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懺悔と感謝。

うちの仏さまの中で、赤い花が大好きな方がいらっしゃるんですが、

そろそろその花が弱ってきたので探しに出かけたものの

行けども行けども赤い花がない…

仕方なく黄色いガーベラとピンクのスイートピーをお供えしましたが、

なーんとなく

「赤くない…」

って雰囲気が伝わってくる気がします。


かわいいけどなあ…

さて。

懺悔。

ざんげと読むとキリスト教の言葉。

仏教では「さんげ」と読みます。

自分の過去の罪悪を仏菩薩などの前で告白して悔い改めることを言います。

この過去というのは、

「無始よりこのかた」であって、別に今世に限りません。

輪廻転生の過程で行ってしまった罪悪を、今懺悔することができるのは

人間に生まれて仏の教えに触れることができたから。

つまりすごくラッキーなことなのです。

悪いこともしたかもしれないけど、いいこともしたので

こういう機会に巡り会うことができたとも言えます。

また、懺悔するには何が罪悪であるかがわかっていることも前提。

何が悪いことなのかというのは、

わかりやすい例としては十善戒であげられてることの逆と思えばいいでしょう。

十善戒の内容は

不殺生

不偸盗

不邪婬

不妄語

不綺語

不悪口

不両舌

不慳貪

不瞋恚

不邪見

つまり

生きているものを殺すこと、盗むこと、適切でない性的関係を持つこと

いい加減なこと、大げさなこと、悪口、あっちとこっちで違うこと、を言うこと。

物惜みして欲深いこと、怒り憎むこと、因果を無視する誤った考え方をすること。

これが悪いこと。

これがなぜ悪いかと言うと、身口意を汚すことになるからですね。

これから自分の身口意を教えに従って仏の身口意と同等になるようがんばって

心が本来清らかであることに気づく方向に近づいて行こうとしてるので、

このような行いをまず減らしていくところから始めるわけです。

しかし今回は幸運にも仏法に出会えたので

これはしちゃいけないとわかったわけですが、

以前生きてきたどれくらいの過去かもわからないけど

それを知らないでやらかしちゃってることもありえる。

なので、わかったら今からでも遅くないので懺悔して

今後はやらないで行きます、と決める。

懺悔をすることで何が救われるかというと、

自分の心です。

罪悪感や後悔が軽減され、

そういうことを行った過去の自分を許すことができるようになります。

過去の自分の過ちや愚かさもなかったことにするのではなく、

今日から生きていく糧とすることができるのなら

自分を責めたり、過去ばかりを振り返っていることから離れ

新しい視野が広がるようになります。

これまでとは視点が変わった時、

周りにある恩恵に気づく余裕が出てきます。

そうすると、心からの感謝が湧いてくるという経験が増えるでしょう。

懺悔と感謝がよいものであることは、みんな知っていることです。

敢えてするのではなく、湧き上がるように起こるものになると

それは何かの段階が進んだんじゃないか、そんな気がします。

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