見出し画像

官製「用心棒ビジネス」の絶望

 用心棒と言えば、三船敏郎主演の名作映画を思い出す。

 村を守る頼れる存在。病院なんかも、警察OBを雇って、不足の事態に備えているが、用心棒なんだろう。

 用心棒の警察OBは至る所にいる。しかし…。

 警視庁公安部は、このトップメーカーが不正輸出したとにらんで捜査したが、私(記者)はなぜこんなマイナーな業界に捜査のメスが入ったのか疑問もあった。
 「大企業だと警察OBがいる。一方で、会社が小さすぎると輸出自体をあまりやっていない。100人ぐらいの中小企業を狙うんだ」
 これは、大川原化工機を襲った冤罪(えんざい)事件を捜査した公安部外事1課5係の係長(警部)が日ごろから言っていた言葉だという。捜査関係者が私に証言した。

中小企業はなぜ狙われたのか 私が感じた公安警察の「異質さ」 - 毎日新聞

https://mainichi.jp/articles/20240613/k00/00m/040/321000c

 世間を震撼させた大川原化工機事件。警察OBがいない企業を狙うという暴挙。

 用心棒が必要だと思わせる事例だが、これは「マッチポンプ」なのではないか。なぜなら、病院とは違い、仕掛けているのが、警視庁公安部という、広い意味での身内だからだ。

ここから先は

977字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?