、もがいている。

宮崎駿さんとかがボヤきながら絵を描いてるのとか、最高なんですね。
めちゃくちゃ怒りながらポニョとか描いてるんですよ。「めんどくせーなー!」とか言って。

あの親近感というか生々しさが「もしかしたら僕だってやれるかも」と思わせてくれるし、今まさに生まれていっているライブ感がたまらないんですね。

こういう場所だから裏側を話すとですね、最初、HMVミュージアムさんの方から「えんとつ町のプペルの制作の裏側を紹介する個展をやりませんか?」ってご提案をいただいたんですね。

僕としてはそもそも大好物のテーマですし、何より今回の映画の主役である制作スタッフ、およびスタッフの仕事っぷりを知ってもらえるいい機会だと思って二つ返事でOKをださせてもらったんですね。

で、二回目の打ち合わせの時に「こんな感じで進めようと思うんですが」といった感じで会場のレイアウトを見せていただいたんですけど、それが、白壁にパネル化した制作資料が並んでいるレイアウトで、ちょっと味気なかったんですね。

もちろん今回の個展は、エッフェル塔だとか、今度六本木ヒルズでやるような「これが俺たちの作品だ!どうだ!」っていう内容ではなくて、メイキングに興味がある方が「へ〜こうやって作ってるんやなぁ」みたいな感じで観て回る地味目のものではあるので、パネル化した制作資料が並んでいるレイアウトもいいっちゃいいんですけど、とはいえ、手間をかけずにサクッと作っちゃうのは違うと思ったんですね。

イメージで言うと地元の公民館のロビーの壁とかに行政の活動報告パネルが掲示されているアレに近いのかなぁ。活動内容は素晴らしいのに、ああいう感じで展示してしまうと急に説明臭く、説教臭くなるじゃないですか。あれがちょっと苦手なんですね。

なので、丁寧に地味なものを作るっていうのが重要だと思っていて、今回は「すみません、ここはこうしてください」といった感じで映画制作の合間をぬって事細かに指示を出させていただきました。

でもって、もともとはイメージボードだとかキャラクターの設定資料だけを展示する個展だったんですけど、そういったものが出来上がるまでにどういった背景があったのか伝えたくて、その語り部が僕しかいなくて、「ここではこういうことがありました」といった解説文を書かせていただきました。

会場にある文章はすべて僕が書いたものです。

今回の個展は内容が内容なだけに、期待するポイントを履き違えて来られると期待を裏切ることになっちゃうので改めて申し上げますが、今回の個展はあくまでメイキングなんですね。

『映画えんとつ町のプペル』のオープニングでトロッコで爆走するアクションシーンがあってですね、そのシーンの映像も流しているんですけど、まだまだ絵になる前のCGデータ、キャラクターになんの表情もついていないし、町の建物は凹凸も色もなく、お豆腐みたいなのが並んでいるだけなんですね。

先日、YouTubeの方にオープニングの3分間をアップさせていただきましたが、それと見比べて「ここからああいう風になるんだ」と思っていただけるとうれしいです。

完成品を展示することを目的とした個展ではないので、豆腐みたいな建物が並んでる映像を観て「え?豆腐じゃん」とがっかりしてしまう人を楽しませる自信は一ミリもないです。

なので、出来上がったものを観たい方は別の個展か、なにより映画を観に来ていただけるとうれしいです。

で、ここが今日のメッセージになりますが、これはすべてのサービスに通ずる話だと思いますが、

集客ってこういったことも非常に大事だと思っていて、なんでもかんでもお客さんを呼べばいいというわけではなくて、こってりが自慢のラーメン屋さんがヘルシー思考のお客さんを呼んでしまうと不満を生んでしまうわけで、やっぱり呼んじゃいけない人は呼んじゃいけないんですね。

今回の個展でいうと「ぜひ遊びにいらしてください」っていうアナウンスと同じくらいのボリュームで「完成品にしか興味がない方は来場をお控えください」っていうアナウンスもしていかなくちゃいけないと思っていて、そのを怠ると僕の信用度が落ちちゃう。

今回は集客できても、集客力が落ちちゃう。

30年、40年と続ける仕事なので、集客力が落ちることがあってはならないんですね。

そんなこんなで今日は、メイキング、裏側とかがお好きな方には超絶オススメの個展ですが、そうではない人には退屈な個展になると思いますので来場をお控えくださいっていうお話をさせていただきました。

『えんとつ町のプペルができるまで展』は、本日から大阪、名古屋がスタート。札幌は明日スタート。全国のHMVミュージアムで入場料は500円。未就学児は無料となっております。詳しくは公式ホームページでご確認ください。

というわけで、今日は「呼んじゃいけないお客さんは呼んじゃいけないよ」ってお話をさせていただきました。



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2020年12月25日公開!
映画『えんとつ町のプペル』

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