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無魔成満。

今日はお薬師さんのご縁日。
そして満月でしかも皆既月食、さらに天王星食もあるのですね。
なんか盛りだくさんすぎて(笑)

でもとりあえず、満月新月は布薩。
ということで、今日も元気にこの半月分のいろいろを
懺悔しておきましょう!


なんだかよくわからないけど月食の月。

11月7日、八千枚護摩供は無事終了しました!

こういった法会や修行などを無事に完遂することを
「無魔成満(むまじょうまん)」と言いますよ。

魔というのは、人が行うよいことを邪魔するもの。
人の行う善いことというのは仏事を指します。

法会や修行などを行うと、
あやかりたいものもたくさんやってきますが
邪魔してできなくさせてしまおう
というものもいっぱいやってきます。

魔は人の煩悩や迷いを糧としているので、
仏道修行や法事や法会をして
みんなにさとりを開かれると困っちゃうわけですよ。

八千枚護摩供は、お釈迦さまが成道するまでに
8000回の生死を繰り返して修行・善業を積まれたことから、
同じ8000枚の乳木を焼くことで
お釈迦さまの修行の功徳に倣おうというもの。

去年も書きましたけどね。

そういう意味のある行ですので、さぞやたくさんの諸魔が
邪魔しに来ていたことでしょう。

しかし、この日のご本尊は不動明王。
難伏の類を教化するのはお得意です。

今年は好天に恵まれ、八千枚護摩にはちょっと暖かいか?
というお天気でした。


朝早く現地入りしたので、まだもやっていますよ。


空も明け方の空。でもやっぱりいい天気になりそうです。


これを焚いていきますよ。


2回目ともなると手際良く、すでに準備完了です。


皆さんが法会の前後に集まる集会所(しゅえしょ)。
今日は両界曼荼羅をかけています。


私のお席もありますよ。座坪(ざつぼ)と呼びます。


振鈴は熱くなっても大丈夫なように布を巻いています。


いろんな道具もスタンバイOK。


おもむろに始まります。


お参りの人も少ないですが最初からいらっしゃいますね。


お不動さまも見守っておられます。


カメラの人が撮影しているのを後ろから撮影(笑)


外で乳木を数えて整えてくれています。
たくさんの人がこの修行を支えています。


添え護摩を書いてお願いするのも支える力の一つ。


だいぶ減ってきましたよ!


お参りの方もお堂いっぱいに。


行者はひたすらにご本尊にご供養します。
周りの人たちはひたすらにお不動さまのご真言をお唱えします。
休むことなく叩かれる太鼓、時折立てられる法螺、
そういうものも全てご本尊へのお供物です。

このような難行をなぜ行うの?というのは
時々聞かれることですが。

公式見解としては「菩薩行だから」
という答えができるでしょうけど。
菩薩行とは一切衆生を救済するために
菩薩の行うもののことです。

でも、こういった修行は志したからできる
というものではなく、
因と縁とによってそのように整ってくるもの
という気がします。

なので、縁があればできますが、縁がなければできません。
多分ね。

わたしにその縁があるかどうかは
ちょっと観察したいところですね。

結願後に行者は皆さんにお加持をしましたが
今回はわたしもお加持していただいて
なんだかすごく嬉しかったですよ。

今回の焼八千枚護摩供には、
すでに八千枚を修行したことのある方が
他にも2人もいらっしゃいました。

あれ、もしかして縁が深まってしまったのでは…笑


お参りの皆さまも嬉しそう。

人が行うことで人が喜ぶ。
だとしたら、
人が何か善いことを行うことで
仏さまに喜んでいただくことができるでしょう。

大掛かりでも、大掛かりでなくても。
大勢の人の力によっても、たった一人のすることであっても。

全ての仏教の行事というのは
そういう発想で行われているのかもしれませんね。

邪魔をしにきた魔さえも、最後には喜ばせて護法の神とする。
お不動さまの降魔の力とはそういったものです。


みなさま、お疲れさまでした!


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