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【現代版】お客さんの増やし方byキンコン西野

このnoteは2020年3月24日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供: 谷角 大悟 さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日はですね、
【現代版】お客さんの増やし方
というテーマでお話したいと思います。

「お金を払う」から「お金を託す」へ

僕は、エンタメで世界をとるということを公言しており、今年は年末に映画の公開が控えていたり、またブロードウェイミュージカルの準備を進めています。

作品制作もそうですが、特に海外展開をするとなると、まとまった時間が必要で、それこそレギュラー番組は絶対に入れることができません。

レギュラー仕事を一本でも入れてしまうと、あらゆる挑戦が物理的に不可能になってしまいます。

スケジュールとして厳しいため、仰々しく引退宣言はしないまでも、タレント業はやんわり目立たぬようにフェードアウトする方向で進めていて、今年の春で一旦区切りをつけようかなと思っております。

タレント業は20代にかなりやりましたし、もう次のステージを挑戦したいというのがあり、完全に辞めるわけではなくて、なんとなくフェードアウトしていくつもりです。

もちろんキングコングの漫才とか、梶原くんとやってるYouTubeチャンネルとか、そしてオンラインサロン内での発信、この音声コンテンツ、時々『ゴッドタン』。

これらは引き続き頑張っていきますが、近況を話す機会というのが、この音声コンテンツぐらいになってきそうなので、今後、時々冒頭の30秒ぐらいは近況を話す時間に割きたいと思います。

昨日は、オンラインサロン西野亮廣エンタメ研究所のメンバーさんとの飲み会がありました。

15人限定で3時間ほどでしたが、かなり密な時間でとても楽しかったです。

このような飲み会を月1回ほど行なっていますが、膝を突き合わせたコミュニケーションから学ぶことは本当に大きいです。

昨日も改めて確信したことがあったので、今日はそのことを共有します。

それが本日のテーマでもある、お客さんの増やし方です。

僕らが日々やっているエンターテイメントもお客さんあっての商売ですから、広い意味でくくると、飲食店や美容室と同じサービス業です。

このサービス業には、20年前と今とで大きく変わった事が一つあります。

それは、インターネットによって情報技術が共有されるようになったおかげで、競合他社とのクオリティの差がなくなったことです。

昔は高くてまずいラーメン屋さんが普通にありましたが、今はどのラーメン屋さんに行っても大体美味しいし、大体安いです。

どの電気屋さんに行っても、だいたい同じ値段です。

インターネットによって情報交換がなされ、すべてのサービスのクオリティが上がって均一化されたことで、クオリティや機能で差別化を図ることが極めて難しくなったのが現代です。

こうなってくると、お客さんが店を選ぶときは「どの店に行くか」ではなくて、「誰が働いてる店に行くか」。

もっと言えば、「誰にお金を落とすか」になってきます。

よく言ってることですが、時代は徐々に「機能検索」から「人検索」になってきているのです。

ここは歯止めがきかないと思います。
当然、「人検索」の流れになるでしょう。

店主、サービス提供者からすると、選ばれる店になるというか、選ばれる人になる必要があるのです。

ここは非常に重要なのでおさえておいてください。

選ばれる人になる方法にはいくつかありますが、ここ最近は、選ばれる理由の一つに「お金を何に使う人なのか」ということが生まれてきたようにみえます。

お客さん目線から見ると、「お金を何に使う人に、自分のお金を落とすか」という話です。

ここは本来は踏み込んじゃいけない領域だったはずです。

その人が稼いだお金を何に使おうが、その人の勝手なわけです。

例えば、魚屋さんが店の売り上げで風俗に通っても誰も文句を言えません。

ところが、現代のお客さんは口にしないけれど、どこか潜在的に「この人は私が落としたお金を何に使ってくれる人なんだろう?」ということを考え始めています。

基本的に、お客さんの増やし方というのは、新規顧客を増やすか、既存顧客の離脱率を下げるかの二つです。

僕はオンラインサロンを運営しているので、この二つの数字が毎日見事に可視化される環境にいます。

入会者と退会者の数字が毎日出るのです。

「今日は100人やめて150人入ったな」というような数字で。

そうすると、

どういうアクションをすればお客さんが居残ってくれて、お客さんが抜けていく

というものが、毎日数字で出るので、どういうアクションをすればいいかということが見えるわけです。

僕は、このオンラインサロン西野亮廣エンタメ研究所の売上をオンラインサロンメンバーへ提供するコンテンツか、ラオスに小学校を寄付したり、世の中に還元するようにしています。

面白いことに、オンラインサロンの売り上げの使い道を明確にした時、新規顧客の数や既存顧客の離脱率がポジティブな方に進みました。

つまり、新規顧客が増えて、離脱率が下がります。

売上の使い道を明確にして、お客さんが「気持ちいいな」という使い方を提示した時に、そこが数字に反映されます。

税金ではないので、お店の売り上げの使い道を報告する義務はありませんし、間違ってもそこはお客さんが口を挟んでいい領域ではありません。

ただし、サービスを提供する側、お客さんに選ばれる側は、人検索の際の検索理由に「売上の使い方」が潜んでいることを自覚しておいた方が良いでしょう。

実は昨日のオンラインサロンに投稿した記事も、

「かくかくしかじか僕は今回のオンラインサロンの売り上げをこのように使います」

ということをサロンメンバーに説明したものでした。それにはそういう意図があるということです。

「西野、頼むから気持ちよく使ってくれ」

と、売上の使い方を待ち望んでいる人がいます。

ざっくりいうと、気持ちのいいお金の使い方をしてくれる人にお金を落とすようになっているという話です。

お金を払うというよりも、お金を託すという風になってきたと強く感じています。

今朝は、
【現代版】お客さんの増やし方
いうテーマでお話しさせていただいたのですが、

売り上げの使い方はですね

売上の使い道を明確にする。

気持ちよく使う店主になる。

使い方を提示する。

っていうことです。

集客理由は他にも沢山ありますが、いくつかの理由のうちの一つにこれが確実に入ってきたと実感しております。

興味があれば実践してみてください。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。


※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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