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原作ありのドラマってどう?

原作があるドラマ(映画)を観る時は、原作でこのシーンはどうなっているのか?というのが気になってしまう。

<原作を知っているドラマ>
・こんな設定だったけ?
・原作の世界観をうまく表現している!
・(良くも悪くも)原作より○○だなー。

つまりは原作と比較しながら鑑賞してしまうのだ。

<原作を知らないドラマ>
・このドラマおもしろいなー(原作が面白いんだろうな)
・この違和感があるキャラ設定は原作通りなの??(原作通りなら仕方ない)

面白くても面白くなくても原作ではどうなんだろう...?という気持ちがついて回る。(原作を読んだら読んだで間違い探しを始めちゃうタイプです。)


「原作は原作、ドラマはドラマ」そんな風に割り切って観ることができない。原作を知っているドラマならまだしも、原作を知らない作品に対しても”原作がある”という情報を知ると原作とドラマの違いが気になってしまう。

原作があるということを知らないままでいるのは難しい。制作サイドはマンガ・小説の映像化であることをアピールするからだ。アピールしていなくてもドラマ情報を調べれば必ず知ってしまう。

その点オリジナル作品は気が楽だ。監督・脚本家をはじめドラマ(映画)制作チームの思い描くものをそのまま素直に受け取れる。原作がどうだからという点を気にしなくてもよいので批評もシンプルにできる。

(でも原作ありのドラマを避けたいとかそういう事ではないの。原作ファンの解説を読むのも好き。好きな漫画や小説は実写化してほしい欲もある。)


<最近良かった原作無しドラマ/映画>
・捨ててよ、安達さん。
・MIU404
・ミッドナイトスワン

先週からスタートした原作無しドラマ『#リモラブ ~普通の恋は邪道~』は原作無しドラマとして象徴的。コロナ禍、緊急事態宣言下の恋愛ドラマという早く挑戦した者勝ちのテーマで、1話目を興味深く観た。1話目が4月の設定で、回を重ねるごとに現実の月日に追いつくのかな。現状とのリンクは原作ありでは間に合わない。(それでも緊急事態宣言の頃の空気感って、もう随分過去に感じてしまう不思議。)視聴者全員が等しく結末を知らないというのもいい。私は檸檬さんが女性なのでは?と思っている。


もうひとつ今観ているドラマの話をしたい。『アンという名の少女』だ。原作は私も大好きで思い入れのある「赤毛のアン」。カナダのテレビ局とNetflixの合同制作で、2017年にNetflixで配信されたものを、今NHKで放送している。

「赤毛のアン」これまで古今東西アニメや映画で何度も映像化され、それらの評価も高い。本作『アンという名の少女(ANNE WITH AN"E")』はいまさら「赤毛のアン」を映像化して世に出す意味というのをかなり意識して、原作を大胆に改変している。

「赤毛のアン」の設定・エピソードをうまく使って、現代的なメッセージを送ってくる。直近の放送回ではアンが初潮を迎えるオリジナルエピソードを入れて、女性が生理にどれだけ苦しめられているか、大人になるとは?、家庭での性教育についてを他のエピソードとも融合させて描いていた。

ここまで改変されていると、原作ファンの私は嫌になるかと思いきや、不思議と嫌ではない。伝えたいメッセージが明確なこと、配役・衣装美術・映像美が原作イメージぴったりで、原作への愛を感じるところが良い。原作のエピソードをみせる時の完成度が高い。

(最新話は1週間の見逃し配信もしているのでぜひ。ネトフリの方ではシーズン3まであるんだって。)

これはドラマのオープニング曲↓ オープニングのタイトルバックが最高なの


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ここまで書いて読み返して、「やっぱり私は原作の存在を気にしすぎだな」と若干引いてる。そんなもの気にしてどうするんだ!Don't think! Feel. だぞ。

にっこにこ