描いた絵が自分の顔に似る ということ

描いた絵が本人に似ている、というのは程度の差はあれ頻繁に起こりうる話だと思います。一体なぜそうなるのでしょう。

結論から言うとナルシズムです。多分。それについて話していきたいと思います。

最初に書いておきますが、このnoteに書かれていることはすべて私個人の話と見解であり、絵が自分に似ている人全員に当てはまる話ではありません。似る理由の一つとして、私(襟野)みたいな一パターンが存在する。くらいの気持ちで読んでください。つまり徹頭徹尾自分語りです。今に始まったことでもないが。注意書き終わり。

私たち趣味の絵かきは基本的に、本当に嫌いなものを描く必要はありません。心底見たくないものを絵で表現する必要はないのです。絵の顔が自分に似るなら、自分の顔もきっと嫌いではないのでしょう。むしろ好きだと思います。私たちは好きなものを描いているのだから。

しかしこれはあまり一般的に言われる理由ではありません。よく言われるのが「自分の顔が一番見慣れているから手癖でそうなってしまう」という説です。

これについてたしかに思い当たることはたくあんあって、例えば私はそこそこの外反母趾です。絵を描くときもキャラが何となく外反母趾になっています。自覚があります。外反母趾の足が一番見慣れており、その形こそを「足っぽい」と認識してしまうせいです。

ですがこれは結構自分で気づくと思うし、気づけば改善できるはずなんですよ。外反母趾ではない足なんかいくらでも資料がヒットします。しかしそこで取捨選択の結果、外反母趾気味の足を描き続けるなら、結局それに愛着がある、という結論が出るのではないでしょうか(さすがに卓越したスポーツ少年を描くときに外反母趾過ぎるのはどうかとも思うので、私は気付いてからだいぶ意識して描かないようにしているのですが、女の子はいまだにそうなります)。

ナルシズムによって似る!とまで断言すると語弊というか過言だったのですが、つまり自己の許容ではあると思うんですよね。自分のその外見的特徴を愛しているほどではないにしろ、受け入れている人の描く絵だと思います。

私もちょくちょく「絵があなたの顔に似ていますね」と言われるのでこの話題に興味を持ったわけですが、私の場合、絵が私に似ているのはほぼパーツのみの話です。具体的に言うとかなり中顔面が短い絵を描いています。私の顔面と比較してもそうだし、一般的な三次元の美形の顔と比較してもまだ短いと思います。

なぜそうなるかというと、やっぱり好きなものを描いているからです。ところで鬼滅の原作絵ってめっちゃ可愛いお顔ではないですか? しのぶさんとか目が大きい分えらいコロンとした大変可愛らしいお顔ですね。かわいい。私はあれくらい短い中顔面が好きなんですよ。自分の顔も下瞼にアホみたいにアイシャドウ入れて中顔面短縮しようとあがくくらいに。鏡見てお前面長―!ってめっちゃ思うわけではないんですが、短いに越したことない。そんな感じ。だから絵も中顔面を短く描きます。

メイクした(絵描きの)顔、の話へ少し逸れようと思います。

私もSNSを眺めていると「この人、絵と同じ顔してるやん!」と思うことがたまにあります。そういう人には共通点があって、・ある程度絵が上手い ・リアル寄りの絵柄 ・自撮りのメイクが濃い(しっかりメイクや加工したレイヤーである)という三点を満たしている人なんですよね。本当に私個人の場合ですが。

絵が自分に似ている人、それはもしかしたら、ただ絵が自分の素顔に似ている人じゃなくて、絵が、(メイクや加工で)作り上げた理想の自分に近い人なんじゃないか。そう思ってます。

理想の顔、というイデアを紙の上に描くか、自分の顔面に描くかというわけです。仮に絵がすっぴんに似ているなら、そのすっぴんはすでに本人の美のイデアと合致しているのでしょう。

最初は見慣れているから、という理由で手癖で自分に似るにしても、画力(表現力)があるのにそれが続くなら無意識下にせよ取捨選択の結果だと思うんですよ。

……みたいな話ですね。だいぶまとまりがない。

自分の顔を好き、受け入れられる、というのは素直にハッピーなことなので、もしそういう理由で絵描きの絵が本人に似るなら良いことだなあと思いもします。

そうでないにせよ、絵が自分に似る、という現象に非常に興味があるのでなんかコメントとか反論とか、自分はこうだと思う!みたいな自己分析とか聞きたいですね。

そういうわけでこの文章を書きました。よかったらコメントください。

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