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剃髪。

ますます暑いですね。夏!って感じです。

昨日久しぶりの友達と会ってたくさんおしゃべりをしたので
なんだかすごく心が満足しました。

親しい人となんてことない話をして一緒の時間を過ごすという
以前は当たり前だったことがもう普通のことではない、というのが
思っている以上に人生の彩りを減らしてるんだなあと
改めて思われます。

人とともにいる時間がこれからますます大切になってきますね。

明日は七夕星祭。

これに備えて今日は久しぶりに剃髪しましたよ!

お坊さんになるとあちこちのお寺で行われる法会などの
お手伝いに行かせてもらうことも多くなります。

その際、どういう衣体で行くかというのは
一番最初にお聞きしておくべきこと。

衣体とは要はドレスコードですね。
その法会の格や、参加するお役によって
ドレスコードが決まってくるわけです。

自分の僧侶としての段階によっても
着ることができる衣体は決まってきます。

剃髪するかどうかというのもドレスコードの一つ。

日本の仏教教団の場合、必ずしも剃髪しなくてもいい
というところもあれば、当然剃髪すべき、とされるところも
あります。

だいたい皆さんが厳しそう!と思う禅宗系は剃髪前提ですし、
真言宗も剃髪している人のほうが主流。
天台宗は剃髪・有髪どちらもいる感じ。
浄土系は有髪が多い印象ですね。
特に浄土真宗は有髪のほうがメインな感じです。
親鸞聖人の「非僧非俗」というあり方に依るものです。

これはおそらく、僧侶が兼業していることも多いという
日本の特殊事情によるものかなと思います。

他の仏教国では剃髪してないお坊さんはまずいません。

尼僧の場合は、日本ではほとんどの宗派で
有髪でも差し支えないというところが多いです。

日本社会で女性が剃髪してるとかなり目立ちます。
高野山にいると剃髪している尼僧も多いので
あまり気にしないのですが、
その感覚で難波に出かけた時出くわした
3歳くらいかな?
ソフトクリームを持ったちっちゃい男の子に
ソフトが溶けて落ちちゃうくらいガン見されたことがあります。

ちなみに、源氏物語なんかで貴族の女性が出家するシーンが
よくありますが、彼女たちは剃髪するわけではなく、
身長より長い髪を肩あたりで切りそろえる程度。
当時も身分の低い尼僧は剃髪していたそうなので、
今の尼僧は平安時代の貴族風、なのかもしれません。

僧侶が剃髪するのはお釈迦さまの時代から。
当時は身体の毛をことごとく剃ることも多かったらしく
眉なども剃り落としました。

これは身を飾るということへの煩悩を削るため。
煩悩のように尽きることなく生えてくる髪を剃って整えることで
煩悩から離れようとした、ということもよく言われます。

具体的にどうやって剃るのかというと、
初めて剃髪した得度の時は、高野山内の理髪店で
剃ってもらいました。

ただ、得度の時は頭頂と左右に一房髪を残す独特の
「得度カット」というのにしてもらうのですけどね。

毎回理容院に行くのではお金がかかり過ぎるので、
それ以降は自分でなんとかします。

行中はずっと剃髪していたので、毎日のお風呂の時間に
カミソリ(六枚刃)でするする自分で剃っていました。
キープするにはそれが一番楽です。
3分くらいしかかかりませんしね。

今回のようにしばらく髪を伸ばしてて剃髪にする場合は
バリカンで刈り上げた上でカミソリで仕上げます。
最初はハサミとカミソリでやってたのですが結構時間がかかるので
みんなどうしてんのかなーと僧侶友達に聞いたら
異口同音に「バリカンですよ!」とのことだったので
買ってみたらすごく快適!
やはり聞いてみるものですね…。

ということで明日の準備も完了!
ただ、たまにしか剃らないので頭の地肌の日焼けがちょっと心配。
けっこう焼けます(笑)

でも良い天気だといいなあ。
せっかくの星祭、晴天で迎えたいですしね。

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