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キングコング西野が後輩にブチギレた内容とは?

このnoteは2020年3月2日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供:柴田 篤志 さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日は、
キングコング西野が後輩にブチギレた内容とは?
というちょっとおっかないテーマでお話したいと思います。

教育する立場になって、学ばせてもらっている毎日だなぁ

東京のどこかに、住所非公開の、どうにかたどり着かなきゃいけない感じの『キャンディ』という名前のスナックがあるんですけれども、だいたい僕はここで飲んでるんですね。

昨夜もキャンディで友人と飲んでたら、途中からうちの新入社員の子やインターンの子たちが来て一緒に飲んでたんですけども、

まあ、うちみたいな奇妙な会社を選ぶような人たちですから、とにかく、その子たちが次から次へあれやこれやと挑戦するんですね。

たとえば、エッフェル塔で何かしたりだとか、次に何かします、みたいなことをやるんですよ。

で、そういった彼らの提案を聞いているうちに、その中には僕が過去に失敗したアイデアも混じっていたりして、今まさにそういうものを始めようとしていたりするんですね。

で、そこで僕が「そのパターンは試したけどあんまり上手くいかなかったよ、理由はこうだからやめておいたほうがいいかも」っていう声を彼らにかけることは、非常に簡単なんですけれども、やっぱり、その時考えるのは彼らの成長。

「やめとけ」って言ってやめさせた方が成長するのか、それとも、やらせてみて失敗させて、で「なるほどこういうやり方をしたらうまくいかないのか」っていうことを体に痛みを刻んで思い知った方が成長するのかということの2択。

まあ、後者のほうが確実に成長すると思うんですね。

で、当時、親や大人たちが、公園から遊具をなくして片っ端からバリアフリーにしていくということがありましたが、それを見て「なんてバカなことをするんだ」と思っていました。

「軽いけがをして痛みを知って初めて知るんじゃないか」みたいなこと思っていたんです。

なんか、ああいう親の気持ちも少しわかるようになったというか、やっぱり、その痛みを知った方が成長するっていう理屈はわかるんですけど、でも、コケるだろうなぁと思いながら「やってみたら」っていうのってなかなか大変な作業なんですね。

で、もうほんとその繰り返しです。

教育する立場になって、学ばせてもらっている毎日だなぁと思うんです。

なので、なるべくね、自分はそういった新入社員の子たちとかインターンの子たちには、挑戦できる環境だけ与えて、頑張って口を挟まないように努めているんです。

これからの時代に必要なのは◯◯力だ

そんな中で、昨日、「西野が過去に後輩に怒った内容」について盛り上がったんです。

努めて放任主義を貫いている西野が、一体何で怒るのか?っていうところですね。

どういったイメージを持たれているかはわからないですが、僕、あんまり怒らないんですよ。

ネットとかでは「炎上の人」みたいな感じで、まぁ最近はあまりないですが、そうなっていたので、「なんか怖い」みたいなイメージを持たれている方がいらっしゃるかもしれませんが、怒らないんですよ。

っていうか、もしかしたら、あんまり人に興味がないのかもしれない。
ドライなのかもしれないなぁ。

「オイ!」みたいに声荒げて怒るっていうことは、まあ滅多にないんですよ。

で、その西野が、過去、後輩に何度か怒ったことがありました。

それは遅刻についてなんですけれども。

昔、仕事に遅刻してきた後輩がいて、スタッフさんからガミガミすっごく怒られてたんです。場の空気もしらけてしまっている。

それを傍から見てて、そのスタッフさんに怒られている後輩に、だんだん腹が立ってきちゃって。

でもう我慢できなくなって、「お前ちょっとこい」って怒られてる後輩の首根っこ捕まえてですね。

「お前は何で遅刻しても怒られないキャラクターに仕上げてないんだ」ということでブチギレました。

「遅刻して怒られるなんて、ロボットと一緒じゃないか、人間である意味がないだろ、なんでお前は遅刻して怒られてるんだ、このタコ」って。

後輩はスタッフに怒られて、スタッフに怒られていることについて、西野に怒られて、二重に怒られて、非常に可哀想なんですけども、とても大切だと思うんですね。

芸人のマッチョな考え方で言うと、「遅刻してここに来るまでに時間があったんだから、全員が悪い転げるような遅刻理由を一つ二つ用意しとけよ」というところなんですけれども。

それを一般の方に強要するのは難しいとしても。

でも、ミスをしても、失敗をしても、「もう仕方ねぇなぁ」で許してもらえるようなキャラクターに仕上げておかないと。

完璧を求められてしまうとその先に待ってるのは、AI との代替じゃないですか。その完璧勝負では、ロボットに絶対勝てないって。

で、そこは頑張って「もうしょうがねえな」なんて言われるようにしなきゃいけないし、芸人こそ、そこをさぼっちゃダメだっていう。

日々の積み重ねですね。

「あいつだから仕方がない」という。

そういった部分が大きくなればなるほど、ロボットや AI には代替できない。

大切なのは、「人であること」っていうことですね。人であること。

そしてその「しょうがねぇ力」というか、愛される欠陥というか、「もうあいつだからなぁ」みたいな、そういった「遊び部分」っていうのは、これからの時代、もうめちゃくちゃ大事。

だから、昨日は口うるさい先輩だなぁと思いつつも、新入社員の子やインターンの子たちにそんな話をさせていただきました。

「しょうがねぇ力」みたいなものを伸ばせという、もうそこでしかない。

べつに上手い下手なんかどうだっていいし、優秀であろうが無能であろうが、そこは大した問題ではない。

そんなことよりも、「しょうがねえ」で許された方はみんなハッピーじゃんみたいな、そんな話をさせていただきました。

日本人って、人を評価するときに減点法だから、スタートが100点から始まって、点数を削られて何点で食い止めるかというベースだから。

「遊び部分」っていうものを意識設計するのは、非常に苦手な人種だと思うんですけども、ここを意識するのは、うちの後輩に限らず、これからとても大切だなーってことを思った昨日の夜でした。

もし、この先うちの若手が失敗して怒られている現場を、みなさま見かけることがありましたら、「なんで失敗して怒られてるんだしっかりしろ」って言って怒ってください。

みなさまご指導ご鞭撻の程、よろしくお願いします。

というわけで今朝は、
キングコング西野が後輩にブチギレた内容とは?
というテーマでお話しさせていただきました。

それでは雨が降っておりますが、今日も元気にいきたいと思います。
素敵な一日をお過ごしください。

キングコング西野亮廣でした。

じゃあまたね。

※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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