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今日は如意輪さんの日。

本日22日は如意輪観音さまのご縁日です。
このご縁日も実はお寺によって違っていて、
如意輪さんもこの日でなく観音さまのご縁日の18日に
法会を行うところもあります。

如意輪さんは観心寺の時も書いたことがあります。

今日は如意輪観音さまも修法してご供養しました。

如意輪さんは六臂のお像が多いのですが、
右の第一手は思惟(頰に手を当てる)
第二手は如意宝珠を持ち
第三手は念珠を持ち
左の第一手は座っている山を押し
第二手は蓮のつぼみを持ち
第三手は指先で法輪を持っています。

これはそれぞれ、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人、天の
六道の世界を教化することを示しています。

地獄の衆生を憐れみ、救うにはどうしたらいいだろうと常に方法を考え
餓鬼道の衆生には如意宝珠からあらゆるものを出して与え
畜生道の衆生には念珠を示して智慧を教え
修羅道の衆生には山を押して忍耐を教え
人道の衆生には蓮のつぼみによって本来清らかであることを教え
天道の衆生は導き難いので法輪で煩悩を打ち砕き説法して導く
ということを表しています。

餓鬼・畜生・修羅は三毒と言われる貪・瞋・痴が
それぞれ配当されているという話も前にしましたけども。

天道というのは人間よりも楽な境涯で
あまりいろんな苦労がないよい世界と思われがちなのですが、
実は楽すぎて、生きるのは楽しくていいものだと思って
仏法を学ぼうという気が起こりにくく、
しかもそこにいる天人たちは他の世界の衆生より
自分たちの方が優れている、と思いやすくなるという難点があります。

こういった思い違いが「増上慢」。
さとりを得ていないのに「自分はさとった」と思ったり
公言したりして慢心して誇ることを特に指す場合もあります。

如意輪観音さまはこの天道を教化するお方。
この増上慢を法輪で打ち砕き、説法して教化し難い
天道の衆生を仏道へ導きます。

すごく優しいお姿なのですが、とても強い教化の力を
お持ちです。

如意輪観音さまはお大師さまの念持仏だったという伝承もあり、
法流によっては四度加行のご本尊が如意輪さんだったり、
お大師さまを如意輪観音であるとして拝む作法があったりします。

真言宗にとっては大切な仏さまのお一人。
大切じゃない仏さまはいませんけど。
密教的な尊格で、福智を与えてくださる功徳も大きいので
人気があるということでしょう。

私が思うところでは如意輪さんは
弥勒菩薩と雰囲気が似ておられて、
他の仏さまに比べても時間空間を超越した
救済の力がお強い感じの方。

常々如意輪観音さまを拝んでいる友人が
如意輪さんを拝んでる人はちょっと天然でほんわーとした
感じの人が多い、という話をしてくれましたが
如意輪さんがお強くて安心してお任せできるからかもしれませんね。

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