図書委員に叱られたおはなし②

私の勤務開始日は10月。
図書委員は4月。

前任の学校司書の退職が8月だったそうなので
4月から7月のあいだ
彼らはきちんと「図書委員」としての教育を受けていた。

し、5年生のときも図書員だった児童もいたので
私よりも先輩の図書委員が複数人いるという状況だった。

貸出・返却作業も慣れ始めて数日たったころ
その日の担当だった子が休み時間の返却を受け付けながら
大変戸惑っていた。

「えっ。えっ。ちょっと待って。
なんでこんなにおんなじ本持っている子がいるの!?」

「先生、おんなじ本貸出しましたかっ?」

「えっうーん。したかもしれない。あれ、あかんの?」

「だめです! うちの学校ではシリーズものは1冊しか借りちゃだめって
決まっているんです! だめですよー、もう。」

……そうなのか。
『おさるのジョージ』も、『ハリー・ポッター』も『かいけつゾロリ』も
1冊しか借りちゃだめなのかーーーーーーーーーー。

「そっかぁ、ごめんね。次から気を付けるね。」

やはり、図書委員のほうが先輩だ。

まだまだ、たくさん教えてもらうことになりそう。

サポートしてくれたあなたに、幸あれ!