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「扉」を塞ぐな

 日本が学校歴社会だと言われて久しい。

 最初に入った大学の学部がある種一生付いて回る。しかも、浪人せず「現役」で入ることが何より評価される。

 これは、いわゆるメンバーシップ型雇用が戦後続いたことによるのだろう。終身雇用と年功序列を「エサ」に若手労働力を青田買いするこのシステムは、学生の「ポテンシャル」を見る。

 だから、「ガクチカ」はせいぜい同じポテンシャルを持ったものの差別化に過ぎず、◯◯大学卒という「シグナル」こそ重要になる。

 だから、ホリエモンは東大中退の高卒だが、東大に入れたというブランドで信頼を得ている。もちろんやってきたことで評価もされているが、もしホリエモンが東大中退でなかったら、初期の「信用」が乏しかったはずで、あの夜つになったかは分からないと思う。

 こうした学歴イコール学部の学校歴社会は、大学院で学部とは違う、とくに学部偏差値上位に入ることを「学歴ロンダリング」などと言ってしまう。

 どの大学卒かを隠して東大大学院卒を強調することで信用を得るという怪しげな人も現れる。

 こうした日本の学校歴社会では、学歴詐称が起きる。

 小池都知事のカイロ大卒騒動がそうだが、名門大学の学部の卒業を強調することが有利に働く。

 これが「ガチンコ」の学歴、つまり博士号の学位のほうが価値があるとなると、「盗博」、つまり博士論文を捏造改ざん盗用の「ネカト」をして不正に取得するという詐称をする。

 欧米では、大臣が博士号を不正に取得したことが明らかになり辞任したりしている。政治家も博士号がハクになるとわかっているのだ。

https://haklak.com/page_Martin_King.html

 この洋の東西の経歴詐称の違いはなかなか面白いが、今日の本題はこれではない。

 本題は…

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