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WindowsにIPアドレスを2つ設定して動きを確認してみた
はじめに
WinsowsにIPアドレスを2つ設定して疎通確認と動作確認しました。
なお今回は、一つのNICに複数IPアドレスを割り当てます。
有線LANとWifiに別のアドレスを割り当てるとかではなく、
一つの有線LAN or 一つのWifiに2つのアドレスを割り当てます。
確認環境
windows 10 pro、windows 11 home
※windows7等、他のバージョンも動くと思います
設定方法
①Windowsボタン+Rを押下し、ファイル名を指定して実行を開く
ncpa.cplと入力してOKボタン押下
②対象のインターフェースをダブルクリックして開く
③プロパティボタン押下
![](https://assets.st-note.com/img/1715154998726-7BNBWErmQy.png)
④「インターネット プロトコル バージョン 4」を選択してプロパティ押下
![](https://assets.st-note.com/img/1715155002058-kGaRfhuMqB.png)
⑤固定IPアドレスを入れる
![](https://assets.st-note.com/img/1715155008385-UECuRidykQ.png?width=800)
⑥上記画像右下の詳細設定を開くと、IPアドレスが表示されれる。
下記画像だと172.16.1.11が設定されているとわかる
![](https://assets.st-note.com/img/1715155017285-rNbDWnKBs7.png)
※上記状態でOK連打後、コマンドプロンプトでipconfigすると下記の通りアドレスが設定できていることが分かる。
C:\WINDOWS\system32>ipconfig
Windows IP 構成
イーサネット アダプター イーサネット 4:
接続固有の DNS サフィックス . . . . .:
リンクローカル IPv6 アドレス. . . . .: fe80::905d:b06b:d762:6b54%6
IPv4 アドレス . . . . . . . . . . . .: 172.16.1.11
サブネット マスク . . . . . . . . . .: 255.255.255.0
デフォルト ゲートウェイ . . . . . . .: 172.16.1.1
⑦IPアドレス欄の「追加」ボタンを押下するとアドレス設定画面が出る。
![](https://assets.st-note.com/img/1715155069553-mz2dDJxgJS.png)
⑧アドレスを設定し「追加」ボタン押下(第三オクテットを11にした)
![](https://assets.st-note.com/img/1715155077748-Nxt66Ypxl5.png?width=800)
⑨IPアドレスが増えたことを確認。OKで閉じる。
![](https://assets.st-note.com/img/1715155084524-Xzk7RWC5Y0.png)
※OK連打後、ipconfigを見るとIPアドレスが増えている。
なお、デフォルトゲートウェイは一つまでしか設定できなので増えない。
C:\WINDOWS\system32>ipconfig
Windows IP 構成
イーサネット アダプター イーサネット 4:
接続固有の DNS サフィックス . . . . .:
リンクローカル IPv6 アドレス. . . . .: fe80::905d:b06b:d762:6b54%6
IPv4 アドレス . . . . . . . . . . . .: 172.16.1.11
サブネット マスク . . . . . . . . . .: 255.255.255.0
IPv4 アドレス . . . . . . . . . . . .: 172.16.11.11
サブネット マスク . . . . . . . . . .: 255.255.255.0
デフォルト ゲートウェイ . . . . . . .: 172.16.1.1
動作確認
構成
構成は下記の通り、PCとRT間は172.16.1.0/24で接続。
PCには172.16.1.11と172.16.11.11を設定。DGWは172.16.1.1。
RTにはVLAN16に172.16.1.1を設定、またLo0に1.1.1.1を設定。
![](https://assets.st-note.com/img/1715166731256-m9ozwYsg6Q.png?width=800)
疎通確認(172.16.1.1→172.16.1.11)
PCとRTを接続するとARP解決される。
RTからPCにpingを打つと、172.16.11.1→172.16.11.11へICMP requestが飛び、replyが変えることが分かる。
同セグ間の通信なので特別なことはない。
![](https://assets.st-note.com/img/1715155061750-kLgEUKEXKU.png?width=800)
疎通確認(172.16.1.1→172.16.11.11)
RTからWindowsの2つ目のIPアドレスにpingを打つには、RT側にルーティングが必要。
staticの設定を入れると下記のように疎通可能
RT#show ip route
S 172.16.11.0 [1/0] via 172.16.1.11, Vlan16
C 172.16.1.0 is directly connected, Vlan16
RT#ping 172.16.11.11
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 172.16.11.11, timeout is 2 seconds:
!!!!!
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 1/2/4 ms
RT#show arp
Protocol Address Age (min) Hardware Addr Type Interface
Internet 172.16.1.1 - 0024.c4b3.66ca ARPA Vlan16
Internet 172.16.1.11 0 0017.8902.65a2 ARPA Vlan16
なお、172.16.11.11はあくまで172.16.1.11の奥にあるように見えるので、ARP解決は172.16.1.11のみ実施する。
パケキャプすると172.16.11.11から応答が返っているとわかる。
(172.16.1.11からではない)
![](https://assets.st-note.com/img/1715155105451-PP7ONC8QCN.png?width=800)
疎通確認(1.1.1.1→172.16.11.11)
PCとRT間のセグメント(172.16.1.0/24)を使わずに疎通確認を実施。
パケキャプすると、1.1.1.1⇔172.16.11.11でICMPのrequestとreplyがやり取りされているとわかる。
![](https://assets.st-note.com/img/1715163350927-jsTxwkIQL4.png?width=800)
RTとしては、宛先が172.16.11.0/24なので、staticルートに従い172.16.1.11のMACアドレスに向けてフレームを送出。windowsは172.16.1.11のNICで172.16.11.11宛のパケットを受信する。
RT#show ip route
S 172.16.11.0 [1/0] via 172.16.1.11, Vlan16
C 172.16.1.0 is directly connected, Vlan16
Windowsは172.16.11.11宛のパケットを受けたので、受信したパケットのdstアドレス172.16.11.11をsrcとし、1.1.1.1をdstとしicmp replyを実施。
1.1.1.1宛のパケットは下記のルーティングテーブルに則り送出される。
今回は、デフォルトゲートウェイ宛に送出(0.0.0.0/0宛の通信は172.16.1.1宛とし172.16.1.11のNICから送出)と分かる。
C:\WINDOWS\system32>route print
===========================================================================
インターフェイス一覧
6...00 17 89 02 65 a2 ......Realtek USB GbE Family Controller
1...........................Software Loopback Interface 1
34...00 15 5d 4a bc a5 ......Hyper-V Virtual Ethernet Adapter
===========================================================================
IPv4 ルート テーブル
===========================================================================
アクティブ ルート:
ネットワーク宛先 ネットマスク ゲートウェイ インターフェイス メトリック
0.0.0.0 0.0.0.0 172.16.1.1 172.16.1.11 291
127.0.0.0 255.0.0.0 リンク上 127.0.0.1 331
127.0.0.1 255.255.255.255 リンク上 127.0.0.1 331
127.255.255.255 255.255.255.255 リンク上 127.0.0.1 331
172.16.1.0 255.255.255.0 リンク上 172.16.1.11 291
172.16.1.11 255.255.255.255 リンク上 172.16.1.11 291
172.16.1.255 255.255.255.255 リンク上 172.16.1.11 291
172.16.11.0 255.255.255.0 リンク上 172.16.1.11 291
172.16.11.11 255.255.255.255 リンク上 172.16.1.11 291
172.16.11.255 255.255.255.255 リンク上 172.16.1.11 291
192.168.16.0 255.255.240.0 リンク上 192.168.16.1 5256
192.168.16.1 255.255.255.255 リンク上 192.168.16.1 5256
192.168.31.255 255.255.255.255 リンク上 192.168.16.1 5256
224.0.0.0 240.0.0.0 リンク上 127.0.0.1 331
224.0.0.0 240.0.0.0 リンク上 192.168.16.1 5256
224.0.0.0 240.0.0.0 リンク上 172.16.1.11 291
255.255.255.255 255.255.255.255 リンク上 127.0.0.1 331
255.255.255.255 255.255.255.255 リンク上 192.168.16.1 5256
255.255.255.255 255.255.255.255 リンク上 172.16.1.11 291
===========================================================================
固定ルート:
ネットワーク アドレス ネットマスク ゲートウェイ アドレス メトリック
0.0.0.0 0.0.0.0 172.16.1.1 既定
===========================================================================
おわりに
1つのNICに複数アドレスを設定可能。
設定時はルーティングの追加が必要。
※Windows側はDGWの設定をしていればルーティング設定不要。
であることが分かりました!
なお、アプリケーションによっては172.16.11.11宛に受けたパケットに対して、NICが持つ172.16.1.11をsrcにして応答することがあるので要注意です。(昔、NTPサーバ実装時に遭遇しました。UDPだからかもです。気が向いたら調べます)
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