幸せと自己決定権

　昔々、まだ20代のころ。ある日系の大手企業に勤めていた高校時代の友人が、こんなことを言った。

　あと40年同じことをし続けることが確定している。とても耐えられないから、みんな借金をするのだよと。

　借金をしてそれを返さなきゃ、と思うから働けるんだよ、と。

　その時は研究者を目指して悪戦苦闘していた時期なので、まったく理解できなかった。人生がずっと同じなんて状態はありうるのか…。

　あれから四半世紀。こんなツイートを見かけた。

東大を出て、JTCに就職した同級生達は、皆口を揃えて「自分の人生はもう終わり、残りは余生だ」と言う。15年間に渡る中学受験、大学受験、進学振り分け、院試、就活の過当競争と比較すれば、残りの人生は消化試合なんだろう。もう残っているイベントが、親の葬式と退職、自分の死くらいしかないから。

— Saki | 読書と数理科学 (@Saki_reset) January 6, 2024

　25年前に友人が言っていたことと似ているなあと思った。