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店の売り上げを左右する「ジャム理論」って何?byキンコン西野

このnoteは2020年2月5日のvoicyの内容を文字起こししたものです。
voicyの提供: 小幡 祐己 さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。

今日はですね、
店の売り上げを左右する「ジャム理論」って何?
というテーマでお話したいと思います。

ストレスの本質を捉えろ

今日は昔から言われているすごい有名な話を改めてします。

僕はオンラインサロンをやっていて、毎朝VoicyとYoutubeの配信をしているんですけど、ここのすみ分けてどうしているかというと、

オンラインサロンでは、僕が現在進行形で取り組んでいるお仕事に関する気づきを取って出しでお伝えしてます。

いまこんなことしてます、そして、こうなりましたっていう話をタイムラグなくサロンメンバーに共有していってます。

一方で、VoicyとかYoutubeでお話ししているのは過去の話ですね。もう何年も前の話。

検索したらどこにでも出てくるようなことを喋ってるっていうだけ。

調べれば出てくる話がVoicyとかYoutube。
調べて出てこない話がオンラインサロン。

オンラインサロンで話しているような話はだいたい数年後に世に出てきます。

そういう棲み分けでやらせてもらっております。

今日お話しするのはマーケティングに明るい人ならば全員が知っている『ジャム理論』について。

たしか『革命のファンファーレ』でも書いたと思うので2、3年くらい前には本にして出しているんですけれども、ジャム理論ってのがあるんですよ。

これなにかって言うとですね、

すごい有名な昔の話、スーパーマーケットで24種類のジャムを並べた売り場と、6種類のジャムを並べた売り場でどっちが売れるか?みたいな実験が行われたんです。

その結果がおもしろくて。

よりどりみどりの24種類のジャムのコーナーは試食した人の3%が購入したのに対して、6種類のジャムコーナーでは試食した人の30%が購入しているという結果がでたんですよ。

10倍の差が生まれたってことですね。

くれぐれもこの数字はパーセンテージであって、それぞれ何人が試食したのかっていう数字が抜け落ちてしまっているので、売り上げが10倍になったっていう話ではないですよ。

24種類のジャムは売り場の面積が広いから、売り場が目につきやすくなって1000人の方が試食してくれたけど、6種類のジャムコーナーは売り場面積が狭くて売られていることが気づかれずに10人しか試食してくれませんでしたってなると

1000人の3%は30人、10人の30%は3人なので、この場合だと24種類のジャムの方が数は売れてますよね。

ただ、ジャムを24種類用意するとなると相当のコスト原価がかかるから、売り上げは出ても利益はどうなの?っていうまた別の問題もあるんですけれども。

なので、どっちの方が利益が出るかって話になってくると時と場合によるんですけど。

ジャム理論で出た結論というのは一つで
選択肢が多すぎると選択されないということですね

いまの時代、お店をやられている方だけじゃなく、個人事業主とかyoutubeとかいろんなところで個人が発信して、個人がひとり企業みたいなことをやるようになっているじゃないですか。

なので、まずはこのジャム理論は絶対に押さえておいたほうですね。
選択肢が多すぎると選択されない。

選択肢が多すぎると選択されない理由は、選択肢が多すぎると基準か分からなくなるからですね。

選択肢が3つとかだったら「これに比べてこっちの方がいい」ってわかりやすくなるけど、

選択肢が1000個あったら「どれがいいのかもよくわからない」っていう風になるということですね。

あと選択肢が多すぎると、ジャムを買った後に「やっぱりあっちのジャムのほうが良かったんじゃないかな?」って後悔するかもという懸念が生まれるようですね。

1000個の中で自分が一番の正解を出したかって言い切れないということですね。多すぎるから。

「やっぱりあっち買ったほうが良かった」ってなりそうだなぁと思った瞬間に選ぶことをやめてしまうということですね。

まとめると、
選択肢が多すぎるというのはストレスである
っていうことですね。

一方で、選択肢がないっていうのもストレスなんですよ。

ジャムが1種類しかなかったらもうこれ買えっていう話なんで。買うか買わないかっていう基準がないわけですね。

だけど、買えって言われて買ったジャムが外れる可能性もあるわけだから、それこそ、買った後の後悔を考えてしまう。

だから、選択肢がないのもストレスである。

人が選択する適切な数っていうものがあるということですね。

ここを抑えなきゃいけない。

ほらアマゾンとかyoutubeっておすすめが出てくるじゃないですか。

アマゾンで本をひとつ選んだら「あなたもほかにもこんな本好きだと思いますよ」みたいな。youtubeも1個の動画見たら次のオススメ動画が何個が出てくるじゃないですか。

あの時、オススメ本だとかオススメ動画が1万個くらいあったら誰も選ばないですよ。

あれはやっぱよくできていて、アマゾンにしたってyoutube にしたっておすすめする数が適切。

つまるところ、選択される量に絞られていることですね。

何個かに絞られて人が選択する。多分これぐらいの数を出したら選択するよねみたいな。あそこでもジャム理論が使われているというわけですね。

たぶん、適切な量って売り場によって違うはずなんですよ。

3個が適切な量なのか、5個が適切な量なのか、7個が適切になるのか。

売り場がアマゾンなのか、youtubeなのか、個人商店なのか、バザーの会場なのかで変わってくると思うんですけど、

適切な量、選択される量っていうのは売り場によって若干変わってくるんですけど、だいたい3個から9個ぐらいだと思うんですよ。

この適切な量を実験で割り出すっていうことですね。

デザインフェスタというイベントがあって、最近はもう出ていないんですが昔よく出ていたんですよ。

自分でブースを出して絵本を売っていました。

そこで、絵本を何冊、何種類並べたら絵本が買われるか?っていうことを1時間おきにずっとデータとっていたんです。

ここのテストをしまくるのは非常に重要だなと思います。

なのでまずは、ジャム理論を抑えておいたほうがいいです。

選択肢が多すぎると選択されない。これがまず基準ですね。

自分が提供する選択肢いくつがあの正解なのかって割り出すことは非常に重要だと思います。

というわけで、
店の売り上げを左右する「ジャム理論」って何?
というテーマでお話させていただきました。

それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。


※オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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