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キンコン西野の「全然うまくいってない仕事の話」 ~ベンチャー企業の現実~【キンコン西野】

このnoteは2023年7月13日のvoicyの音源、『CHIMNEY TOWN 公式BLOG』の内容をもとに作成したものです。


 
 

あまり表には出ないけど、西野の手堅さは半端ない

 
いつも調子の良い話ばかりしているから、「なんでもかんでも上手くいっている人」みたいに思われるのですが、実際はそんなこと無いので、今日は「全然上手くいってない話」をさせていただきます。
 
「どこも似たようなもんだな」と思いながら、聴いてやってください。
 
僕はエンタメを中心に事業を横展開しているCHIMNEY TOWNという会社で働いているのですが、言ってしまえば「ベンチャー企業」なんですね。 
 
「ベンチャー企業」と「スタートアップ企業」と「中小企業」…それぞれの定義(すみわけ)がチョット難しいところではありますが、まぁ、ここでいう「ベンチャー企業」は、『大手企業が手を出しにくいような新しい事業を展開する新興企業』みたいな認識でいいのかなぁと思っています。
 
バンドザウルス』なんて、どこの企業もやらないじゃないですか?
 
あんなことをやって何になるんですか?
 
ああいう恥ずかしいことを堂々とやる会社です。
 
幕張メッセでやる盆踊りイベントもそうですね。
 
そういったことを映画やミュージカルを作っている合間にやっています。
 
で、そんなことばっかりやってると秒速で倒産してしまうので、その裏では、そこそこ手堅いこともやったりもしています。
 
サロンメンバーさんはご存知ですが、あまり表には出ませんが、このあたりの西野の手堅さは半端ないっす。
 
 

「ベンチャー企業」が仕掛けるプロジェクトは属人性が高い

 
さて。
 
ここだけ聞くと「楽しそうな会社」みたいな雰囲気が出ているかもしれませんし、まぁ、実際に結構楽しい会社ではあるのですが、「ベンチャー企業」には「ベンチャー企業」の苦労があってですね…、やっぱ「ベンチャー企業」が仕掛けるプロジェクトって最初は属人性が高いんです。
 
「プロジェクトの属人性が高い」というのは、「このプロジェクトはキミに託した!キミにかかってるぞ!」みたいな感じが強いということです。
 
それはそれで良いところが本当にたくさんあるんです。
 
皆、「自分事」として動くし、「普通、その年齢では、その経験はできないだろう」ということだらけなので。
 
僕自身、若い頃から「その年齢では経験できないこと」をたくさん経験させてもらった人間なので、その時の経験が後に、とんでもない財産になることをよくよく知っています。
 
その一方で、その分だけプレッシャーも大きくて、急いで成長しなきゃいけない。
  
僕の場合だと、20歳で『はねるのトびら』がスタートして、21〜22歳でMー1の決勝に行って、「MCが下手」だの「漫才が下手」だの散々言われました。
 
当時は「最近まで田舎の高校生だったんだから勘弁してよ」と思いましたが、まわりは芸歴なんて考慮してくれなくて、基本的には7~10年先輩と同じステージで競わされました。
 
#とんでもねーな
 
それはまぁ歴史的に見ても極端な経験だったと思うのですが、そこまでじゃないにしても、それに似たような経験を「ベンチャーの若手」は経験するんですね。
 
そうすると、中には「もう、無理っ!」「メンタル、限界っす!」となっちゃう子も出てくる。
 
当時の梶原君がそうだったように。
 
それは仕方が無いことなので、もちろんその子には休んでいただくのですが、さっき言いましたが「ベンチャー企業」って「属人性」の高いプロジェクトばっかりなんです。
 
「その子がドロップアウトをしても、すぐに替えがいる」という大手企業みたいな安定感はなくて、基本的には、その子がドロップアウトをしたら、そのプロジェクトは空中に放り投げられるんです。
 
なので、残された人間は、なんとかそれを回収しなきゃいけない。
 
そのプロジェクトには取引先がいたりするので、「しーらない」とは言えないんですね。
 
 

西野の何が「全然上手くいっていない」のか

 
で、西野の何が「全然上手くいっていない」かというと、「この時間はクリエイティブに充てるぞ」と思っていた時間が、ある日突然、後輩が放り投げたプロジェクトの回収に充てなきゃいけなくなったりするんです。
 
「いや、それが嫌なら、ハナから後輩に任せなきゃイイじゃん」という疑問を持たれる方もいると思うのですが、それだと大手の戦い方というか、大手のスピード感に寄ってしまって、勝ち抜くのが難しい。
 
「我々の間にはチームプレーなどという都合のよい言い訳は存在せん。有るとすればスタンドプレーから生じる、チームワークだけだ」という有名な台詞があるのですが、ベンチャー企業ってまさにコレで、最初は、個々の戦闘力(体力)に依存して、「各々がなんとかしなきゃいけない」というところから始まるんです。
 
「会社なので仕組み化しなきゃダメでしょ」という綺麗事を言うことはいくらでも言えますが、実際のところは、最初は一人一人が踏ん張らないとどうにもならない。
 
そして、ここに関しては僕がコントロールできないところだったりするので、上手くいかないことが多くて、気がついたら(肝心要の)西野亮廣の仕事を後回しにして、朝から晩まで後輩のフォローにあたっていることが多いです。
 
なので、「ベンチャー企業」「スタートアップ企業」「中小企業」の経営者さんで「上手くいかねぇなぁ」とお悩みの方がいらっしゃったら、「キンコン西野も上手くいかない時はいかないんだな。これは、どこも同じなんだな」と思っていただいて、お互い励まし合いながらベンチャって行きましょう。
 
 

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