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「日本アカデミー賞」の招待状が届いたよ byキンコン西野

このnoteは2021年3月17日のvoicyの音源の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:大人が輝く職場を作りたい イシバシケンジ さん

どうも。キングコングの西野亮廣です。

お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。


本題に入る前にご報告をさせてください。毎月、国内外の子供たちに絵本をプレゼントする「えんとつ町のプペル『こどもギフト』」という活動をしております。

今回は、兵庫県丹波市の方で、大山幼稚園、今田幼稚園、古市幼稚園、かやのみ幼稚園、西紀きた幼稚園、岡野幼稚園、西紀みなみ幼稚園、城南幼稚園、たまみず幼稚園、八上幼稚園、篠山幼稚園の計267名のこどもたちに、絵本『えんとつ町のプペル』を贈らせていただきました。

子供たちにも、先生方にも、すごく喜んでいただけたみたいです。ご協力くださった「えんとつ町のプペル『こどもギフト』」のメンバーの皆様に心より感謝申し上げます。

詳しい活動報告については、メンバー限定のグループページにアップしておりますので、ご確認ください。

また、こうした活動に興味のある方は、「えんとつ町のプペル『こどもギフト』」で検索してみてください。よろしくお願いします。

というわけで、今日の本題です。本日のタイトルにあります通り、「第44回日本アカデミー賞」の招待状が届きました。

なんかこういうのって、LINEか何かでぱっとお知らせが来て、日程合わせて「行きまーす」って感じかと思ったら、

ちゃんと「招待状」というものが届くんです。知らなかったのですが。

それで、本当に今回は、たくさんの方に応援していただいて、恐らくこのラジオをお聴きの皆様の中にも、映画館に足を運んでくださったり、あるいは、お友達におすすめしてくださったりした方もいらっしゃると思います。

そうした方々に向けて、僕が今どんな気持ちなのかをお伝えする責任はあると思っているので、正直にお伝えします。

でね。こうした大きなコンクールに参加させていただく機会は、これまでにも何度かあって、有名なところだと、『M-1グランプリ』がそれですね。

その他にも、お笑いのコンクールは関西の方にも沢山あるのですが、ちなみに『M-1グランプリ』はキングコングは3回くらい出て、3回とも負けてしまったのですが。笑

一応、いくつかの漫才賞は、関西の方でちょっとだけいただいておりまして、そういうのは、コンクールの決勝戦が放送されるというかたちなんです。

予選、1回戦、2回戦、3回戦、準決勝というのがあって、最終10組くらい残ったその10組の決勝戦のバトルが、放送されるという形なのです。

なので、当日のパフォーマンス次第で結果が変わるので、場合によっては、人生が変わるので、もう、決勝進出が決まった瞬間から、当日の結果が出るまで、緊張がずーっと続くんですよ。

僕はちょっと鈍いのか、あまり緊張しない方だとは思うのですが、さすがに、あるんです。そういう漫才コンクールの決勝ともなると。それがずーっと続くんですね。前日の夜とか、「あーー明日かーー」となるんですよ。

一方で、似たような式典、イベントで言えば、僕は「第86回毎日広告デザイン賞」の最高賞というすごく大きな賞を頂いておりまして、

これは、広告賞の一番大きな賞ですから、すんごい数の大人がひしめきあう式典なのですが、こちらは、表彰式なんですね。

つまり、既に賞を受賞した方が呼び集められていて、順番に表彰状とトロフィーを頂いていくというかたちですね。

当日のパフォーマンスで言うと、スピーチがあるのですが、僕は、そのスピーチで地獄的にスベりました。

たしか、「ポコチン」の話をしたんです。ポコチンの話をして、むちゃくちゃスベって。本当にもう、地獄的に、空調の音が聞こえてくるくらいにスベって、それで、最終的に、「挑まなくてもいい挑戦はある。」という締め方をしたと思います。

何でもかんでも挑戦するべきじゃない。こういう席でポコチンの話をしちゃダメだ、みたいな、そういう締め方をして、すごくスベったのですが、それでも、最高賞を頂けたので、当日のパフォーマンスの出来というのは、直接結果には影響が無いんですね。

なので、呼び集められた時点で褒められることが決まっているし、式の終了後とかにタダ酒が飲めそうだし、これはもうウキウキのイベントなんです。

それで、今回の『日本アカデミー賞』というイベントは、ご存知の通り、いろんな部門に分かれているのですが、映画『えんとつ町のプペル』は、アニメーション部門でして、すでに、「優秀賞」は頂いているんですね。

なのでプロフィールには、「第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞」とか付くんです。

ただ、今回の授賞式は、優秀賞の受賞者を集めて、順番に表彰状とトロフィーを渡していくイベントではなく、集まった作品の中から、さらに「最優秀賞」というものが発表されます。

こちらは、当日のパフォーマンスの出来で結果が変わるわけではないんですね。その日の立ち振る舞いに関係なく、頂ける時は頂けるし、頂けないときは頂けないという感じですね。

もう、流れに身を任せるしかないんですよ。それで、そういうイベントに臨むときって、どんな気持ちなの?というところなのですが、自分が過去に出させてもらったもの、例えば『M-1グランプリ』とかは、正直、自分たちのことしか考えていませんでした。当日は誰よりも良いパフォーマンスをして絶対に優勝してやるという気持ちでした。

そうじゃないとダメだと思うんですね。その場に立ちたくても立てなかった芸人たちのことを思うと、優勝しなくても良いんでというスタンスが許されるわけがないです。

だから全力で自分たちのことを考えるのですが、今回の授賞式は、映画界のためにあるのだろうなと思っています。

これは自分がその世界に飛び込んでみて、ようやく肌触りをもって知ったことなのですが、映画って、本当に本当にたくさんの方が関わっているんです。

僕らは一生懸命作品を作りましたが、それだって当たり前の話ですが、映画館が無いと、お客さんには届かないんです。

それでね、今年度は特に、コロナで大変な中、「映画」という文化を存続させるために、朝から晩まで頭を悩ませて、走り回ってくださった映画館の館長さんやスタッフさんが居て、実際にそういった方にお会いして、話を聞くたびにもう、こんなにつらくて、こんなにどうしようもない時代だけれども、それでも館長さんやスタッフさんが、届けることを諦めなかったから、届けることが出来たんだなと、改めて思ったんですね。

じゃあどういった形でお礼ができるのか、と考えるわけですが、答えは一つで、映画業界を盛り上げるしかないんですよ。

映画業界が盛り上がることが、彼らのいちばんの後押しになって、と、そう考えると、今回の授賞式に参加する気持ちの整理はいろいろ着いたんですね。

当たり前ですが、「最優秀賞」は一作品だけなので、誰だって、どの作品だって、当然貰えない可能性の方が高いわけじゃないですか。そこに時間を割いて出席する理由は、今回、こうして挑戦させてくださった方へのお礼なんだなと思いました。

僕がもう少しスレンダーで巨乳だったら、授賞式を華やかにできたのですが、ちょっと今からは流石に間に合わなさそうなので、受賞された方に、目一杯拍手を送ることで、少しでもお役に立つことができたらいいなと思っております。

結果に関しては、成るようにしかならないので、自分がハンドリングできるところで言えば、式を盛り上げることなので、そこを頑張りたいと思います。

そんなこんなで、明後日は、「第44回日本アカデミー賞」です。目一杯拍手をして、盛り上げて参ります。



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