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Helix Lucorum


2022.10.31


Helix Lucorum

Helix Pomatiaと同じく、食材として利用されているカタツムリである。

日本に輸入していいとされている海外産のカタツムリは全てが"エスカルゴ"と呼ばれ、食材として利用されている。

先人の話を聞くに、数十年前はドイツからペット用として輸入されていたとのことでしたが、最近は全く入って来ていないようでした。


私が初めて輸入したカタツムリはHelix Pomatiaであるが、Helix Pomatiaのページにも記載した通りで、手続きにかなり労力がかかり、時間もかかった。

Helix Lucorumは手続き自体はそんなに労力はかからなかったのだが、Lucorumを輸出してくれる人を探すことに時間がかかった。

Pomatiaを販売してくれた方もLucorumは入手したてで、まだ販売はできないとのことだったので、また1から人脈を作るしかなかった。

思い当たる人達に(送信メールを見ると少なくとも50人以上)手当り次第にメールを取り、販売はできないと断られた方には、誰か紹介してくれとまで頼み込んだ末にようやく1人の人物と出会うことが出来、ようやくLucorumを手に入れることに成功した。


しかし、問題はこれからだった。
諸々の手続きが終わり、発送されたのは2022.8.6だったが、手元に届いたのは2022.10.24だった。
昨今の世界情勢の影響を受け、届くまでに約3ヶ月近くかかってしまった。


発送国に問い合わせれば「もうこの国に荷物はない」と言われ、日本に問い合わせても「日本には入って来ていない」と言われた。


もう生きて届くことはないだろうな。と諦めていた上に、今回販売してくれたブリーダーさんは今後Lucorumのブリードはしないとのことだったので、親個体を全て譲って貰っていたので、この取引が失敗すれば、また1からLucorumを探さなければいけなかった。



「殻だけでも届いてくれ!」という気持ちと、
「どうせ死体しか届かないのなら、荷物を無くしていてくれ!」という気持ちが入り交じりながら、待った。



もう忘れかけていた頃に、荷物が届いたとの連絡が入り、急いで受け取りに向かった。


無事に受取を済ませて急いで帰宅し、開封してみるが全個体がスカスカに軽い...
軟体部分もかなり縮んでおり、外からは確認出来ないほどになっていました。

殼孔から水をジャブジャブと流し込んで強制的に目覚めさせようとしましたが、なかなか反応がなく、最終手段として水に沈めて放置してみると、



やっと顔を見せてくれました!!!!
念願のルコラム。感慨深い...。


2022.11/8

そろそろ体重も戻ってきたかな?
と思った矢先に、繁殖行動が確認できました。


2022.11/18

産卵を確認しました。

前回交尾を確認した個体かどうかはわかりませんが、産卵していました。
交尾を確認してから10日しか経ってないので、いくらなんでも早すぎる気がするので、別個体かもしれません。

産卵した卵を翌日に回収しましたが、殻が非常に柔らかく、張りがありません。

3ヶ月もの輸送期間で受けたダメージでしょうか。
卵の殻にカルシウムが足りていないような印象を受けたが、念の為に回収し、別容器で管理します。


2022.11/20

まだ柔らかいのですが、少しずつ張りを感じられるようになってきました。
無事に孵化してくれることを祈るのみです。



2022.11/22

交尾を確認しました。

いつも動き回らない時間帯だったのですが、かなりの移動速度で動き回る2匹を見つけたのでチェックしていた所、交尾が始まりました。


2022.11/27
本日も交尾後と思われる2匹を発見しました。

しっかりと成熟していたら安定して殖える種類なのかもしれません。


2022.12/1
ついに孵化を確認しました!!!!

明らかに状態の悪い卵だったので半分諦めていましたが、なんとか孵化まではたどり着くことができました。

殻が柔らかかったからなのか他のカタツムリの孵化の時と違い、殻を割って出てくるような光景は見られませんでした。

薄皮1枚脱いで出てくるような感覚に近かったです。


2022.11/18に産卵を確認してから、2022.12/1に孵化という過去最速の孵化でしたので、早産(?)の可能性もあると思う。

まだまだちゃんと成長してくれるまでは安心できない。


動いているのを確認した5匹を早速飼育スペースへと移動させました。


2023.02.03
久々の更新になってしまいましたが、
第1陣孵化組は順調に成長しております。


ルコラムは孵化までの速度は桁外れに早いですが、孵化後はしばらく土中で過ごすようです。

殻の色彩にも個体差があるようで、成長が楽しみです。

その後に交尾を確認した個体もどんどん産卵し、
どんどん孵化しています。

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