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絶望だらけの2020年の中で僕ら byキンコン西野

このnoteは2020年9月14日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:西野さんみたいなセックスをする人が増えれば男女間のイザコザはわりと減るのではないかと思っている ほしかわみゆき さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日は、
「絶望だらけの2020年の中で僕ら」
というテーマでお話しします。


今日は、いよいよ迫ってまいりましたミュージカル『Poupelle of Chimney Town』のオンライン公演についてお話ししたいと思います。


コチラ、知らない方の為に、あたらめて経緯をお話しするとですね……まず、大前提として僕のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』は世の中の「面白い」を増やすという目的があります。


その為、サロンの売り上げはエンタメへの投資と、被災地だとか国内外の子供達だとか貧困国とかの支援活動に使わせてもらっていて、それは「僕が旗を振っているプロジェクトに限る」というわけでもないんですね。

社員やインターン生がプロジェクトリーダーとして進めている企画に投資したり、支援したり、場合によっては、サロンメンバーさんが仕掛けるプロジェクトに支援させていただいたりもしています。

ミュージカル『Poupelle of Chimney Town』もその一つで……もともとは、サロンメンバーであり、元・劇団四季の「小野さん」から、「ブロードウェイで『えんとつ町のプペル』のミュージカルを仕掛けたい」というコメントをサロンの方に頂戴して、そこで、ただならぬ熱量を感じたので、「とりあえず会いましょう」と返し、そのまま五反田の居酒屋で呑みました。

 
直に喋って、彼が本気であることを知り、あと、彼の「脆さ」みたいなのも見て「全力で応援するに値する人だなぁ」と思い、とりあえず、オンラインサロンの売り上げから「毎月50万円の活動補助金」を支援させていただくことをその場で決めました。
もちろん、「その代わりに…」みたいなリターンは求めていません。

 
そういう人を応援する為のオンラインサロンであるし、やっぱり、現実問題として、舞台を作ろうと思ったら大きなお金がかかるので。


やるからには本気でブロードウェイを獲りに行こうと思って、ブロードウェイ用に脚本も書いて、もちろん大きな勝負ですから、僕の肝入りプロジェクトとして進めたかったのですが……これは僕自身の挑戦でもあるなぁと思って、新入社員の「セトちゃん」にプロジェクトのリーダーを任せてみました。

 
小野さんと二人三脚で、「クオリティーチェックは勿論のこと、お金の管理から集客まで全てをやって」と。

僕も僕で、「仕事を任せる」ということをしていかないと、チームの仕事が大きくなっていかないので。
 
なので、ミュージカル『Poupelle of Chimney Town』に関しての僕の役割は、「イチ脚本家」で、それ以上でもそれ以下でもありません。


そこからは、「小野さん」と「セトちゃん」を中心に、自分達でニューヨークブロードウェイの劇場を押さえて、俳優さんを押さえて、手探りで、一件一件、契約をして……2020年9月19日の公演初日に向けて、着々と進めていたプロジェクトでしたが、年が明けて間もなく、新型コロナウイルスが世界中を襲います。

 
とりわけニューヨークの被害は大きくて、街から人が消えて、ブロードウェイの劇場は全て閉まってしまったんですね。

当然、僕らが押さえていた劇場も閉まって、あと、稽古場に人が集まることもできなくなりました。

泣く泣く、ミュージカル『Poupelle of Chimney Town』の公演は延期となり、僕らの挑戦は始める前に、止められてしまったのですが、そこはやっぱりキンコン西野ですから、こういうピンチや絶望の類が大好物です(笑)

 
すぐに「セトちゃん」に連絡を入れて、「とにかく今の状況を全てドラマにしろ」と。

「初めてのブロードウェイの挑戦が100年に一度のウイルスに襲われるなんて物語は、100兆円払っても買えないぞ」と言い出すわけです。
「絶対に負けない」とかそういった感じではなく、西野に関してはシンプルにヨダレが止まっていない感じです(笑)


もちろん真ん中にいる人は大変で、「小野さん」なんかはビービー泣いちゃうわけですが、そこもひっくるめてドラマだし、そういった絶望と向き合った人達が作る『えんとつ町のプペル』の方が感動するじゃないですか。


僕らの会社って、でかい会社でもないクセに、スタッフが揃いも揃って、お互いがやっているプロジェクトのことを把握していないんです。


僕は新作絵本と、今は何といっても映画『えんとつ町のプペル』に注力しています。
会社でコーヒー事業もやっているのですが、それがどうなっているのかなんて僕は知らないし、VR事業もよく知らない。

同じような感じで、ブロードウェイミュージカルも「セトちゃん」に任せっきりで、たまに呑みにいった時に、「今、どんな感じなの?」と聞くぐらい。

そんな感じの距離感でやっているのですが、やっぱり盛り上がっているプロジェクトの話って、伝わってくるんです。

で、ミュージカル『Poupelle of Chimney Town』が、ここにきて、どうやらメチャクチャ盛り上がっているみたいで、それが冒頭申し上げたオンライン公演です。

こちらは、コロナが来ていなかったら「公演初日」だった9月19日に行われます。

面白いのが、プロジェクトリーダーの「セトちゃん」が大学生ということもあって、全国の大学生が彼のプロジェクトを応援していて、全国各地でブロードウェイミュージカルのオンライン公演のライブビューイングみたいなのが行われるそうです。
 
 
なんだよ、その展開(笑)


全国の大学生に火がついてそれを見て、周りの大人が全力でサポートをして、今現在、オンライン公演のクラウドファンディングには、2000名以上の方から1400万円の支援が集まっています

大学生がクラウドファンディングをして、これだけの支援を集めるのはなかなか難しいですよ。

そして、この展開って企画書に書けないじゃないですか?

これはやっぱり、絶望に飛び込んで、ジタバタもがいた人間だけが受けられる恩恵で、狙って作れるムーブメントじゃない。
伝えたとおり、今の状況全てがキチンとドラマになっています。


これがエンターテイメントですよね。

 
僕は、こういったものに恋をして、この世界に飛び込んだ人間なので、彼らが今それをやっているというのは、なかなか感慨深いです。

ブロードウェイのミュージカルは昔からずっとやりたかったんだけど、もう、「絶対に彼らにあげる」と思いました(笑)

彼らがやった方がいい。

若手が一生懸命頑張っておりますので、応援していただけると嬉しいです。

僕はとりあえず映画ですね。

こちらも世界戦で、もう、とんでもない時期に仕掛けるわけですが、ここで「頑張ったら、叶う」というところを見せたら、人様の希望になるので、今の状況は望むところです。

思いつくかぎりの努力を全てやって、必ず結果を出します。

こちらも、合わせてよろしくお願いします。

というわけで、
「絶望だらけの2020年の中で僕ら」
というテーマでお話しさせていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。

※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
んでもって、ビジネス書に掲載するレベルのコラムを毎朝投稿しています。
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