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解散バンドの何がいいか

私がユニコーンにハマったのは、2017年の9月あたりに放送した関ジャムのユニコーン回で、トークがやる気がなくそのくせに曲づくりになったらメンバーで面白がりながら回り道をしながらゴチャゴチャ作っていく姿勢を見て、衝撃を受けたところから始まるがそこからのハマり具合はまた別の機会に詳しく書き留める。

解散バンドの何がいいか。私は姉が2人いて3人とも絶滅危惧種のロックンロールを生業としているロックバンドが好きだ。一番上の姉29歳は2009年に解散したバンドOasis。二番目の姉27歳は2004年解散、2016年再結成のthe yellow monkey。わたし23歳は1993年解散、2009年再結成のユニコーンをそれぞれの愛で信奉している。

面白いのが、それぞれのバンドは解散した経験があるが解散の理由や経緯が全く違うことだ。そして3人のメンバーの解散の受け止め方や、解散した後のメンバーをどう追いかけていくかなど、解散の理由でそれぞれの推し方が変わってくることである。

もう一つ、解散というのはバンドの死=私の中では1人の人物が生涯を終えていると言う認識でいる。結成から解散を1人の生涯に例えると、ここが絶頂期だったなというのが解散後に専門家やライターからの歴史的検証で分かったり、セールスの記録として数字で証明できる。解散したバンドを今推していくと、絶頂期を基準として、他のアルバムやライブを見ていくことができる。そうするとこの時期に向けたこのアルバムなのかとか、この時期にこう思ったから暗いシングルなのね、この時期はあのバンドにすごく寄っているななど、より深くバンドについて考えることができる。絶頂期の時の今彼らの手の中に世間があるなと言うアイコン感は今も現役のバンドには比べられない輝きがある

ユニコーンは解散を1993年にしている。彼らの絶頂期は「服部」という大セールスがあり「大迷惑」という当時バンドブームの中で異質なサウンドと少し世間と外れている題材の歌詞というユニコーンがこれから持っている「ズラした」精神で世のバンドシーンを駆け上り、「ケダモノの嵐」という大名盤で日本レコード大賞を受賞している。91年から92年にかけての奥田民生は私たちの中で言う「ロックバンドにしか吹かない金色の風」が吹いていて、まさに時代を俺が背負っているという謂わば調子に乗っているような奥田民生やメンバーは最高にかっこいい。

そこから、私たちはこの「金色の風」が吹いている奥田民生と今の56歳の奥田民生が重なる瞬間。ネブワースで青春の象徴となったリアムギャラガーと今のリアムギャラガーが重なる瞬間。100億円の経済効果を生み出した吉井和哉(LOVIN)が2022年に吉井和哉がLOVINになる瞬間を愛している。歴史を地続きに続いていて、あの時の彼らも今この瞬間に生きていて、そして新しいものを生み出している。そう証明、観測された瞬間に最も喜びが得られると考えている。

一つのバンドの死=人の死を乗り越えてどう生きていくのか、Show must go on、人生は続いていかなくてはならない。そして、バンドは止まらないまま動いていく そう言う瞬間に愛おしいと思っている。バンドってなんだろう、ロックバンドってなんだろう、ロックンロールって何?そう考えながら、彼らに纏わるバンドやルーツになった音楽をディグり彼らのエンジン、まだ走り続ける糧を見出している。

今の彼らの動きや活動を愛おしみながら、過去の彼らの言動やファッションをめでる。そういう一粒で二度美味しい体験をしていると、本当に今現存しているアーティストを推していることに喜びを感じる。

今の彼らの活動や音楽が大好きというのももちろんある!!というか今の彼らが好きだから過去の彼らも好き過去の彼らが好きだから今ももっと好きと言う相乗に相乗を重ねていることから、解散したバンドも楽しいぞー!と言うことが言いたいことである!!!



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