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プロとしての自覚


いつも動画を楽しみにしてくださって有難う御座います。

今日は、踊り子として、プロとしての自覚が芽生えた頃のお話をしたいと思います。

初舞台は流れのままレッスンを…しかもたった2〜3時間のみで数日後にはデビューとなり、2週目(基本10日間興行なので、1ヵ月10日間✖️3 で計算。1週は10日間となります。)からは、関西の別劇場、新宿、佐賀と巡業がはじまりました。

最初はホームシックになりましたが、旅慣れてくると都会の劇場では休憩中の買い物が楽しみだったり、終演後に遊びに行くのも楽しみだったりした新人時代。

2年目くらいまでは当時仲良くしていた五十嵐瞳と遊びを追求していたと言い切れるような遊び方をしていました。

3年目になる前あたりから、ショーの店のママをする事になり、女の子達に踊りを教えたりショーのプロデュースなど、初めて責任感が芽生え、踊りに対する思いも強くなりはじめました。

なので、1996年〜1999年前半頃までは巡業はほぼ行ってなく、自分の小屋(十三、関西NA、道後)のみとなり、たまに新宿や名古屋にのるくらいで店のことに力をいれていました。

その間にバレエの基礎を学んだり、衣装を縫ったり、照明の効果も分かりはじめたり、この時期があったからこそ、2000年以降の作品愛や舞台愛が湧き上がったのだと思います。

ストリップの世界は、デビューからダンス経験ない踊り子さんが多く、ダンスの基礎など習った事なくデビューすることが主流。

振付けでのレッスンも振付けだけいただきます。

その振付けを自主練するのみですが、毎日舞台で一日4公演✖️10日間。

11日目(2週目初日)の早朝には移動して次の劇場で昼から舞台なので、練習する時間は僅かですぐに本番、新作を初出しするという事になります。

なので本番の回数が増す毎に上達はしていくのですが、客観的に自分の踊りや照明を確認する為に、初出し2〜3日目くらいでビデオ撮影をし自分の動きを確認します。

最初の頃は自分の動きにガックリして、納得するまで何度か撮影しては理想の動きになるまで繰り返していきました。

そうするうちに鏡を見なくても自分の動きや角度での魅せ方が身体で分かるようになりました。

ダンスは納得いく年数になっても次の挑戦、和物や男役の動きの演目になると、また初心に返ることになるのですが、チームやエリザベートの演目など、引退ギリギリまで撮影してチェックしての繰り返しでしたね。

引退後も踊りと関わり続けて26年目になりましたが、完璧だったと思える踊りが出来たのは数える程しかありません。笑

踊り子時代に半年ペースで同じ演目を1日4回…の3ヵ月目くらいで完璧!!となる事が多かったです。


ちなみに私の中での完璧なステージとは、踊りの振りや魅せ方だけではなく、照明、音響、お客さんの空気や応援、舞台や小道具との融合、空間との調和、間合い、そして1番重視する感情とエネルギーの放出加減…

全てが揃った時です。

もちろんチームや群舞の時はチームワークや間の取り方なども入ります。


今は舞台に立つ回数が断然少ないので、日々の稽古をひたすらするのが1番ですが年々難しくなっているので、再度精進してまいりたいです。


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