『ボランティア』について思うこと byキングコング西野
このnoteは2019年10月2日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
どうもこんばんは。キングコングの西野亮廣です。
お笑い芸人をやったり、絵本作家をやったり、
国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしています。
今夜はですね、「『ボランティア』について思うこと」というテーマでお話したいと思います。
この番組は、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の提供でお送りします。
ボランティアについて少しお話したいんですけど。
多分、このキングコング西野って言う人間は、
そういった活動を結構積極的にやっているイメージを持たれているのかもしれないですね。
それこそ、『はれのひ(事件)』の「リベンジ成人式」みたいなのをやったりだとか、被災地支援だとか、スラム街の支援だとか。
で、今朝も僕の公式ブログの方に書きましたが、
長崎県の壱岐島っていうところがあるんですけれど、
ここに、壱岐島の2465人の子どもたち全員に絵本をプレゼントするっていうのを昨日、一昨日でうちのチームでやりましてですね。
まあこれも『ボランティア』と思われているのではないかな、と思っているんですけど。
これについて、
ひとつちゃんとお話しておいた方がいいなと思ったのがですね・・
僕は阪神淡路大震災の被災者なんですね。
で、東日本大震災の時も足繁く被災地に通ったんですけれど
その時に目の当たりにしたのはですね、
やっぱりボランティア活動し下さるのは・・本当にありがたいんですよ、もう頭が上がらない。支援活動って本当にありがたいんですけども。
ボランティア活動っていうのは・・
資金面の体力が尽きた瞬間に、
ボランティア活動を続けることができないっていう現実があるんですね。
やっぱりボランティアで支援活動してくださる方にも
生活があって、ご家族がいて、養わなきゃいけなくて。
そうすると、ボランティアをずっと続けるってやっぱり難しいんですね。
で、僕は常々うちのチームには言っているんですけど・・
もちろんボランティアはしますよ。
例えば去年もですね、
西日本の豪雨被害があったときに、やっぱりサロンメンバーが困っていたら、行ってですね、一緒に土砂かきをしたりだとか、そういうことはやりましたよね。
ボランティアですよ、そういうのは。
そういうこともやるんですけれども・・
ずっと支援を続けていくっていう前提でやるのであれば、
「基本的に支援活動はビジネスにしなきゃいけない」っていうのが自分の考えですね。
もちろん助けてもらう人にも生活があるし、助ける人にも生活がある。
ここを考えなきゃいけないですね。
なので、例えばそうですね。
いま僕は今年のクリスマスに、フィリピンのスラム街とかに
毎月とか、2か月に1回ぐらい、絵本をプレゼントしに行っているんですね。
当然支援活動ですよ。支援活動ですけど、でも配っている絵本は『えんとつ町のプペル』なんで、結局自分の絵本を配ってるじゃないですか。
「ちょっとこれって『えんとつ町のプペル』の宣伝になってるんじゃないか」っていうツッコミって、多分どっかから飛んでくると思うんですよ。
「『えんとつ町のプペル』が広まれば広まるほど、お前が得するじゃないか」って思われている方もいらっしゃると思うんですけど、
僕はそれでいいと思っていて。
じゃないと、僕の支援活動が途絶えてしまうから。
やっぱり支援する人には生活があるので、
ここにちゃんとプラスが出るように設計していかなきゃいけないなっていうのは、自分の考えでですね。
単発的なものであったらボランティアでいいんだけれど、
これが、1年、5年、10年って続けていく支援活動にするのであれば、
「ちゃんとビジネスモデルにしなきゃ支援は途絶えてしまうぞ」っていう考えですね。
なので、そこの整理を付けた上で、自分の活動を見ていただけると嬉しいなと思いますね。
「これはボランティアだな」とか、「これはビジネスというか、ちゃんと(継続できるように)利益を出しているんだな」って踏まえた上で見てくださると、結構嬉しいかな。
今後はやっぱり僕だけじゃなくて、皆さんもそういう風になっていくと、
救える人が増えるんじゃないかなって。
僕はそんなようなことを考えております。
「無償でやるのが絶対に正しい」っていうのは、僕はあんまり思っていない、という話でございます。
あなたはどういうお考えをお持ちでしょうか?
というわけで、今夜は『ボランティア』について考えてみました。
それでは、素敵な夜をお過ごしください。西野亮廣でした。
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