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短夜-みじかよ- 0号
川柳のネプリを作ることにしました。
その名は「短夜-みじかよ-」と申します。
ネプリ発行に先立ちまして、先日行われた文学フリマ東京にて0号と称しフリーペーパーを作成・配布いたしました。
拙作が10句、ゲストお二人に5句寄稿いただきました。
ゲストはいずれもツイッターで交流のある方で、芍薬さんと小俵鱚太さんです。(小俵さんは先日発表された第2回笹井宏之賞において、その個人賞である長嶋有賞を受賞されま
川柳採用句その1~川柳詠みはじめました~
短歌を始めてまもなく、twitterをやっていると目に入ってきました。
毎週web句会
その名の通りweb上で毎週web上で開催されている川柳の句会です。森山文切さんによる選が行われています。
このサイトで川柳を学んだ(現在進行形で学んでいます)と言っても過言ではありません。案ずるより産むがやすし。やってみると楽しい。
そんな訳で入選した句をまとめます。
鍵がないスーツケースの外は雨
目の上のほ
川柳採用句その2~酒気帯びソーイング~
キャラメルの箱つぶしてる母の尻
ゆりかごを軽んじている風見鶏
ほほえんだ醸造試験場の床
訥々と語る人魚が捨てた脚
席ひとつ空けている人たちの笑み
紫のくちびる吸って見えた空
病院でおぼえた蜜を溶かす白湯
まつり縫いする指にふる白い酒
恋文はローテーブルを傷つける
暴れだす染色体の生真面目さ
※「毎週web句会」採用句と、
その「毎週web句会」主催の森山文切さんのtwitte
川柳採用句その3~古いラジオで海を聴きたい~
骨の浮く肩を見つめるビアホール
番傘に隠れた青いキャミソール
投げ捨てたカフスボタンは夜行性
坂道で白衣をゆらす羊たち
まな板の木目に滲むフォアボール
昼寝から呼び戻される十コール
啄木鳥の書いた手紙に薔薇を挿す
周波数あわせる時に混ざる海
まっすぐに雨が降る日のイギリス語
Googleと違う英訳する鸚鵡
※上の五句は「毎週web句会」採用句です。
下の五句は「川柳塔web句
川柳採用句その4~砂糖が降った国の姫宮~
渡れない海の向こうで降る砂糖
写真家の夢で乱れる夏蜜柑
新聞に蟻の頭部を乗せる役
姫宮の部屋の鏡にうつる鳩
振袖を踏まれていても笑う朝
おくるみの中で黒ずむ夏時間
ジェンガから痩せた体が離陸する
頬骨に散る紅梅を味見する
帰りたい場所はあるよと嘘をつく
ワンナイトスタンドなんて若い耳
※「毎週web句会」採用句です