【キンコン西野】ヤル気はあるけど空回る若手の共通点
このnoteは2021年4月8日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:大阪・道頓堀で、えんとつ町のプペルの世界観を再現した宿泊施設を運営する毛利英明 さん
どうも。キングコングの西野亮廣です。
お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。
本題に入る前にお知らせをさせてください。
4月19日に開催するオンライン講演会『【教えて西野先生!】親子で学ぶ!とっても大切なお金の話』の受講者数が【5500名】を突破しました。
本当にありがとうございます。
こちらの講演会は「学校では教えてもらえないけど、生きていく上では絶対に知っておかなくちゃいけないお金の超超超基礎知識」について、キングコング西野が、ものすごく分かりやすくお話しします。
お金リテラシーが高い人からすると「そんなの知ってるよ。もっと、新しい情報をくれよ」と思ってしまうような内容だと思うので、そういう方は誤まって受講しないでください。
小学校高学年〜お爺ちゃん&お婆ちゃんなどを対象にした「お金の基礎知識」についての講演会です。
チケットは800円。視聴にはFacebookアカウントが必要です。
チケットをお求めの方は、『CHIMNEY TOWN BASE』で検索してみてください。
そして、お知らせがもう一つございます。
今年5月に出る絵本『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』のご予約がAmazonさん、楽天さん等で始まっております。
そして、オンラインショップ『キンコン西野のサイン本屋さん』では、サイン本のご予約も承っております。
西野本人が「サイン本の注文をとって、サインをして、梱包して、郵便ポストにブチ込む」という根性店です。
是非、ご利用ください。
それでは本題に入りたいと思います。
最近は、YouTubeライブでお客さんと戯れ合うのにハマっているのですが、そことか、あとはサロンメンバーさん達と呑んでいる時とかに、よく投げかけられる質問が「西野さんが今、20代だったら何をしますか?」という質問です。
今日は、これについてお話ししたいと思います。
まず、「今の20代がどういう状況にあるのか?」を考えてみます。
「ヤル気はあるけれど、結果が出せない若手の共通点」というものがあって、おそらくこれは多くの経営者さんや、今、リーダー的な立場にある方が「わかる〜」と膝を打つと思うんですけど…………ヤル気はあるけれど結果が出せない若手が一番よくやるのが「ありもしないセンスを見せたがる」です。
たとえば「変な商品名をつける」とか(笑)
お客さんから「これは何ですか?」と質問されて、毎回、「これは○○のことです」と、結局、オーソドックスな名前を伝えるハメになる。
説明の労力をワザワザ一個増やしちゃってるんです。
ヤル気はあるけれど結果が出せない若手は、とにかく「変化球」を投げたがる。
「誰もやっていない斬新なこと」をやろうとした結果、「誰も求めていないこと」をしてしまう。
思いついたアイデアが世の中になかった瞬間に、「発明だ!」と捉えてしまって、今の世の中に「なぜ、それが無いか?」を考えない。
「過去に同じようなことを考えた人がいたけれど、求められなかったから、無くなったんだ」という結論に辿り着かない。
少し厳しい言い方になりますが、これは、本当に「できない若手あるある」です。
ウチの若手にも、「とにかく変化球だけは投げるな」と言っているのですが、ただ…そう言っておきながら、「自分が20代だったら…」と考えた時に、投げたくなっちゃう気持ちも分かるんです。
というのも、変化球でしか自分の存在を証明できないから。
真っ向勝負したら、やっぱ先輩に負けちゃうんです。
経験も、人脈も、財力も負けているので、同じ土俵に立つと勝ち目がない。
そんな中、ベンチャーのイケイケの斬新なサービスとかが出てきたら、「俺も後に続くぞ〜」となっちゃうのは仕方がないと思うんですね。
しかし、様々な前提を踏まえておいた方がいいと思います。
たとえば…音声SNSの「Clubhouse」が日本で最初に話題になったのは去年の5月とかだったと思うんですけど、あの時は、シリコンバレーのすっごい有名なベンチャーキャピタル(お金持ちからお金を預かって投資してくれる人)が1000万ドルぐらいを出資して、それで「次はClubhouseあるぞ」みたいな雰囲気になったんですね。
「Clubhouse」はスタート時で、それぐらいのお金が集まっていて、それよりなにより、有名なベンチャーキャピタルから「これはイケる」という『お墨付き』をもらったんです。
それが大きくて、「このサービスはイケる」と思われたら、お金も集めやすくなって、その後も、Clubhouseは追加でサクサクッと資金調達をしてるんです。
で、そもそもClubhouseの創業者って、元Google社員だったと思います。
日本にいるとClubhouseって「斬新なアイデアを片手に彗星のごとく現れたスーパールーキー」感がありますが、べつにアイデアのみで勝ち上がってきたわけじゃなくて、そこには「斬新なアイデアを押し切れるだけのバックアップ体制(土壌)があった」ということですね。
これが日本だと、なかなか難しいですよね。
元手が1000万ドルの20代って、なかなかいない。
今、1000万ドルとかでスタートできてるのって、30〜40代の起業家で、この人達って、だいたい20代の時に一発当てていて、土台がシッカリとあるんですよね。
この人達が20代の時って、まだインターネットに空席があった時代で、今とは圧倒的に状況が違うんですね。
だから、シリコンバレーの若手と同じ戦い方をしてもダメで、
今の日本の30〜40代と同じ戦い方をしてもダメで、
今の20代は、また別の戦い方で挑む必要があると思います。
それでいくと答えは一つで、僕がよく言っていることですが……「先人にあやかる」ということだと思います。
たとえば、「有田焼」とか「江戸切子」とか、ああいった「歴史」は、お金をかけて作れるものじゃないから、シリコンバレーの若手や、日本の30〜40代起業家の優位性が機能しない。
むしろ「伝統を受け継ぐ者」としては、若ければ若いほど有利です。
僕が今、20代だったら、そこに賭けます。
そして、そこに賭けたら、あとは絶対に変化球を投げない。
変化球を投げれば投げるほどマイナスになるので。
有田焼に手を出しておいて、「これまでにない有田焼」を作ったって仕方がないじゃないですか?
なんで、わざわざ「ゼロ」にするの?という話で。
こと日本においては、「上手に伝統を受け継いで、先人が積み上げてくれた財産をいただいて、それでいて、我が物顔でストレート勝負ができる若手」が強いと思います。
これの障壁になっているのは「プライド」だと思います。
どこか「虎の威を借る狐」感が出てしまうので。
でも、虎の威を借りれるのであれば借りた方がいいですよね。
シリコンバレーの若手にしても、お金を出資してもらったり、認印のようなものをもらったりして、本質的には虎の威を借りているので。そこは合理的に考えた方がいいと思います。
▼西野亮廣の最新のエンタメビジネスに関する記事(1記事=2000~3000文字)が毎朝読めるのはオンラインサロン(ほぼメルマガ)はコチラ↓
▼Instagram版はコチラ↓
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?