【教えて西野先生!】最近よく聞く『NFT』ってナニ?
このnoteは2021年4月3日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:プペルバスファンクラブ ノンさん さん
どうも。キングコングの西野亮廣です。
お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。
本題に入る前にお知らせをさせてください。
『映画 えんとつ町のプペル』の上映がいよいよ終了します。
都内では現在、『渋谷HUMAXシネマ』さんや『ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場』さん等で上映していただいているのですが、4月8日で上映終了となります。
「まだ、観ていない」という方や「最後にもう一度観たい」という方は、頑張ってスベり込んで観てください。
僕も今日は、『ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場』さんで15時30分の回を観に行きます。
(※こちら↓)
感染症対策で、握手をしたり、サインをしたり、写真を撮ったり、お喋りをしたりすることはできませんが、目が合ったら全力で会釈させていただきますので、この機会に是非、劇場にお越しください。
もちろん、映画館によっては、まだまだ続く劇場や、これから始まる劇場もありますので、お近くの劇場の上映スケジュールをチェックしてみてください。
本当にたくさんの方に応援していただいた『映画 えんとつ町のプペル』がまもなく終了します。
そして、お知らせをもう一つ。
4月19日に開催するオンライン講演会『【教えて西野先生!】親子で学ぶ!とっても大切なお金の話』の受講者数が【4400名】を突破しました。
本当にありがとうございます。
「学校では教えてもらえないけど、生きていく上で絶対に必要なお金の超超超基礎知識」について、私、キングコング西野がすっごく分かりやすくお伝えします。
対象は「お金リテラシーが高い人」ではなく、「お金のこととかちょっとよく分からないけど、でも、学んでおいた方がいいんだよね」と思っている小学校高学年〜お爺ちゃん&お婆ちゃんです。
チケットは800円です。
※視聴にはFacebookアカウントが必要です。
チケットをお求めの方は『CHIMNEY TOWN BASE』で検索してみてください。
よろしくお願いします。
そんなこんなで今日の本題に入りたいのですが…今日は10日に1度ぐらいのペースでおこなっている企画「オンラインサロンの過去記事を読み上げる回」です。
オンラインサロンの内容は基本、口外禁止なので、こういう回を定期的に挟んでおかないと「怪しい!」「中で、いかがわしいことが執り行われてるに違いない!」と言われちゃうんです。
が、本当に、ただの「メルマガ」なので、今日は、先週サロンに投稿した『NFT』に関する記事を読み上げたいと思います。
一つだけ言っておくと、今日、読み上げるのはサロンに投稿したNFTに関する記事の「前編」です。
僕のサロンでは、NFTを使ったある試みを進めようとしているのですが、その前に、「NFTって、なんか聞いたことがあるけど、何のことかよく分からない」という人がサロンの中にもいると思うので、「前編」で、基礎知識として、NFTの説明させていただきました。
少しややこしいですが、サロンでは翌日に「後編」を話していますが、ここ(Voicy)では前編しかお話ししません。
今日の話を聞いて、「後編」が気になった方はサロンをチェックしてみてください。
そんなことも踏まえて、それではどうぞ。
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▼ 転売って何が問題なの?
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西野です。
今日は『NFTと品【前編】』というテーマでお話ししたいと思います。
「品」というのは、「上品・下品」の「ひん」のことです。
すっごく長くなりそうなので、今日と明日で【前編】【後編】に分けてお届けしたいと思います。
「転売」って、なんか【悪いこと】みたいになってるじゃないですか?
まずは「転売によって、誰が、どんな損を被っているのか?」を把握しておいた方がいいと思います。
たとえば……
①西野が『えんとつ町のプペル』という絵本を作って、2000円で販売する。
②Aさんが2000円で買って、読み終わった後に、『BOOK・OFF』に700円で売る。
→Aさんは結果的に1300円で絵本が買えてラッキー。
③『BOOK・OFF』がAさんから700円で買った絵本を1500円で、Bさんに売る。
→『BOOK・OFF』は800円の売り上げが出てラッキー。
④Bさんが1500円で買って、読み終わった後に、メルカリでCさんに600円で売る。
→Bさんは結果的に900円(-メルカリの手数料)で絵本が買えてラッキー。
⑤Cさんは定価で買おうと思っていた2000円の“ほぼ新品”の絵本を、600円で買えてラッキー。
……みたいな感じで、転売が繰り返される度に幸せになる人は多いのですが、転売が繰り返されてしまうと、「本屋さんで買う人」が減ってしまうので、大元の西野にお金が入らなくなります。
作者の西野としては本屋さんで(新品を)買ってもらえないと、印税が入らないので、「転売は(なるべく)やめてー」となるわけですね。
僕個人的には……転売が繰り返される度に、作品の認知が上がって『新品が欲しい』と思う人も増えるので、「転売=作家泣かせ」という結論は安直だと思っています。
なんなら、転売されることを前提として、本を「グッズ」や「サロン」などに誘導するようにデザインにしておけば、本が「チラシ」として機能するので、広まれば広まるほど得だとも思っています。
しかしまぁ、多くの出版社さんや、作家さんは、「本は、本でマネタイズする!」という考えなので、「本から始まる2次展開にキャッシュポイントを置いとけばよくないっすか?」というアドバイスは、少し酷かもしれません。
とにかく、出版業界では「転売=作者(出版社)が損をする」という感じになってます。
しかし、僕らはここで思考を止めちゃダメで……
「転売がダメ!」なのではなくて、
「作者が得をしないからダメ!」という整理をしなくてはいけません。
つまり、作者(出版社)が得をするのであれば、転売はむしろ歓迎されるハズです。
ならば『「転売されればされるほど、作者が得をする」という状況』を作ればいいわけですね。
この状況を作る為は、「西野が出した絵本が、今、誰から誰に手渡ったのか?」というデータを世界中の人が共有しておくことが必要になってきます。
そのデータさえあれば、AさんからBさんに、BさんからCさんに絵本が転売される度に、「転売料」のようなものを西野に振り込むことができるので、西野からすると転売されればされるほどラッキーです。
で、この「今、絵本は誰の手元にあるの?」という“データの共有”を実現させたのが『ブロックチェーン』という技術です。
ブロックチェーンで「本の在りか」を管理しておけば、転売記録を作者(出版社)が逐一チェックできるわけですね。
もはや転売は作者の味方になります。
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▼ で、『NFT』って、何??
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今年の1月頃から、耳にするようになってきた「NFT」とは、Non-Fungible Token(非代替性トークン)のことです。
これによって、クリエイターは自分のデジタル作品を複製不可能な「唯一無二」のトークンとして販売できます。
……安心してください。
説明できたと思っておりません(笑)。
なんだよ「非代替性」って。
なんだよ「トークン」って。
大丈夫です。
オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の記事のモットーは、「よし子(僕の母ちゃん)に伝わらないことは書かない!」です。
こんな乱暴な説明をウチのよし子にしてしまうと、「詐欺でしょ、それ。やめとき!トークンやめときっ!」と怒られてしまうのです。
なので優しく説明します。
「非代替性」というのは、要するに、「世の中に2つとしてないモノ(替えがきかないモノ)」のことです。
たとえば、僕が持っている「千円札」と、あなたが持っている「千円札」は(多少汚れの違いはあれど)同じじゃないですか?
「僕の千円札と、あなたが持っている千円札を交換して」とお願いしても、交換してくれますよね。
これが「代替性(替えがきく)」です。
一方、
同じ千円札だとしても、「バンクシーがイタズラ描きをした千円札」は世界に一枚です。
「僕の千円札と、あなたが持っている『バンクシーがイタズラ描きをした千円札』を交換して」とお願いしても、交換してくれませんよね。
これが「非代替性(替えがきかない)」です。
今、テーブルの上に置いてある『車の鍵』や、
財布の中に入っている『運転免許証』も、「非代替性」のモノですね。
実際にテーブルの上に置いてある『モノ』とかならイメージしやすいと思うのですが……これをテーブルの上に置いてあるモノではなくて、『デジタルデータ』として「非代替性」を持たせたのがNFTです。
ブロックチェーン技術を使って、「このデジタルデータの持ち主は、この人!!」という感じで、世界中の人が「デジタルデータの持ち主」を共有できるようになったんです。
これによって、Beepleというアーティストさんのデジタルアート作品が、先日、約75億円で落札されて、大きな話題を呼びました。
作品は画像検索をすれば普通に出てくるので、皆さんのスマホの待ち受けにすることも可能です(笑)。
「おい、ちょっと待て!」と思いません?
そんな簡単に複製できるものに、何の価値があるんだよ!
なんで、そんなものに75億円も払うやつがいるんだよ!
と思いませんか?
しかし、考えてみてください。
本物の『モナリザ』の絵と、プロがコピーした『モナリザ』の絵って、見分けがつきますか?
今の技術でコピーすれば、プロが見ても、本物と贋作の見分けがつかないと思います。
では、なぜ、本物の『モナリザ』の絵に価値があるかというと、「本物を持っているのは、この人!」という【証明書】があるからです。
絵が売買される時は必ず【証明書】が付いてきて、有名な作品であれば、世界中のコレクターが「今、あの絵は、○○さんが持っている」という情報を共有しています。
これをデジタル上でやったのが、NFTです。
「Beepleのデジタルアート作品は簡単にコピーできるけど、『本物のデータ』を持っているのは○○さん」といった感じで、世界中の人達が記録を共有することで『本物のデータ』というのが生まれる。
NFT関連のニュースで一番面白かったのが、Twitterの創業者のジャック・ドーシーさんが最初のツイートをNFTで約3億で販売したことでしょうか。
ツイートなんて誰でも確認できるし、リツイートも、スクショもできますが、「創業者の最初のツイートの持ち主は、この人!」という記録を共有することで、何の価値もなかったものに、価値が生まれた。
現代アートにも似ているのですが、証明書を発行して唯一無二を証明し、「これには価値があるよね」と思う人がいれば、価値が生まれんです。『共同幻想』ですね。
覚えていますか?
2020年4月に投稿した記事で、「お笑いライブをデータにして、ブロックチェーンで管理すれば、データが転売される度に芸人にお金が入るので、ライブが資産になりますよ」と書かれていただいたのですが、それです。
その大きな大きな波が、今年の1月に突然やってきました。
とても面白い未来だなぁと思う反面、丁寧に向き合わないと、落とし穴にハマる人も出てきてしまうなぁと思ったので、その件については、明日の「後編」でお話します。
ちなみに、キングコング西野は『NFT化』できるネタの宝庫なんです。
作品の権利を個人で持っているので😊
明日の記事をお楽しみに。
現場からは以上でーす。
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……とまぁ、『西野亮廣エンタメ研究所』では、こんな感じの記事を毎朝投稿しております。
興味がある方は是非!
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